トロのエンジョイ! チャレンジライフ

「人生で重要なことはたった3つ。どれだけ愛したか。どれだけ優しかったか。どれだけ手放したか」ブッダ

詩作と心理学

2018-04-04 22:21:37 | 日記
皆様こんばんは。トロでございます。

ときどき、こんな風に顔を出します。またか、と思われるかもしれませんが、日付が変わるころにまた詩を投稿する予定でおりますので、今しばらく、雑文にお付き合いくださいませ。

僕が詩作をするうえで非常に役に立っているのは、お気づきかもしれませんが、心理学です。

放送大学の教養課程において、少しずつ学んだものです。一時は心理学の専門家であるところの、臨床心理士を目指しておりましたが、訳あって断念いたしました。なぜ心理学を始めたのかというと、過去の記事にも書いておりますが、僕自身が若い頃精神病を発症し、精神科医、臨床心理士、精神保健福祉士といった方々にたいへんお世話になったからです。

言い方は変ですが、当初は、ミイラがミイラ取りになろうとしていたわけであります。それがなくなってからは、もっぱら、心理学って面白い、という理由で、取り組んでおります。

心理学というのはたいへん広範にまたがる学問であり、ナニナニ心理学、というものが数多くあります。僕が履修したものだけでも、発達心理学、認知心理学、社会心理学、教育心理学…その他いろいろですが、臨床心理学という、実際に患者さん(クライエント)を診ることを学ぶものもあります。

それらに共通しているのは、誰でも常識ではわかっているようなことを、いちいち学術的に定義し論ずるということです。またそれは、言い換えれば、自分でも気づいていない心の仕組みについて理解する、ということでもあります。

そのことが、詩作をするうえでの僕の根幹になっています。たとえば、旧石器時代と比較して現代人の脳はむしろ退化していることや、権威のもとで情報が遮断されてしまうと人間は容易に残酷なことに手を染めてしまうことなど、いわゆる「ネタ」には事欠きません。

やや生意気な言いぐさではありますが、僕の詩をお読みになった方が、人間心理の矛盾や、非合理性などについて、何らかの気づきが得られたなら、たいへん嬉しく思います。それでは、詩のほうで、またお会いいたしましょう。

トロ




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「タオ 老子」加島祥造

2018-04-04 00:42:39 | 読書


老子については僕はあまりくわしくは知らなかったのですが、古代中国の思想家で、道教の始祖だろう、ぐらいのことは知っておりました。
この本は、その老子が書き残したとされる「老子道徳経」を、日本語に、それもわかりやすい詩文の形にしたものです。

ちなみに老子が生きていたのは春秋戦国時代とされ、秦の始皇帝が中国を統一する、さらに前ということになります。
歴史に関することはとりあえず置いておくとして、この老子の思想の根幹をなすものは「道(タオ)」というものです。

タオとは、物事の源、すべての名のあるものの母であり、すべてが生まれ、帰って行くところのもの、という意味合いで使われています。
そう書いてもよくわからないかもしれないので、この本の中から、いくらか抜粋いたします。

タオの在り方にいちばん近いのは
天と地であり、
タオの働きにいちばん近いのは
水の働きなんだ。
(第8章)

タオというのは、
とても微妙な働きのものだ。
しかし、よく見れば、明快なんだ。
(第36章)

タオのエネルギーが、
その人のなかに植えこまれると、
ちょっとやそっと揺さぶられたって抜けない。
(第54章)

というわけで、非常に難解といいますか、抽象的な概念であるわけですが、詩人の加島祥造さんの手にかかると、ごく自然に心に沁みてくるように感じられます。
つまり、タオという母なるエネルギーに従ってさえいれば、あとは余分なことはする必要はない、それは人生にしても、国を治めるにしても同じだ、と言っているように僕には感じられたのですが、いかがでしょうか。

老子の思想に触れてみたいという方には、格好の入門書であり、また老子についてよく理解している方にも、面白く読める本といえるでしょう。写真だと大きく見えますが、文庫本です。
コメント (2)
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