名馬電機社長の事業報告という名の日記

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菊の季節に

2006年10月17日 | 競馬
今週は三冠最終関門の菊花賞。
昨年のディープに続いてメイショウサムソンが三冠に挑戦するわけだが、その趣はだいぶ違う。
昨年は圧倒的な能力差で春二冠を楽勝してきたディープが三冠はほぼ確実というムードだった。
それに対して今年のサムソンは昨年のディープ以上という評価ではなく
「他に京都3000に向きそうな馬がいないから」
という消極的に押し出された感が多少なりとも感じられる。

そんな菊花賞の全頭チェック。
ただしアエローザ、シルクウィザード、シルククルセイダー、タガノマーシャル、マンノレーシングは抽選で3頭が出走。

○:中心 △ヒモ ×:消し

アエローザ(×)
前走京都外回りの2400を勝っている点は評価できるもののフレンチデピュティ×SSは菊花賞で買いたい血統ではない。

アクシオン(×)
レベルが高いと言われる札幌組だが母父DixielandBandだと中距離馬だろう。
「デルタブルースは母父DixielanBandじゃないか」
と言われるかもしれないが父ダンスの場合母父がスピードタイプで無いと
牡馬はどうしようもない馬になる、というのは私がここで何度も言ってきたことであり
父がサンデーだと母父DixielandBandは菊花賞では「軽すぎる」のだ。

アドマイヤメイン(△)
同じ父SS×母父ミスプロ系&同馬主のアドマイヤキッスが秋華賞でいい所なしだったところを見ても
やっぱりG1で全幅の信頼を置ける血統ではないのだ。特にクラシックレースに限れば
2着はあっても過去1着になった馬はいない。
さらに菊花賞で母父ミスプロで来るのは父ダンスとかカーネーギーなど
「母父にミスプロくらい入って無いとスピードたりねーだろ」
くらいの馬であって、父サンデーだと上記アクシオン同様「軽すぎる」と思う。
まあ展開利が見込めるのと鞍上が鞍上であるのでヒモには抑えるが積極的に買っていく気には全くならない。

アペリティフ(△)
エルコンドルパサーもサンデー同様に今年がラストクロップ。
もう少し長く種牡馬をやっていたら菊花賞好走馬を何頭か出してもおかしく無いと思うので、ちょっと勿体無い気がする馬である。
それは今年、登録段階で除外対象含めると5頭もエルコン産駒がいることを含めてそう思うのである。
で、この馬などもネオユニヴァースの三冠をクラッシュしたアンカツ、京都新聞杯2着
といった要素で結構穴党は狙いそうだし、私自身もヒモ評価なのだが
母がエアジハードの妹という点が引っかかる。
500万クラスなら2500こなせてもG1で長距離となると甘さが出そうな気がしないでもない。

インテレット (×)
母父リアルシャダイでスタミナがありそうだが、牝系を見ると
母の全姉がトウカイポイント、パープルエビスなどの母マッチポイントだからたぶん中距離ベスト。
父アドマイヤベガも菊花賞で距離に泣いたクチだし、おそらく三冠ではベスト条件だった
皐月賞で8着だったことから、それよりいい着順を菊花賞で残すのは難しいと見る。

シルクウィザード(×)
父リンドシェーバーだから芝で走る可能性がないわけではないが
万が一芝が大丈夫だとしても距離の壁は相当に厚い。ましてG1では。

シルククルセイダー(×)
父キャプテンスティーヴで母父がマークオブディスティンクションで、母母父がダンジグでは
菊花賞の「き」の字も血統構成から感じられない。

ソングオブウインド(△)
エルコン産駒の中で一番買えるのはこの馬だろう。これまで9戦して馬券圏内を外したことはなく
前走神戸新聞杯でもしぶとく先行して3着は立派。
また春に京都芝千八の500万で2着してエルコン鬼門の京都外回りで
そこそこ走っているのも心強い(ちなみにその時の1着はソリッドプラチナム)。
ただ牝系がファンシミンなのでG1で突如崩れても全く不思議でないという面もある。

タガノマーシャル(△)
前走TVh賞でアクシオンをハナ差抑えて1着。ただ実はそこはあまり評価していなくて
それよりも3戦目の野路菊Sでメイショウサムソンの2着になっていたり
その次のD1800で大出遅れをかましながら向こう上面で一気にマクって
最後は2・1/2馬身差をつけたりといったあたりに素質を感じている。
好調和田を鞍上に迎えて強気の先行策に出れば天春のビッグゴールドみたいなことがあるかもしれん。

トウショウシロッコ(×)
まあ中距離馬だろう。父アドマイヤベガからも母父ニッポーテイオーからも
中距離適正の高さしか感じられない。そもそも前走のセントライト記念が
相当レベルの低い1戦だったとおもっているのでそこで勝つならまだしも2着では
とても信用できないし、
舞台設定としても中山2200の方が京都3000より数段向いている。

ドリームパスポート(○)
この馬も10戦して馬券圏内を外したことがない。しかもクラシック路線のど真ん中を
走ってきてこの安定感なんだから相当評価されていいはずである。
ただフジキセキ×トニービンという血統構成から菊花賞では
少なくともこの界隈では結構軽く見られると踏んでいた。
個人的に応援しているため多少なりとも人気しないのはいいことだと思っていたら
ミレニアムウイング回避で鞍上に京都芝長距離の神・ノリ様を迎えたことで
かなり広範囲から支持を集めそうな気配になったのはちょっと計算違い。
まあ同時に1着より2着の可能性が格段に高くなったわけでもあるのだが。

トーセンシャナオー(×)
たぶんサンデーウェル(95年セントライト記念7番人気1着→菊花賞17着だった森厩舎のSS産駒)。
というわけでここではいらない。

トーホウアラン(△)
どうやら休み明けで出走してくるようである。父ダンスといえば近年の菊花賞では欠かすことが出来ない存在であり
かつ春に京都芝2200の京都新聞杯を勝っている点も心強い。
ただ過去10年、春以来の休み明けで3着以内に入った馬はいないし、何より秋華賞でもニシノフジムスメと言ういかにもな馬で
穴党の興味をそそりつつ全く馬券に絡まないという
「G1レースのブービートラップ製造コンビ」の藤田-藤原コンビである。
ちなみに過去の菊花賞でこのコンビはマッキーマックスというブービートラップを送り込んだ前科がある。
というわけで抑えるけど中心視は出来ない。

ネヴァブション(○)
春からずーっと煮え切らない競馬を続けてきたわけだが、休み明けの福島の500万を買った後、
函館のHTB杯は4着以内を4角4番手以内の馬で占める中、4角10番手から差して5着、セントライト記念は落馬でノーカウントとして
九十九里特別は長くいい脚を使って差しきりと、春よりはかなり走れている。
母系を見ても母父ミルリーフは菊向きだし、さらに遡るとハイペリオン、ハイペリオン、ネアルコ 、ハイペリオンと
「権藤、権藤、雨、権藤」ばりにハイペリオンが重ねられており、距離は伸びるほど良いだろう。
水上学が本命に推すわけである。
九十九里特別と言えばデルタブルースが菊前に勝ってきたレースでもあるし
人気面からも狙い目だろう。

パッシングマーク(×)
春の競馬振りから中距離馬だろうし、力も不足。
母系を遡ると菊花賞で注意のニジンスキーの名も見つかるがその後フォーティナイナー、
デインヒルと重ねられていたら台無し。

フサイチジャンク(×)
アドマイヤメイン同様父SS×母父ミスプロ系という点から頭の可能性はかなり低い。
またぜんそうセントライト記念がいくら前有利のレースだとはいえ、前を捕まえられなかった上
4角でかなりロスのある競馬をしたテンシノゴールドやキストゥヘヴンにすら
差されているというのは情けなすぎる。
ダービー等の走りや兄タイガーカフェということからも二千がベストだろう。

マルカシェンク(×)
これもアドマイヤ、フサイチと同じく母父ミスプロのサンデーである。
二千くらいの距離でならメイショウサムソンとやって切れ勝ちする可能性は大いにあるが
三千ではその可能性はかなり小さいと見る。
また母父がザフォニックという点から成長力にも疑問符が付く。

マンノレーシング(△)
2走前に後のダービーGP勝ち馬のマンオブパーサーを負かしているし
前走準オープンでも3着と好走。父マヤノトップガンはまだ菊花賞で3着内馬は出していないが
自身が菊花賞馬と言う点はダンスと共通しており好走馬を出す余地はある。
またダート馬と思っていたら芝も走れました、という馬はプリスサイスマシーンの前例があるな
と思って結構上位に評価しようと思った矢先、鞍上中舘の発表を見て、
去年もダート路線から菊花賞に出走して全然ダメだったヤマトスプリンターがいたな
と思い出してヒモ評価まで。

ミストラルクルーズ(×)
一応セントライト記念組ということで消しの評価にしているが、抽選馬を何頭か
ヒモ評価にしているので、それらが除外の場合はヒモに繰り上げると思う。
母父サンデーの前はニジンスキーだし、2走前のように先行すれば前走よりパフォーマンスを上げる余地有り。

メイショウサムソン(○)
私の皐月賞前の見解で「三冠で一番勝つ可能性があるのは皐月賞で、その後
ダービー、菊花賞の順に勝つ可能性は下がる」と見ていた。
それはきさらぎ賞の時のように広いコースでバラける展開になった時
直線でこの馬の最大の武器・勝負根性が発揮できない可能性が高くなるからだ。
またがっちりした馬体などからも純粋なステイヤーというイメージを受けなかった
ということもある。
というわけで世間で言われているほど私は「距離が伸びる菊花賞では安心」
とは思っていない。
ただ世代トップクラスの力の持ち主であることは確かだし、この馬以上に菊花賞適正がありそうな馬が
ほとんどいない点などを加味すればやはりこの馬が一番信頼できるという結論にはなる。
あと前走で見せたかかるそぶりは休み明けに起因するもので、たたいた今回はかなりマシになるとみている。

結論
◎メイショウサムソン
○ドリームパスポート
▲ネヴァブション
△タガノマーシャル
×ソングオブウインド
注アドマイヤメイン


今回はやたらと母系に関する話がよく出てきたが、
「スタミナは母系から補完される物で長距離戦こそ母父以下を重視」
という見方をする人間なので必然的にこうなってしまった。
ちなみにメイショウサムソンの三冠の可能性は贔屓目を加えても50/50と見ている。
やはり京都外回りと言う舞台設定上、勝負根性を発揮できず何かに差されて2着
という可能性が捨てきれないのだ。
コメント
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