一方的に

先日の、京都のアニメ会社への放火事件で、

容疑者は、一方的に会社に対する恨みをつのらせ、犯行に及んだようです。


最近、この「一方的に」というのが多いですねー。

自分の頭の中だけで、憎しみを溜め込んで、増幅させる。

あるいは、それは恋愛感情でも、あるかもしれない。

そして、自分の思い通りにならなければ、勝手に被害者感情だけを持つ。


それは個人だけでなく、国家と国家の間でも起こりうると思われます。

結局なぜそういうことが起こるのかというと、

一言でいうなら「想像力の欠如」ということになる、と思います。

現在は、マスコミやＳＮＳによる情報の渦ですが、

それを充分に想像力を働かせて消化する能力が、決定的に欠けている。


見ず知らずの人、行ったことも無い国、それらに対して、殺意に似た感情すら、抱くようになってしまう。

それは無知と憎しみに基づいているけれど、すべてにおいて一方通行の感情なのですね。

そういった偏った感情は、往々にして悪意ある独裁者が利用するものでもあります。

権力と、偏った一方的な感情。

この２つが揃ったとき、人間はどんなことでもするようになります。

どんな非人道的なことでもです。

それは、京アニの事件に限らず、世界中で起きていると言えるでしょう。