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ロンドンから徒然に

政府と文化の関わり

2013-10-22 | 映画・演劇
 いつものことながら天気がめまぐるしく変わるなぁ。
 Crowded Houseの「Four Seasons in One Day」という歌を初めて聴いた時、ロンドンのことを歌った曲だと信じ込んでいました(実際には彼らのホームタウンであるメルボルンをモデルにしたみたいですが)。
 まぁそれくらい変わりやすい天気ですから、晴れているからといって安心はできませんが、逆に雨模様だからといって、そう悲観することもありません。

 せっかくの日曜日、朝早くには強い雨だったのですが、すぐに晴れ間が覗いてきたので、近くの公園に散歩に出ようと(リスと鳥の餌付けが最近の楽しみ)家を出ると、何やら橋の上が混雑。車は橋の中に入れずに渋滞しているし、橋の上では人々が片側の歩道に寄せられています。



 先を進むと反対側に大きな垂れ幕を持った一団が。そこにはゲイだとかレズビアンだとかの文字が躍っています。あれっ?今日そんなパレードやデモが予定されていたっけ?
 ところがよく見るとどうやら映画のロケみたいです。名前は思い出せないけれど見覚えのある俳優も。



 そう言えば昔サンフランシスコに初めて行った時に、いきなり出くわしたのが坂道で車をぶっ壊している場面。どうやらこれも映画の撮影の準備。
 そのほかNYではいつもあちこちで撮影が行われていますし、何やら警察内には映画専門の交通整理の班があるらしいです。それに、なかなか普段立ち入りが難しいような場所も、撮影許可が比較的楽に出るという話さえ聞きました。

 もちろんそこまで対応してもいいくらい映画撮影はお金を落としてくれるという実質的なメリットもあるんでしょうが、やっぱりこういった芸術や文化といったものに対する公の機関の深い理解みたいなものも感じるんですよね。海外ではけっこう国自身が芸術や文化に対して力を入れているように思います。
 そう言えばイギリス、フランスでは(あるいはロシア、ブラジル、タイとかも確か)組織的に文化「省」ですが、日本では文部科学省の下部の文化「庁」ですね。

 と、ここまで書いてあれっ?と思われるはずですが、その映画大国のアメリカには文化省なるものはないんです。
 どうもそういった分野に政府が介入するのはかえって危険という考えも下地にあるらしく、それはそれで納得の行くような気も。(韓国映画も金になると踏んだ政府が乗り出してからはあまり面白くなくなりましたしね。)

 ただ、このことと今世間を騒がしているオバマケアを一緒にしていいかどうかはちょっと疑問……「大きな政府」と「小さな政府」の問題は、我々日本人には実感が難しい問題なのかもしれませんが。
 まぁその前に日本の場合は「まともな政府」というのを確立してほしいですけどね。

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