My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

新しいアートクラスでの出発

2008-09-06 16:08:44 | Gallery


今週水曜日、新しいアートクラスを始めた。先生は軽く70を超える男性。かなりかなーりマイペースな人で、自分の教え方をしっかり持っている人。でもかなり細かいところまできを配っている。例えば、毎回皆に一緒にあるものを教えるのではなくて、先生が組み立てた5段階の枠組みの中で、個人の学生に合わせて個人的にコースを組んで教えていくということを、細かく計画をたててできる人らしい…。クラスは10週間ごとに1タームと区切られていて、水曜日か木曜日の10時~15時半。それで授業はとてもお安く125ドル。5時間半で12・5ドルということになる。場所はMitchamのCommunity Centreのアンティークな建物の中の一角で、広い板張りの床の部屋で、7-8人の生徒が古い簡易式のテーブルと椅子を並べて適当に自分の場所を作ってそれぞれがDrawing、ペン画、水彩、パステル、油彩と本当に自分の好きなことをしている。でも、自分から先生にアドバイスをもらいに行ったり、先生もこまめに生徒の様子を見て周ってはアドバイスをしている。油彩の人はほとんどが自分の卓上イーゼルを持ってきているが、部屋にはACSAの美術学校に行ったときに使った学校のイーゼルと同じものがいくつか予備においてある。

学生は圧倒的に中年女性が多い。子育ても終えて一段落したと言う感じの、上品な中流家庭の奥様っぽい人とがほとんど。印象では、とてもフレンドリーでリラックスしたムードのクラス。さすがアートの好きなものたちのみが集まるところ、最初から分け隔てが全く感じられなかった。

5段階の最初は、基本的なデッサンで、物の形の正確な取り方、遠近法、トーン(明暗)法など絵を描く土台を勉強する。2段階では、徹底した写実的な絵画法を勉強して(後はなんかいっていたなー…)、3段階目では現実そのまま見たままを絵に写し取るのではなく、その場のムードや感情の表現などに焦点を置いていく、とか。あとは細かいことは忘れてしまったが、まあ、おいおいやっていくことだし。全くの個人指導になっていくので、最初はとりあえず、私の現在の実力を知りたいから写真を見てデッザンをするようにと課題を出された。もっともな事だ。沢山の写真から私は、モロッコなんかの写真でありそうな、石造りの町角とベールをすっぽり被った女性の写真を抜き取って、1時間くらいで大体の形をとった。形のとり方には満足したけど、時間がかかるのにとてももどかしく感じていた。先生は見回りに来て、私に「鉛筆の握り方を知っているかね?」と聞いてきた。「はあ。」とか訳の分らないあいまいな返事をしていると、ものすごーくゆっくりした口調で説明を始めた。

1.普通の字を書く握り方。この時私がしていたのはこの方法。絵自体も割りと小さめだったし。

2・まっすぐに伸ばした人差し指と中指に鉛筆をまずのせて、親指でかるくおさえる。大きな画面を自由に描くときに使う方法。

3.最後は人差し指・中指・薬指だけで交互に鉛筆を持つ方法。これは見たことが無い。まっすぐな線を描くのに良いらしい。

で、早速2番目の握り方にかえたら、ものすごく描くスピードが上がった。これは指先だけでは無くて腕全体で描ける握り方であるためだと思う。そしてもう少し書き進めると、トーン(明暗)の説明を始めた。ものすごーく時間をかけて(軽く15分くらいかな…)私の椅子に座り込んで、2つの明暗スケールを描き始めた。で、先生の言いたかったことは、「明暗の範囲があまり広くない絵は、ムード系で、反対に明暗の範囲が大きい絵はインパクト系」だったらしい。まどろっこしい説明のしかただけど、一生懸命、大切な基礎から一歩一歩教えていくという誠実な姿勢がとても好ましい。取り合えず、あと3週間様子見て、この先生とうまが合いそうか試してみようと思う…。