馬体一切見れないひとが過去の種牡馬、調教師、生産牧場のキャロットにおける勝馬率(どれだけ勝ち上がっているか)、1頭あたりレース数(どれだけレースに使えたか)、1頭あたりand1走あたり賞金(どれだけ稼げているか)を指標に2012年度募集馬をチェックしてみた。
もちろん出資は自己責任でお願いしたいのと必ずしも過去の傾向的に良い要素が詰まっていても走らない馬はいるし、マイナス要素ばっかりの馬でも走る馬もいることを、見栄えが良くても走らない馬、見栄えが悪くても走る馬がいるのと同様と考えてご理解いただきたい。
なお判断基準となった基データは
こちらのGoogleドキュメントで。タブが厩舎、生産者、種牡馬、種牡馬母父の4つにわかれている。
詳しくは
こちらのエントリを参照いただきたい。
1ディスカバリングビューティーの11
父ディープインパクトはキャロット内でも好成績を収めているものの、国枝厩舎はキャロットの馬はこれまでイマイチな結果に終わっており、特に賞金面で物足りない。一口10万円というお高いお買い物だけに賞金面での実績不足という点は推しづらい要因となる。
2 クリソプレーズの11
国枝厩舎同様、久保田厩舎もキャロットいまいち厩舎(かつ賞金面で物足りないグループ)だけにお高いお買い物をするには心許ない。
3 キューの11
戸田厩舎はキャロットでの成績が良い厩舎。ただ生産が白老というのはデータ的にはマイナス。過去兄弟が2頭キャロットで募集されており、いずれも戸田厩舎所属で好成績を収めている。ただ持ち込みながら唯一サンデーレーシングで募集されて走らなかったのが牝馬のキスショットというだけに牝馬に出た同馬がどう出るか…。
4 バイラリーナの11
堀厩舎はキャロット、全体で比較した場合どちらかが飛び抜けてよかったり悪かったりしない厩舎であり、全体で好成績残しているわけだから素直にキャロットでも良い厩舎といえる(が、世間のイメージがいいだけに人気もする)。父チチカステナンゴは2世代目にあたり「初年度、2世代目の産駒は積極的に狙っていけ」論者なので推したい。特に社台グループ繋養の非SS系種牡馬は2年目でガラリと傾向もかわって成績も急変するケースがあり狙い目だと思われるんだが、白老産なので個人的にはマイナス。
5 ディアデラノビアの11
母はキャロットでお馴染みポトリザリスの仔の中でも代表的存在であるディアデラノビア。初年度のディアデラバンデラがなんとか1勝という現状で1つ上のキンカメ牝馬ディアデラマドレがまもなくデビューという状況なので繁殖牝馬としての成否はまだ分からないが少なくとも大外れは出さなさそうな印象。厩舎が馴染みの角居厩舎ではなく牧厩舎に「変わったこと」自体は少し気になるが、牧厩舎自体の成績は悪くはない。
6 チアズメッセージの11
手塚厩舎は勝上率がキャロットにおいて低くなっているが、それ以外はアルフレードの活躍もあってか持ち直している。オーナーズ募集の全姉が未勝利に終わっているが牡馬に出た半兄2頭はともに勝ち上がっており、「牡馬が走る母」と判断するなら買い、「キンカメとの相性が良くない母」と判断するなら見送り。
7ファインセラの11
久保田厩舎の成績はイマイチだが、この馬の場合全兄2頭がともにこの厩舎かつキャロット募集でちゃんと勝ち上がっているからあまり気にしなくてよいかもしれない。
8 ベルフィーチャーの11
初仔。追分ファーム産だし「キャロの追分は積極的に狙え」という立場をとっているだけに非常に気になる。さらに調べると尾形調教師は過去2頭のキャロット管理馬を共に勝ち上がらせており「これは!」と思ったがその2頭勝ちあがりはしたが早期に屈腱炎発症させて引退していたというのは気がかり。
9スルーレートの11
ゼンノロブロイ×デピュティミニスター系という配合は勝上率91%という驚異の数字。平均賞金も高く配合的な優秀さが非常に高い。大久保洋吉厩舎自体勝上率も高く「鞍上吉田豊が最上級」に納得がいくなら非常に良い馬だと思う。
10 トップモーションの11
母父シンボリクリスエスで祖母プロモーションというゼンノロブロイ産駒。ここまでキャロットでは転厩してきた未勝利馬を2頭管理しただけの木村調教師だが、その丁寧な仕事ぶりが随所に感じられただけに最初から育てることで新たな面が見られるかもしれない。
11 ガヴィオラの11
半兄メテオライトが3歳ですでに2勝。萩原厩舎は世間で言われるほどマイナスな厩舎ではないが、やはり出走回数は少なくなりがち。牝馬だけに6歳3月での引退が決まっているので大事に使われすぎると馬代金回収の面からきついものがあるかもしれない。
12 リッチダンサーの11
今年のキャロット唯一の藤沢厩舎。キャロットで特別成績が上がる厩舎ではないが元々の全体成績が良い厩舎なので特段気にするところではない。あえて言うならサンプルが少ないが母父ネイティヴダンサー系のゼンノロブロイ産駒があまり成績よろしくない点。ただ45000円で藤沢厩舎の馬に出資できると考えればまあお買い得なのかもしれない。
13 シーズライクリオの11
お母さんがそろそろ高齢の域に入っているにも関わらず兄弟にぱっとした活躍馬がいない。萩原厩舎はいいが生産が白老なのでマイナス。というわけでちょっと手を出しづらい。
14 スパイラルリングの11
白老産で本間厩舎も過去2頭のキャロ馬預かって共に未勝利。母および上2頭共に本間厩舎であったために同馬も、というかんじ。「本間厩舎の大ファンなんです」とかでない限り買える要素はない。聞いたこと無いけど。
15 トキオリアリティーの11
リアルインパクトの半弟で堀厩舎。リアルインパクト含めて活躍馬を複数出しているもののそろそろお母さんもお年だし、兄のG1勝ちによってお値段も上がっちゃった感がありハードルがちょっと高い。
16 カクタスペアの11
母はキャロットで募集されたものの未出走引退。その初仔でネオユニの牝馬という点は気になるが母が若くて未知数、かつキャロットで勝利実績もある美浦の若手調教師である高柳厩舎ということで「天栄改修によるしがらき化」の恩恵をうけるとすればこのあたりなのかなという気がしているので隠し玉的にストックしておきたい。
17 ビージョイフルアンドリジョイスの11
兄弟は持ち込みのロケットダイヴ(父Kingmambo)が4勝を挙げているがSS系を付けられた上2頭は未勝利。ネオユニ自身も母父ロベルト系とあまり相性が良くないので血統面からは推しづらい。矢野英厩舎は過去キャロット実績は1頭で1勝。「美浦の若手天栄改修で躍進」を先取るならこのあたりな気もするが。
18 マックスキャンドゥの11
母は高齢だが繁殖能力の問題かこれまでデビューまでたどり着いた産駒は4頭のみ。そのいずれも中央ではほとんど目立った成績を残すことができていない。牝馬のゴールドアリュールはあまり走らない点、厩舎も過去2頭キャロ預かって共に未勝利ということもあってはとても推せない。
19 フロイラインローゼの11
母はサンデーレーシング募集馬で未勝利。本馬は母の2番めの仔となる。「兄弟の実績が出ちゃうとどっちにしろ買いづらくなるから早めに買っとけ」の見地からは狙い目だが勢司厩舎は賞金面でキャロット成績がよろしくない。まあ一口45000円ならそのあたり多少目をつぶっても良いかもしれないが。
20 フライングメリッサの11
初仔。厩舎はキャロットでのデータがなく未知の魅力はあるが、生産白老なので見送り。
21 ウェスタリーズの11
初仔。近親に目立った活躍馬がいるわけでもなく、生産も白老なので惹かれる要素はない。
22 グランプリソフィの11
母は未出走ながらキングカメハメハの半妹で、本馬はその初仔。厩舎は若手の木村厩舎で、関東ボリクリ唯一のノーザンファーム産でもあり、東でボリクるならこの馬か。
23 ペニーホイッスルの11
上2頭がキングカメハメハで本馬はシンボリクリスエス。奥平厩舎は1頭あたり賞金だけはキャロット成績が良いので一発の魅力はあるが白老産なのがマイナス。
24 ピューリティーの11
初仔のピュアブリーゼがオークス2着。2番仔プリュム、3番仔バリーナも勝ち上がっており(バリーナは門別デビュー)、ハズレの少ないお母さんと見た。本馬は父がスペシャルウィークとなるがスペ×ヌレイエフ系はとくに相性悪くないし、2,3番仔がダイワメジャー、ハーツクライの産駒なのでSS系との相性も悪くないはず。ネックがあるとすれば姉の活躍でプリュムよりお値段が上がっちゃっている点。確実に勝ち上がってはくれると思うので6歳3月までゆっくり付き合えば問題ないのかもしれないが。
25 ルシルクの11
キャロットではマンハッタンカフェ産駒の成績がイマイチな点が気になる。持ち込み後の馬というのはちゃんと調べたわけではないけど「買いたくなる」し、叔父のブレイクランアウトはじめ血統的に馴染みある戸田厩舎というのは悪くはないんだけど。
26 ザロミアの11
キャロ相性が良くない白老産の、これまたキャロ相性が良くないマンハッタンカフェ産駒というわけで推せず。
27 セシルカットの11
母はおなじみダイナカールからつながる牝系であるがこれまでの産駒が血統ほどの目立った活躍をしてくれていない。母高齢である程度実績が出ちゃってる感があるので「どうしてもダイナカールの牝系に出資したい」とかでない限りはおすすめできない。
28 モンローブロンドの11
父シンボリクリスエスの半姉ビキニブロンドが3歳現時点で2勝だから及第点。牝馬で45000円という募集価格は悪くない設定だとは思う。大竹厩舎は過去3頭のキャロ馬未勝利だが、うち2頭は転厩で預かった馬でイチから預かるのは実質2頭目。安定して堅実に走れる牝系だし、もし1次で売り切れないのなら様子見で2,3番手の候補としてストックしておいても良いかもしれない。
29 ワイルドフラワーの11
それほど目立った活躍馬が兄弟におらず、父フジキセキもキャロット的な実績で言うと物足りない種牡馬。推しづらい。
30 カラベルラティーナの11
奥平厩舎は1頭あたり賞金がキャロット的には良く、一発が期待できる厩舎だが、逆にフジキセキは勝馬率と1頭あたり賞金がキャロット的には物足りない。というわけであまり積極的には行きたくない。
31 メガクライトの11
母メガクライトと同じ小西厩舎。小西厩舎はキャロットとの相性が非常に良い厩舎であり、血統的にも初仔のガニュメデスはキャロット地方募集で1戦1勝で故障引退したがデビュー戦がを非常に楽しみな勝ち方だったし、2歳のフジノストロングも未勝利価値を果たしており母のポテンシャルは高そう。さらに言えば父タニノギムレットもキャロット的には相性の良い種牡馬であり、過去の傾向から勝負するのであればこれ以上ないくらいに良い要素が詰まっている。
32 スペシャライズの11
既出走の兄2頭(1頭は全兄)はともに勝っており、かつメガクライトの11で書いたように父タニノギムレットはキャロット相性の良い種牡馬。管理する栗田徹調教師もまずまずな成績で、牝馬で3万という価格設定なら手を出しても良いのでは。
33 ミラクルレイザーの11
父キングヘイローはキャロットでの実績がほとんどなく未知。上原調教師もとくに可不可なく、といった成績で大きな減点がない一方で大きな強調材料もない。
34 ディナータイムの11
兄にリザーブカードがいる血統。「母も高齢になってきてサンデーレーシングからキャロットに降りてきました」という雰囲気ただよう馬で、管理調教師のキャロとの相性、父と母父との相性を見ると悪いとしか言いようが無いのでいくらお安くても見送らざるをえない。
35 キッズエンジェルの11
キャロットで8頭管理し2頭勝ち上がっているがいずれも転厩してきた馬で自厩舎で育てた馬では勝ち上がらせたことのない斎藤調教師という点がマイナス。すでに500キロオーバーで「現2歳で600キロ超えちゃってるトランザムスターよりも測尺のどの数字も大きい」という点からもいくらメイショウサムソン大好きな私でもとりあえず様子見にせざるを得ない1頭。
36 レッドチリペッパーの11
一つ上がセレクトセール経由でマイネルで募集されたことを考えればキャロットで募集されても不思議ではないかなと。それくらい社台Fサイドで母の繁殖としての能力に限界を感じているとも取れる。杉浦調教師は過去キャロットで3頭管理していずれも未勝利。
37 ローザネイの11
さすがに名牝ローザネイの仔とはいえ、ここまで高齢になってくるとこれくらいの値段での募集になるのかなぁと。大和田調教師というのもあんまり強調材料にはならないしよっぽどこの牝系に思い入れがない限り行く必要はないかと。
38 ケルアモーレの11
Monsun肌のDubawi産駒となかなかマル外スキー的にそそられるところはある。厩舎も数字上はキャロットと相性の良い加藤征厩舎と悪くないと思うがこの厩舎だとエース級にならないと馬房ぐりの隙間埋め的な使われ方しちゃうのでこれくらいの価格帯の馬だと「1勝はするけどその後は隙間埋め的に使われて万全の状態にならず尻すぼみ」の危険性がなくもない。天栄しがらき化で状況が変わるかもしれないが…。
39 アディクティドの11
父Monsunで母はドイツ産馬という血統。完全にドイツドイツしてる血統だったら日本では「うーん」だったかもしれないけど母父に比較的日本に馴染みのあるディクタットが入ってるのはちょっと安心材料。ただ75000円出せるほどアピールするものがあるかと言われるとやっぱり「うーん」となる。
40 ココシュニックの11
母の初仔。藤原厩舎はキャロットの成績まずまずだが賞金面では若干もの足りず、175000円の馬に出資するのは若干冒険。母母ゴールドティアラで母父クロフネだからダートに出そうな気もするが母の全弟ゴールデンハインドが芝長距離馬に出てるからそっち方面に出る可能性がなきにしもあらず。
41 フォーシンズの11
公開しているデータでは須貝厩舎あまりキャロット相性良くないことになっているが集計期間後にユールフェストで未勝利を勝って勝上率は50%になるし、このレベルの馬を預かるのはキャロットでは初めてなので気にしなくても良いかもしれない。ディープ自体はキャロットで当然ながら相性が良い種牡馬だし、大物狙いでお金のある方が行くんだったら止めません。
42 スキッフルの11
フラガラッハの弟で父がディープインパクト。松永幹夫厩舎はキャロット相性もよく、白老産ではあるが兄弟が走っているので「買ってもいい方のグループ」だと解釈できるなら買っても問題ないのでは。
43 オールザウェイベイビーの11
全兄ダノンドリーム、全姉ディアマイベイビーともに結論出すには早計ではあると思うが今のところお値段に見合った感じの成績にはなっていない(前者はクラブ馬ではないけど)。池江厩舎は管理頭数の多さからか出走レース数の項目でキャロ成績<全体成績となっているし、無理していく必要はない馬に思える。
44 ヒストリックスターの11
母は未出走だが祖母がベガという血統。ベガの産駒で他に牝馬はおらず、ベガの牝系を継ぐ貴重な母である。管理するのはベガも管理した松田博師だが、賞金面でキャロット成績<全体成績になっている点は気になる(もともとの全体成績のハードルが高いこともあるが)。
45 トキオタヒーチの11
キャロットで募集された兄ランザローテ、スカラブレイ、マルケサスはいずれも勝ち上がっておりキャロットとの相性が良い母といえる。母自身ダート向きのパワー型であったことからダイワメジャーとの組み合わせだとパワーが強調されたタイプに出そうな気がする。過去の傾向から吉田厩舎、父ダイワメジャー共にキャロットと親和性の高い要素である。ただ過去2頭しかいないものの母父ニアークティック系のダイワメジャー産駒はともに勝ち上がっておらず、その点だけが気になる。まあサンプルが少なすぎるので気にせず行くだけの魅力は厩舎、父にあるが。
46 ラフアップの11
飯田雄三厩舎という点がなかなかトリッキーだが一応過去にキャロットで1頭管理している(未勝利)。母の初仔で未知の魅力はあるが白老産である点は過去傾向的にマイナス。
47 マンハッタンの11
兄にメトロノースがいる血統。安田隆行厩舎、ダイワメジャー共にキャロットと相性の良い要素であり、目立ったマイナス点は過去傾向からは見当たらない。価格的にも45000円というのはお手頃価格であり「非常に良いお買い物」となる可能性は高いと見る。
48 ブルーメンブラットの11
昨年も書いたが石坂厩舎は勝馬率が全体成績より低く、賞金が全体成績より高い「ホームランか三振か」な厩舎である。社台で繋養される非SS系種牡馬は育成や調教のコツをつかんだ2年目でガラリ一変の可能性を秘めているという点から父チチカステナンゴはいいんだが母が母だけにおねだんしちゃうのが難点。これだけベースが高いと「兄弟が結果出る前の比較的若いお母さんを狙え」というセオリーも通用しない。
49 スプリングコートの11
母はサクラバクシンオーの妹。新種牡馬+新規開業調教師ということで過去傾向から探るにはきっかけがないんだが母が高齢である点は引っかかる。
50 ドルチェリモーネの11
石坂厩舎が「ホームランか三振か」というキャロットでの成績で有るところにキャロットでイマイチな白老産というのが重なるとちょっと手を出しづらい。
51 トゥザヴィクトリーの11
母のポテンシャルが高いのはいやほどわかっているが、いかんせん産駒には体質の弱さがつきまとう印象。全兄トゥザグローリーくらい走れば文句ないがそもそもそれだけ走れるかが怖くてこのお値段というのは個人的には怖い。いや、走ったら走ったで大いに納得できるけど。(ここまで書いて去年の10産みたらだいたい同じ事書いていた)
52 トールポピーの11
母はキャロットでG1を2勝した名牝。父キングカメハメハ、角居厩舎はともに過去キャロットで好成績を残している上に、過去21頭いる母父ゼダーン系のキングカメハメハ産駒は非常に優秀で、ルーラーシップがだいぶ引っ張った数字だとは思うが特に賞金面で全体成績を大きく上回っているし、勝馬率もキンカメ産駒全体の成績を上回っている。母馬優先もあり熾烈な争奪戦が繰り広げられそうな予感だが、ハズレ覚悟で突撃するだけの価値はある。
53 クリームオンリー11
荒川厩舎は今年キャロットで3頭入厩予定になっているが、過去管理したキャロット馬2頭とも勝ち上がらせて、賞金面でも全体成績を上回るという好成績を残しておりキャロットにおける評価が上がっているのも頷ける。ただこの馬の場合白老産である点がマイナス。
54 ハルーワソングの11
兎にも角にも友道厩舎のキャロットでの不振具合が気になってしまう。確かにフレールジャックという成功馬を出したが、それでもまだ1頭あたり賞金額が全体成績の半分にも満たない、勝馬率も全体成績より12%も低いというのは90000円の馬の管理調教師としては心配のほうが先立つ。
55 ポトリザリスの11
母もだいぶ高齢になってきたが10年産のバリローチェが新馬戦を快勝するなどまだまだ活躍できそう。過去傾向から角居厩舎というのも心強いところであるし、100000円というのも馬に見合った価格といえるだろう。
56 シーズアンの11
キャロットで3勝しているシーズンズベストの全弟。笹田厩舎はまだキャロットでの管理馬は2頭中1頭勝上りと実績は少ないが比較的血統的期待の高そうな馬を預っている印象がある。「いい意味で可もなく不可もなく」といったところだろうか。
57 フォルテピアノの11
過去11頭いる母父デピュティミニスター系のゼンノロブロイ産駒は10頭が勝ち上がるという非常に優秀な組み合わせ。加えて母もまだ若く本馬が2番仔というのも魅力的。
58 シンハリーズの11
石坂厩舎は前述の通り「ホームランか三振か」なキャロット成績であるが、母父がサドラー系のゼンノロブロイ産駒も、産駒全体成績と比較すると「勝上率が低くて賞金が高い」というある意味厩舎カラーにぴったり(?)な傾向になっている。相当ギャンブルな1頭といえるかもしれない。
59 ジンジャーパンチの11
フォルテピアノのところでも書いた通り非常に優秀な母父デピュティミニスター系のゼンノロブロイ産駒。またこの馬も2番仔であり、かつ個人的になんとなく優秀なイメージのある「持ち込み牝馬の日本種付け初年度産駒」でもあり魅力的な1頭。「過去データから馬選ぶ言うてる人間が『なんとなく優秀なイメージ』で馬選んでいいのか。」という問題はあるが。
60 ヴィートマルシェの11
現2,3歳世代のキャロット募集馬はともに勝ち上がっており母は安定感のあるタイプの模様。音無厩舎は勝馬率に難のある傾向があるだけに、母が堅実に勝ち上がれるタイプというのは心強い。父ネオユニヴァースというのもキャロットの傾向からマイナスではなく候補に入れうる1頭ではなかろうか。
61 クルソラの11
キャロット募集の現3歳クローチェは高い身体能力を見せながらもイマイチレースぶりが不器用であるため1勝にとどまっている。松永幹厩舎はキャロットの相性が良い方なのだが、母父レッドゴット系のネオユニ産駒というのは賞金面で良い結果を残しておらず、お値段的な心配はある。
62 ケイティーズベストの11
角田厩舎がこれまでキャロットで結果を出せていない点、母父狭義のノーザンダンサー系のネオユニ産駒が賞金面の数字が良くない点、牝馬のネオユニという点、と不安要素が多い。
63 モンプティクールの11
父ゴールドアリュール、大久保龍厩舎、ともにキャロットでの成績が全体成績より良くない要素。加えて母父デピュティミニスター系のゴールドアリュール産駒は過去目立った活躍馬がいない組み合わせ。買える要素がない。
64 プリンセスミラクルの11
キャロット募集馬だった兄シヴァルリーは新馬を勝って二戦目の北海道2歳優駿でも4着になる期待馬であったが屈腱炎で引退。厩舎は兄と同じく清水出美厩舎でリベンジ的様相であるが過去キャロット6頭管理して4頭勝ち上がりと勝馬率は優秀。ただ賞金面が物足りないのでもう一声お安いと買えるラインだったかな、という印象。あと白老産であることがマイナス。
65 タンザナイトの11
まだ目立った活躍というほどではないが兄姉4頭中3頭が勝上がりとまずまず。ただそれ以上の強調材料もあまり見当たらず、お値段ほどの価値があるかと言われると心許ない。
66 インディスユニゾンの11
母は高齢ながら堅実に走る仔を出すタイプで特にフレンチデピュティ産駒の姉リーチコンセンサスがコツコツと息の長い活躍をしたことからフレンチデピュティ産駒であるクロフネを父に持つ本馬にも同様な期待がかかる。佐々木厩舎はダローネガローガンサファイアと2年連続でキャロット世代1番星を挙げており、今後キャロット内で存在感を増していく可能性は十分。
67 マチカネエンジイロの11
全兄マデイラが新馬勝ち。比較的母も若く、清水久厩舎は過去2頭管理して勝上り1頭。お値段もお手頃だし速攻で売り切れるようなタイプではないと思うので、様子を見つつ隠し玉的ストックとしてはおすすめできる1頭。
68 シーザリオの11
ページを捲る手を止め、思わず笑みがこぼれてしまうかもしれませんが、父の名前を見てその笑みが苦笑いに変わってしまったのではないでしょうか。まあここは馬体のこと云々いうコーナーではないけど、ボリクリ産駒の見た目は3割くらい割り引いてみるのが妥当だと思うんですが。まあでもアルフレードやランフォルセなど重賞級の馬をキャロットで出しているわけだし、厩舎も角居厩舎で期待できるかもしれないがシンボリクリスエスの牝馬ってまだ大物出ていないのが気がかり(これまでのボリクリ代表馬たちが大物といっていいのかどうか問題はまた別の話)。
69 ヴァイスハイトの11
まだ預託経験浅い小崎厩舎だが、これから伸びそうな雰囲気はあまり感じない。ソニンクの牝系にシンボリクリスエスだからランフォルセが思い起こされるが牝馬なのでやっぱり行きづらい。
70 エンシェントヒルの11
キャロット馬としてダート路線で堅実に走ったエンシェントヒル産駒初の牡馬。過去の傾向からはつかみどころがない感じで強調材料も割引材料も特別見当たらない。
71 ケルティックハープの11
須貝厩舎が過去キャロットでイマイチな点は「ユールフェストで集計期間後勝上がり」で問題ないとしても白老産である点が減点。
72 グレイトフィーヴァーの11
白老産、マンハッタンカフェというキャロット的減点要素2つ持っちゃっている。
73 ラフィントレイルの11
マンハッタンカフェ産駒自体がキャロットであんまりいい成績残していないので行きづらいのだが、厩舎がキャロット相性が良い荒川厩舎で、今年キャロットで募集がある組み合わせの中では比較的好成績を残している母父エルコンドルパサーということで、「どうしてもマンハッタンカフェ産駒ほしーの!」という方にはこの馬をおすすめしたい。
74 キッズトゥデイの11
白老産、キャロット過去2頭預かって2頭とも未勝利の北出厩舎、マンハッタンカフェ産駒。申し訳ないが買える要素がない。
75 アドマイヤセラヴィの11
ヒカルカザブエ、アマファソンなどの下。12頭キャロット馬管理して勝ちあがりがスピリタス、ネクタル兄弟だけという偏った成績の岡田厩舎だけに手を出しづらい。
76 エンプレスティアラの11
矢作厩舎というのはソコソコ魅力的だがハーツクライの母父デピュティミニスター系というのはこれまであんまりぱっとした成績は残していない。この馬自体は悪くないと思うが、80000万円というお値段含めて、超個人的意見であるのを承知で言うとレックスパレードでお得感有る矢作厩舎経験しちゃってるだけにあえて人気出てきて優良厩舎の評価が定着した矢作厩舎の馬にいく気はしない。
77 サワズソングの11
今野厩舎がまだ未知数なだけになんとも言いがたいが、兄トルバドゥール(父フジキセキ)がキャロットで3勝している点は評価できる。お母さんが若干高齢の域に入ってきているのは気になるが50000円というお値段もギリギリ許容範囲内という感じで、今野厩舎の将来性にかけてみるのも一興。
78 ブリズデロートンヌの11
白老、フジキセキ、とキャロットであんまり良くない要素が揃っていて、かつ母父ロベルト系のフジキセキ産駒というのは賞金面で物足りないので買えない。
79 マチカネホレルナヨの11
フジキセキがキャロットで相性よろしくない点がマイナスで後は特に減点材料はない。新規の吉村厩舎が「デキる厩舎」と判断するなら行ってもいいがその未知の魅力以上の魅力は感じられない。
80 シャンスイの11
ステイゴールドはキャロットで募集されたのがブレイク前だったこともあってか、非常に成績が悪い。ステイを取り巻く環境が変わっている今と一緒にすると間違える可能性は十分あるがあくまで過去の傾向を基に判断するのがスタンスなので、そうなると低評価せざるを得ない。白老産ということも含めてキャロット的にはNG。
81 ラヴァーズチェイスの11
梅田厩舎が過去2頭キャロット預かって未勝利に終わっている。シャンスイの11で書いたようにステイゴールドも過去とは傾向が違っている可能性があるもののやはり過去の成績をものさしにするとやはり買えない。
82 フローリッドコートの11
藤岡健厩舎は勝馬率こそそこそこだがそれ以外のファクターが全体成績を大きく下回っており、キャロット的にはマイナスな厩舎。タニノギムレットはキャロット的には○で、かつ母父SSのタニノギムレット産駒は賞金面で優秀な成績を納めておりそこのプラスマイナスでタニノギムレットのプラス部分が上回ると考えるなら行く手はある。40000円というお値段もとりあえず勝ち上がって6歳3月までコンスタントにさえ走れれば回収できないラインではないと思うので。
83 フェリークの11
西園厩舎は過去4頭キャロット馬を管理して4頭とも勝上がりと、勝馬率は非常に優秀である一方、いずれも「それだけ」で終わっており、賞金面では少々残念な数字が残っている。この馬もバクシンオー×サンデーという字面から「とりあえず1勝」はしてくれそうなので、あとは勝ったあとにどれだけ堅実に走ってくれるかが鍵。30000円なのでハードルはそれほど高くない。
84 リードザウェイの11
メイショウサムソンは個人的に「積極的に狙って行きたい社台の非SS系2世代目種牡馬」であり、荒川厩舎もキャロット好相性、さらに追分ファームは「キャロットの追分産は黙って買え」のレベルで好成績を残している。私が「2世代目までのキャロットサムソンは全部買う」という無茶公約掲げていなくても出資していたはず。
85 シーユーサンデーの11
厩舎、種牡馬共に未知数の部分が大きく評価は難しい。お母さんはまだ若いしお母さん&上2頭を管理した松山厩舎の手を離れたことで新しい面が出るかどうか。
86 マルカコマチの11
社台生産馬はキャロット的にはNG。こちらも厩舎、種牡馬共に未知数なので、生産牧場からあまり推せないが、メイショウサムソン産駒の成長曲線がゆっくりな場合社台的育成がハマる可能性がなきにしもあらずとメイショウサムソン応援する立場からはちょっと希望を持ちたいのである。
87 グリントウィークの11
一つ上の兄が同じヘイロー系のロージズインメイ産駒ジェネラルグランドで、先日クローバー賞2着したばかり。羽月厩舎も悪くないが気になる点を挙げると、タイキシャトルが母父SS系でほとんど活躍馬を出していない点。ウイングレットが母父SSで目立つ程度で他がミスプロやらストームバードやらもっとアメリカンな感じの組み合わせで成功しているのがどうか。
88 インディゴワルツの11
母の産駒3頭はすべて未勝利に終わっているが、上が全て牝馬だったのに対して本馬は初の牡馬。厩舎は過去傾向的には可もなく不可もなくというレベルで、新種牡馬の父コンデュイットがどう出るかだが、普通に考えたらバリバリヨーロピアーンな血統で日本の芝にフィットするとは考えにくい。積極的におすすめは出来ないがこの馬に関して私が個人的に気に入ってるのはSpecialの牝馬クロスを持っている点。これが競走能力にどれだけ影響があることなのか、私にはわからない。ただただ名牝のクロスに「萌える」のである。変態的性癖の一種なのでノーマルな方は気にしないでください。
89 Lethal Heatの11
今年のキャロット募集馬唯一のマル外。日本ではまだ目立った活躍を見せていないStreet Cryの産駒で「少々リスキーかなー」という印象。初仔で小柄な牝馬ということで芝で走れない場合にダートでつぶしが利きにくくなる恐れがあるといえばある。
90 バロネスサッチャーの11
道営のフレッシュチャレンジの馬柱にTiznow×Johannesburgの字面見つけたら新聞を捲るてを思わず止めてしまいかねない血統である。お母さんのバロネスサッチャーもアメリカでG1での2着が3回あるそこそこの実績馬であり、まともに走ったらそら100000円でも回収できちゃうかもしれんが数少ないとはいえTiznowがあまり日本で成功しているとはいえないので、「出資してこの馬が会話で話題になった時に『お父さんがティィィィィッズナァァァァァァウ!』と合田さん口調で言いたい」という人以外にはあんまりおすすめできないし、それ言うためだけだったら100000円払わんでもええだろうと、自分で書いてて思った。
91 マチカネアズサユミの11
クロフネ×ウッドマン系というのは可不可無い組み合わせだし、牝系辿ったらダンシングキィに行きつくのでそれなりに筋は通っている。地方募集馬は過去のデータ少なくてなかなか評価しにくいんだが、ここ数年サンデーRが地方募集馬に力を入れている感があり、同様の方針で弟分的存在のキャロットも来るのであれば、積極的に考えてもいいのかもしれない。同じ金額なら日本に馴染みのある血統なぶん、バロネスサッチャーよりこっちを推したい。
92 アグアジベベールの11
UAEダービーでDiscreet Catの3着になったフラムドパシオンの全妹であるアグアジベベールの初仔。その母にゴールドアリュールということでダートの活躍が大いに見込めそうな血統ではあるのだが、母父デピュティミニスター系のゴールドアリュール産駒がそれなりの頭数がいる上で残念な数字しか残っていない点、ゴールドアリュール牝馬で活躍馬がほとんどいない点が大変心配。
93 ワイルドアフリカの11
アグアジベベールの11同様牝馬のゴールドアリュールという点がマイナス材料。血統的な魅力で言えばアグアジベベールのほうが大きく、同額でどっちか行くなら即決でアグアジベベールの方になっちゃう。
というわけでなっがいエントリになったがこれで募集全部のチェック終了。別エントリでこれを元に「一口で希望する目標別オススメパック」的なのも書く予定。