道場に先週行ったときに先生が珍しくとても心底嬉しそうな顔をして(この人は結構余所行きの表情が多い…笑顔でもね。これもイギリス紳士のたしなみなのか?)、ちょっと引いている私にこういった。
「きみ、この間受けた形試合の審判員の試験、2問くらいしか間違ってなかったらしいよ。いま、シドニーにいる先生から聞いたんだ。形の演武も一番良かったって試験官の先生が言っていたよ。おめでとう!」
えっ?おめでとうって…??どうやら、オーストラリア空手連盟が主催する空手道大会の正式の形試合の審判としての資格が与えられることになったらしい。最初に「ええ″っー!!」と受かるとも思っていなかったためビックリし、その次に嬉しさよりも自分に実際に選手達の形試合において勝敗の決定権の一部が与えられることへの責任の重さを身近に感じた。
実はこの試験、この間の空手の試合の次の日に、審判員の人・審判員見習いの人・全国レベルの選手達合計十数人と一緒に審判のセミナーを受けた。先生はオーストラリア空手連盟の審判員の代表で糸東流の先生。セイエンチンとバッサイダイの形を細かく教えてくれ、どういうことに着目して審査していくかを説明してくれ、他の流派の基本の突き・受け・立ち方を一通り教えてくれる。先生の空手家としての動きも凄いけど、教え方、ポイントのまとめ方、空手に関する知識も凄い人だ。その講習のあとに正式に審判員になるための試験が行われる。私は当然、試験があることをほんの数日前に知らされたばかりだったため、試合のみ集中することにし次回受けることに極めていたため今回の試験は一旦辞退した。が!まあ、次回受けるための練習だと思い、それも先生に伝え組手・形のうち、覚えることの少ない形の審判の試験のみを受けることにした。他に試験を受けたのは2人のみで結構少数人だけだった。
試験内容は…
・第一指定形を2つ演武すること。そして各挙動の意味も説明する。
・質問された自分の流派の基本(立ち方など)を説明すること。
・形試合におけるいろんな状況設定での口頭質問。
が主なところだった。あとはそれに先立って筆記試験。もちろん英語で。でも、アルファベットで書かれている「日本語」の空手専門用語にイライラしながら難なくクリアー。形は試合に使う予定だった「慈恩」「観空大」をかなり緊張しながらも演武し、それも無難にこなせた。指定形教本をみて試合に備えて練習していたのでそれが良かったのかもしれない。口頭質問も、先生の英語訛りの日本語に一瞬「えっ?そんな空手の技あったっけか!?」と冷や汗をかきながらも、実はとても良く知ったある形の中で使われる立ち方だと判明し、試験をスムースにこなす。どのくらいの正確さが要求されるのが分からなかったが、まあ、実感としては出来は悪くなかったと思った。それに先生達が「これは試しに受けてみるだけでしょう?だったら受かろうとして緊張する必要が無いじゃないか!」といわれて、ある程度力を抜いて考えられたのも良かった。が、それがまさか受かっているとは…。先生達ありがとう!それから、試験直前に「頑張れ」といって背中をドンとたたいてくれた同じ道場のR君(彼はなんとオーストラリア高校生の部で形・組手共に1位)ありがとう!
先生は今出張で行っているシドニーから帰ってくるときに私のオーストラリア空手連盟の紋章入りのワッペンを持って帰ってくるらしい。これらからは試合には見習い審判としてではなく、正式に審判員を勤めることになる…。このワッペンは制服のコンブレ(紺色ジャケット)の胸の辺りにつけるもの。そして指定のネクタイと白いワイシャツ、グレーのズボンを着用することが義務付けられる。形の試合の勝敗の判断は、割とはっきりしているポイント制の組手よりよほど難しい。それに、自分の流派以外の型も審査しなければならず、当然他の流派の基本は知っていなければ審査は正しく出来ない。これから、他の流派(糸東流・和道流・剛柔流)の基本や型の勉強を沢山しなければ!!新米形試合審判、これからが勉強の始まりだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~
日本にいる私の空手の先生や先輩達、きっとこのことを知ったらとても驚いて、喜んでくれるだろう。日本で空手をしていたときには、自分がオーストラリアに住んでいてまだ空手を続けていて、しかも地元で審判員になることになるなんて、ゆめゆめ思わなかったことだ。人生何が起こるかわからないから面白い…。
「きみ、この間受けた形試合の審判員の試験、2問くらいしか間違ってなかったらしいよ。いま、シドニーにいる先生から聞いたんだ。形の演武も一番良かったって試験官の先生が言っていたよ。おめでとう!」
えっ?おめでとうって…??どうやら、オーストラリア空手連盟が主催する空手道大会の正式の形試合の審判としての資格が与えられることになったらしい。最初に「ええ″っー!!」と受かるとも思っていなかったためビックリし、その次に嬉しさよりも自分に実際に選手達の形試合において勝敗の決定権の一部が与えられることへの責任の重さを身近に感じた。
実はこの試験、この間の空手の試合の次の日に、審判員の人・審判員見習いの人・全国レベルの選手達合計十数人と一緒に審判のセミナーを受けた。先生はオーストラリア空手連盟の審判員の代表で糸東流の先生。セイエンチンとバッサイダイの形を細かく教えてくれ、どういうことに着目して審査していくかを説明してくれ、他の流派の基本の突き・受け・立ち方を一通り教えてくれる。先生の空手家としての動きも凄いけど、教え方、ポイントのまとめ方、空手に関する知識も凄い人だ。その講習のあとに正式に審判員になるための試験が行われる。私は当然、試験があることをほんの数日前に知らされたばかりだったため、試合のみ集中することにし次回受けることに極めていたため今回の試験は一旦辞退した。が!まあ、次回受けるための練習だと思い、それも先生に伝え組手・形のうち、覚えることの少ない形の審判の試験のみを受けることにした。他に試験を受けたのは2人のみで結構少数人だけだった。
試験内容は…
・第一指定形を2つ演武すること。そして各挙動の意味も説明する。
・質問された自分の流派の基本(立ち方など)を説明すること。
・形試合におけるいろんな状況設定での口頭質問。
が主なところだった。あとはそれに先立って筆記試験。もちろん英語で。でも、アルファベットで書かれている「日本語」の空手専門用語にイライラしながら難なくクリアー。形は試合に使う予定だった「慈恩」「観空大」をかなり緊張しながらも演武し、それも無難にこなせた。指定形教本をみて試合に備えて練習していたのでそれが良かったのかもしれない。口頭質問も、先生の英語訛りの日本語に一瞬「えっ?そんな空手の技あったっけか!?」と冷や汗をかきながらも、実はとても良く知ったある形の中で使われる立ち方だと判明し、試験をスムースにこなす。どのくらいの正確さが要求されるのが分からなかったが、まあ、実感としては出来は悪くなかったと思った。それに先生達が「これは試しに受けてみるだけでしょう?だったら受かろうとして緊張する必要が無いじゃないか!」といわれて、ある程度力を抜いて考えられたのも良かった。が、それがまさか受かっているとは…。先生達ありがとう!それから、試験直前に「頑張れ」といって背中をドンとたたいてくれた同じ道場のR君(彼はなんとオーストラリア高校生の部で形・組手共に1位)ありがとう!
先生は今出張で行っているシドニーから帰ってくるときに私のオーストラリア空手連盟の紋章入りのワッペンを持って帰ってくるらしい。これらからは試合には見習い審判としてではなく、正式に審判員を勤めることになる…。このワッペンは制服のコンブレ(紺色ジャケット)の胸の辺りにつけるもの。そして指定のネクタイと白いワイシャツ、グレーのズボンを着用することが義務付けられる。形の試合の勝敗の判断は、割とはっきりしているポイント制の組手よりよほど難しい。それに、自分の流派以外の型も審査しなければならず、当然他の流派の基本は知っていなければ審査は正しく出来ない。これから、他の流派(糸東流・和道流・剛柔流)の基本や型の勉強を沢山しなければ!!新米形試合審判、これからが勉強の始まりだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~
日本にいる私の空手の先生や先輩達、きっとこのことを知ったらとても驚いて、喜んでくれるだろう。日本で空手をしていたときには、自分がオーストラリアに住んでいてまだ空手を続けていて、しかも地元で審判員になることになるなんて、ゆめゆめ思わなかったことだ。人生何が起こるかわからないから面白い…。
よかったね。
メインのキャリアも大切だけど、自分の興味あることや楽しい事も大切だと思うよ。
メインの仕事にも何か生きてくることがあるかもしれないしね。
しかし…なんだか、どんどんメインのキャリアから離れていっている気がする…。
おめでとうございます!!