トロのエンジョイ! チャレンジライフ

「人生で重要なことはたった3つ。どれだけ愛したか。どれだけ優しかったか。どれだけ手放したか」ブッダ

「タオ 老子」加島祥造

2018-04-04 00:42:39 | 読書


老子については僕はあまりくわしくは知らなかったのですが、古代中国の思想家で、道教の始祖だろう、ぐらいのことは知っておりました。
この本は、その老子が書き残したとされる「老子道徳経」を、日本語に、それもわかりやすい詩文の形にしたものです。

ちなみに老子が生きていたのは春秋戦国時代とされ、秦の始皇帝が中国を統一する、さらに前ということになります。
歴史に関することはとりあえず置いておくとして、この老子の思想の根幹をなすものは「道(タオ)」というものです。

タオとは、物事の源、すべての名のあるものの母であり、すべてが生まれ、帰って行くところのもの、という意味合いで使われています。
そう書いてもよくわからないかもしれないので、この本の中から、いくらか抜粋いたします。

タオの在り方にいちばん近いのは
天と地であり、
タオの働きにいちばん近いのは
水の働きなんだ。
(第8章)

タオというのは、
とても微妙な働きのものだ。
しかし、よく見れば、明快なんだ。
(第36章)

タオのエネルギーが、
その人のなかに植えこまれると、
ちょっとやそっと揺さぶられたって抜けない。
(第54章)

というわけで、非常に難解といいますか、抽象的な概念であるわけですが、詩人の加島祥造さんの手にかかると、ごく自然に心に沁みてくるように感じられます。
つまり、タオという母なるエネルギーに従ってさえいれば、あとは余分なことはする必要はない、それは人生にしても、国を治めるにしても同じだ、と言っているように僕には感じられたのですが、いかがでしょうか。

老子の思想に触れてみたいという方には、格好の入門書であり、また老子についてよく理解している方にも、面白く読める本といえるでしょう。写真だと大きく見えますが、文庫本です。
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2 コメント

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ぐっどもーにんぐーーーーーー (宮ちゃん)
2018-04-04 06:27:14
なるほどーーーーーーーーーー
タオ(道)って、なんか、すごいものみたいーーーーー!!!
それさえあれば、他は要らないーーーーーーーー!!!
すっごい大事なものなんだねーーーーーーー!!!
トロさん、
ありがとねーーーーーーーーーー!!!
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ぐっどもーにんぐ! (トロ)
2018-04-04 06:36:59
ちょっと僕の説明はわかりにくかったかもしれませんが、
この本には易しい詩の形で書いてあるので、
すんなり理解できるんじゃないかとおもいます。
ちなみに税抜640円でした。
いつもありがとうございます!
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