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ロンドンから徒然に

今年の夏休み

2016-08-20 | 旅・イベント
日本からの便りに見る残暑の厳しささえ羨ましいくらい(なんて言うと叱られそうだけれど)今年のロンドンは冷夏で、7月、8月でも最高気温が22〜23度くらいまでしか上がらない日が殆ど。
だからというわけでもないけれど、夏休みの滞在先に選んだのはバルセロナ。でも、こちらも今年は期待したほどの(?)暑さではなく、割と過ごし易い日々だった。

バルセロナはけっこう頻繁に訪れてしまう好きな街。海あり丘ありの自然環境、迷路のような旧市街に対比するように理路整然と区切られた新市街、様々な観光名所にも事欠かず、安くて美味い食事とワインで食欲を満たした後は、個性ある美術館や博物館で知的欲求さえ埋められる。
そんなわけでつい強い陽射しの中をあくせくと歩き回ってしまう。一般的なヨーロッパ人のように何もせずにのんびりするバカンスに頭では憧れながら、未だに実行できていない。

何と言っても欠かせないのはガウディの建築群。毎回気付かなかった新しい発見に驚いてしまう。サグラダファミリアに至っては、建築自体が進行中なわけだから、文字通り物理的に初めて見る箇所があって飽きることがない。
最初にここを訪れた25年以上も前(既に四半世紀も経った!)には東西のファサードだけ、だからもちろん屋根もなければ南北の壁もなく、外から素通し、地面の土は剝き出しで、散らばった建築資材の中を怪我しないように注意しながら歩いたことを思うと、現在の荘厳な内部の様子がことさらに感慨深い。





西側のステンドグラスを通り抜けた光線が落とす幻想的な暖色空間に包まれていると、次回は午前中に訪れて、東側の対象的な寒色系の中に身を置いてみたいと願ってしまう。その頃には又新たな建築箇所を幾つも見ることができるに違いない。

そんな変化を確信できるくらい、この何年かの進行状態は目覚ましいものがある。僕が初めてここを訪れた頃、この遠大なプロジェクトが完了するのは200年後とも300年後とも言われていた。それが今ではガウディ没後100周年に当たる2026年には完成すると言う。

2026年!10年後じゃないか!
完成後の姿を見ることができるかもしれないという希望が生まれてきた反面、見果てぬ夢に触れているという茫洋とした喜びが綻んだ気もしている。我ながら勝手だな(笑)

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