「わしなあ、雨の音が好きなんじょ」 と
6年生の孫が、年っしょりみたいなことを、言う。
背丈は私を追い越しているのに、わたしの横で寝ている。
寝顔がかわいいて、つい頭を撫でてやる。
ほなけんど、ときどき、少年特有の、においがする。
馬上少年過ぐ
世平らかにして白髪多し
残躯<ざんく>天の赦すところ
楽しまざるをこれ如何<いかん>せん
高名な伊達政宗の詩である。
幼名は「梵天丸」とよばれ、乳母の喜多の薫陶を受けた。
「若様、朝のひをのみなされ。できたてのひはおいしゅうございますでな」
というふうにである。
孫の未来は、これからだ。
6年生の孫が、年っしょりみたいなことを、言う。
背丈は私を追い越しているのに、わたしの横で寝ている。
寝顔がかわいいて、つい頭を撫でてやる。
ほなけんど、ときどき、少年特有の、においがする。
馬上少年過ぐ
世平らかにして白髪多し
残躯<ざんく>天の赦すところ
楽しまざるをこれ如何<いかん>せん
高名な伊達政宗の詩である。
幼名は「梵天丸」とよばれ、乳母の喜多の薫陶を受けた。
「若様、朝のひをのみなされ。できたてのひはおいしゅうございますでな」
というふうにである。
孫の未来は、これからだ。
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