村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

21.ニートはけしからんのか?①美田を残すな②結果に手を打つな③もっと真摯に反省しよう

2006-04-06 19:19:11 | 文化
昔、今ほど豊かでない時代においてさえも「子孫に美田を残すな」という考え方が代々受け継がれてきたようです。
貧しい時代でさえも、金や財産を多額に残すことは結果的に子供を駄目にすることがわかっていたようです。
現代においては、社会そのものがとてつもなく豊かになっているわけですから、個人的にも、社会的にも次世代に膨大な美田(働く意欲をなくす元)を残す結果になっているのです。しかもその美田(意欲をなくす元)の多さ大きさは昔の比ではありません。
ここ10年くらいで、ニートやフリーターなどという昔の私達には想像を絶する若者がボウフラのように出現しているようです。そこでニートやフリーターを無くす対策などというものが政治の場でも真剣に考えられているのです。「ニートやフリーターを支援する対策」なんておかしなもの怪しげなものがやられつつあるようです。「美田を残してやったからこうなった」という原因からすると、対策は美田をとりあげることなはずなんですが、更に美田を与えようとしているというわけです。
現代の病巣というのは、このニートやフリーター問題同様に、原因分析し、根本解決しようとせずに、解決困難そうだから、カンフル注射でも何でも症状さえ治れば何でもいいから、結果そのものに手を打ってしまえというやり方です。

■例えば風邪を引きました。原因は過労です。だったら栄養とって2日くらい寝て下さい。のはずですが、
⇒原因なんかどうでもよい。休むなんてけしからん。薬だ・注射だ・早く直して仕事せいというようになってしまうのです。

こういうことが、ごく稀なことであればまだしも、こういうやり方(結果に手を打つやり方)は増える一方で、かえって、ますます状況を悪化させているのです。
昭和・第二次大戦以前の昔は問題に対して次の四通りのいづれかの対応がなされてきました。

①オーソドックスかつ真摯に原因に手を打つ
②原因に手を打たないが、とにかく事態をご破算にし元に戻る
③はやり病や自然災害、飢饉などによって否応なしに、事態が元にもどった
④あれこれせずに事態をそのまま放置しておく、自然に戻るか・崩壊させる、崩壊したら一から出直す

※昔も結果に手を打つというやりかたはあるにはありましたが、その結果は長続きせず、うまくいかなかったようです。昔は、ほとんどが自浄作用・循環作用・淘汰作用等が機能していたんです。

現代は、上記の4つの方法ではなく、技術進歩・経済発展によって、かなり難しいことでも人工的に対応することが可能になったために、問題は一見解決されているように見えて益々悪化し深刻化していくようになっているのです。俗に言う「屋根の上に屋根を葺く」「そのまた上に屋根を葺く」なんです。
よく言う「先送り・つけ廻し」というやつです。病気なんですが、注射・薬でその場をしのぐというやり方です。子孫に美田だけでなく、その上に汚田までも残し、崩壊に導くことは避けられない状況なんです。

ニートやフリーター問題もその根本原因である「豊かになり過ぎた社会の是正」を先送りして、「ニートやフリーター支援対策法」みたいなもので税金と手間かけて応急処置されていくのです。
こういう履き違いのことを、かなりの有識者という人が平然と言い、やらせているのですから実を言うと、事態は更に深刻です。

■現代社会とは『いかに根本原因を解決しないで、問題を処理するか文明』『根本対策先送り文明』と化しているんです。

年金問題・高齢化問題・環境問題等、どれも根本対策は皆無で暫定対策・応急処置ばかりです。

例えば
地球温暖化を例にあげると、

・原因は化石燃料の使い過ぎです
・対策は化石燃料の使用を半減することです(半減でも物足りないのですが)
・世界的に法律を作り一律半減をすることです

こういうのが合理的かつ唯一最善の対策なはずなんです。小学生でもわかること、いや小学生のほうがわかることなんです。ところが学者や頭でっかちの政治家はいろいろ考えます。経済が縮小し世界経済が大混乱する・一律だと後進国家が反対する・そんなことは一般市民が許すわけがない・・・・・・・と次々に言い訳をまず最初に考えるのです。

経営コンサルタントをやっていて、素晴らしい提案でも、それがすんなり企業様に受け入れられることは、あまりありません。ほとんどの会社で「先生そんなことはできません」なんです。すぐにできることなんか経営コンサルタントに相談するな。あなた方ができんというから経営コンサルタントが厳しいことを言っているのですが。「先生やりましょう・やりとげます」こういう会社だけが有望なんですが滅多にいませんね。

■『薬・注射に頼る文明・お金・技術に頼る文明』なんです。
こんなことは永遠に続くはずもありませんから、あと長くても50年いかないうちに地球は100%崩壊します。「いやそんなことはないはずですよ」と言われるのですか?「貴方は大きな勘違いをしています」「貴方の考えは甘いです」。真っ正直に原因に手を打たない場合100%いつか破綻するんです。ねずみ講というのがあります。あれがその典型です。あれは誤魔化しから出発し、誤魔化し続ける方式なんです。誤魔化しが継続できなくたった時点で、100%いつか確実に崩壊の時期が来るんです。それが早く来るか・遅く来るかのほんの少しの違いしかないのです。

ニートやフリーター問題に対して、「お前さん達は、けしからん」「真面目に働け」というのは

風邪をひいたことに例えると、「休むなんてけしからん、お前の評価を落とすぞ」「薬か注射打って会社に出て来い」
■(ニートやフリーター=悪)(風邪で休む=悪)という認識こそが世界を崩壊させる元なんです。ニートやフリーター、風邪で休むことそのものが良い悪いではないんです、それらは症状なんです。
ニートやフリーターも風邪も何らかの原因から生じてきた結果なんです。ニートやフリーター現象は、社会への警鐘なんです。風邪は貴方の身体への警鐘なんです。下手すると肺炎で重病になったり、死ぬこともありえるんです。

ニートやフリーターをいかに働かすか、環境問題でもエネルギー消費を減らすことなくむしろまだまだどんどんエネルギーを使っても地球温暖化にならないようにするにはどうしたら良いか。そんな虫がいい目先のことばかりを考えるんです。空調使うのやめよう・公共交通機関を利用しよう、間接照明から直接照明に変えよう、食べ物残さないようにしよう・・・・・と原因に手を打つべきなんです。働く・経済至上主義・進歩発展主義・物質主義の大幅な是正を今、勇気をもってやらないと、もう20~30年くらいしか持たないのです。
多分あと10~20年すると、私の言うことの正しさがわかってくると思います。(今わかってもらえないと手遅れなんですが)

「ニートやフリーター=悪」これら問題の若者をどうしようではなく、むしろ「こういう若者を生む社会」をどうしようでなければいけないのです。解決しやすい簡単なほうを選んではいけないのです。こういう解決のやり方を「生贄を捧げる」と言うんです。自分達がさんざやってる悪業を、自分たちのせいでなく生贄に背負わすのです。今はそれでなくてもこういう悪化現象が次々に毎日のように登場し、ひどくなっていきます。もし、ニートやフリーターをゼロにできたとしても、問題は何も解決していないのです。少子化についても同様ですが、安易に増やそうという対策を考えてしまうのです。そんな安易な対策では、本質的なことは何一つ解決されないことがわからないことが不思議でたまりません。
ところで、もし今、昔の人が現代人の生き方を見たとしたら、彼等は「こいつらとんでもいない堕落者達だ、どうにかしないといけない」と思うに違いないのです。現代人としては「どうだ、すごいだろう」ということなんでしょうが、我々がニートやフリーターに抱くもの以上に異常に感じることでしょうね。ニートやフリーターは、大きな病巣の単なる症状の一つに過ぎないのです。しかし根本治療をせずに、病状は悪化しつつ、時間だけが徒に経っていくのです。
そろそろ自由主義(勝手放題・やり放題公認)に代わる新しい社会のシステムを考えるべき時期にきているんです。社会がまだなんとか持ちこたえている内に、ノアの箱舟の設計と建造を開始しないといけなんです。人類の歴史総決算みたいなことを考え・実施するべき時期にきているんです。少子化なんてのも、金も時間もやるから子供を生んでくれという、その場しのぎの対策で誤魔化してはならないのです。

社会はいかにあるべきかを根本から考え直す時期に来ているんです。そういうと場合の基本理念は「子孫に美田を残すな」質実剛健の気風ではないかと私は思っています。

■改革とは、

①非常に大きな痛み(激痛)を伴う
②基本を根本から変える
③きっぱりと現状否定する

なんですが、これらを皆避けているとすれば一見改革に見えることも、本質的には改革なんかとは言えるようなものではないのです。

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