ガラクタな部屋

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LUXMAN MQ60Custom その1

2020-05-23 | 真空管アンプ

LUXMAN MQ60Custom その1
以前私が(15年以上前?記憶が定かではない)メンテナンスをした製品で依頼主はその後使用したのは数回ぐらいで後はしまっておいたようです。
今回改めて使いたいのでメンテナンスをしてほしいというので預かってきました。
ご存じのようにこのアンプはMQ60の無帰還アンプでこのタイプはキット製品はなく完成品のみだったようです。オーソドックスなムラード型の50CA10PPアンプでドライブはMQ60の6AQ8から12BH7Aに変わっていてこの歪の多いドライバを使って50CA10と歪の打ち消し行っているようです(この歪の打ち消しは昔からよく行われていますが素人の私が思うにはこの打ち消しによる歪の低下が実際の音に反映しているかは疑問に思っています)。したがってメンテナンスする場合は歪率計が必要になります。このMQ60アンプは出力トランスのOY-15-5の故障(断線や絶縁低下)が非常に多く購入する場合は注意が必要です。このMQ60シリーズはキットも含めB電圧が高すぎる気がします。まだ真空管が安く消耗品的な考えのもとの回路なのかまたはトランジスタアンプに対抗するために三極管といえども大出力を狙ったのかもしれません。

前面 意外とコンパクトです。シンメトリ配置になっています。昔真空管アンプを作ったときはこのレイアウトも参考にしていました。マッキントッシュ MC240,MC275のデザインの方が人気があったかようですが。

後ろ側

スピーカー端子は使いにくいので交換します。

錆もあるし今では考えられないくらい穴が小さいです。

入力端子も錆があるので交換します。

カバーを取ったところ 電解コンデンサーはほとんど交換してありますがC電源はそのままなのでこれを交換します。

以前メンテナンスしたときある程度の部品は交換したようです。(私がしたんですが記憶があまりない)

出力トランスはピッチの漏れもなく大丈夫なようで安心しました。このOY-15-5は一次巻線が細く断線や湿気によって発生した緑青による絶縁低下、熱による絶縁の劣化があり多くのトランスが使用不能となっています。このOYシリーズは一次インダクタンスが大きくアンバランスの許容範囲が1.9mAとシビアなので使いにくいのですがその性能は一級品で個人的に好きなトランスです。

チョークトランスも大丈夫なようです。

出力トランスのチェック オシレータから1KHzを別のアンプに入れその出力(5V)をこのアンプの16Ω端子に加えます。インピーダンス比5000Ω/16Ω=312.5これのルートは17.6*5V/2=44.19V(挿入損失は考慮していません)

R B-P1電圧  41.4V

R B-P2電圧  41.4V

L B-P1電圧  41.4V

L B-P2電圧  41.5V

 

 

 

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