道

ぼくたちはどこへ

向かっているのだろう

ぼくたちが生まれると同時に

歩き始めたこの道は

どこに続いているのだろう


決まっているじゃないかそれは死だよ

そう言ってしまうのはたやすい

だけどそこへ行き着くまでには

思いもかけぬことが

多くあるだろう


あるいはけわしい山道で力尽きそうになり

あるいは道ばたの美しい花に心とらわれ

あるいはともに歩く仲間と出会ったり別れたり

そうして自分の道を切り開いてゆく


最後になにがあるのかなんて

あまり問題ではないのかも

そうだとしたら

あせる必要はない

君は君のペースで行けばいい

あんがい人生なんて

のんきなものかもしれないよ

ふつう

ぼくはふつうではない人より

ふつうの人のほうが恐い

なぜなら彼らは

ふつうだから


そしてこの社会では

ふつうでありさえすれば

罰せられることはないから


でもふつうの人たちは

残酷なこともするし

だれかが悲しんでいても無視したりもする

なぜならそれが

ふつうだから


人づきあいが悪かったり

心を病んでいたり

考え方が変わっていたり

そういう人は虐げられ排除される

なぜなら彼らは

ふつうではないから


ほんとうに危険なのは

１人のふつうではない人よりも

１万人のふつうの人なのだ

なぜなら彼らは

世の中がどんなになっても

ふつうであり続けるから