仔犬のころ千葉県動物愛護センターで殺処分されるはずだった命が、柏市のNPO法人に助られ、縁あってか、わが家にきて10年目。
認知症の母の気休めになり、共働きのわが家の留守番犬として、今は、知る人ぞ知る”お人よし犬?”として、よく働いています。
根は、「もらってくれて、ありがとう、ボク感謝してます」的な性格で、人は大好き。
気が小さいので、来宅した人には、ひとまずよそ行きの声で吠えまくりますが、検針の人も、新聞屋さんも、クロネコさんも、彼を受け入れてくれる人には、みな仲良しのようです。
彼の中では、犬族も好きなようで、よその犬が家の前を通ったりすると、人の場合とは違うトーンで吠えまくります。
NPOで、仔犬のころたくさんの犬と暮らしていたので、「一緒に遊ぼうぜ」的な気持ちなのかも。
家の裏側で、竹の整理をしていたら、ワンコの悲惨な鳴き声が聞こえました。
表にいってみると、リードの付け根が外れ、ワンコ先生の姿なし!???
車にひかれても、と思い近所の犬の鳴き声で徘徊エリアを探っていると、県道の反対側に、「やられちゃったよ」と頭を垂れ、尻尾を垂らして、意気消沈して姿をあらわしました。
通行中の車が止まってくれ、無事帰還となりましたが、首と背中に噛まれたあとが(笑)。
いいやつなんですが、よそのワンコとの相性は最悪で、これまでにもなんども犬に噛まれてしょぼくれています。
「リードがはずれたので、調子に乗って出かけたら、またやられたのか?」って語りかけたら、すり寄ってきて何度もオテの動作を繰り返します。
「負け犬だっていいんだよ、可愛がってくれる人もいるんだろ」というと、「うん、うん」というように、オテの動作。
彼は、犬間関係不得手でしかたのない犬かもしれないけれど、わが家の家族、彼の性格を知る人たちの間では、”かけがえのないワンコ”です。
オテのしぐさ、目に浮かんできます。
本当、ワンコとは、言葉では やりとりできませんが、それ以上に わかり合えます。
よかったね。よいご主人様のもとで 暮らすことができて。
我が家のワンコは、癌末期の母にと、亡き父と母で飼い続けてきた犬種の子に なりました。
大切な家族に、犬種なんて 関係ないんですよね。
私、てくてくさんの家族のわんちゃんに、すごくすごく会いたいです。
ワンコは、先日のトラブルはすっかり忘れ、元気に立ち直っていますよ(笑)。
彼をみていると、過去のことも、これからの不安も関係ないように見えます。
噛まれ(犬どうしなので浅噛みですが)て拒絶されても、そんなことを根に持っているようには見えないし、友達いなくてこれからどうしようなんてふうにも見えません。
今をどう楽しもうか、そんなやる気で満々のようです。
過ぎてしまったことを悔やんでもどうにもならないし、どうなるかわからない先のことで思い悩んでもしかたがない。
今をどうとらえ、考えて、次の今につなげていくか。それでいいんだと、自由人になってからワンコに教えられました。