植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ヤフオク 失敗続きかもしれないなぁ(笑)

2023年02月04日 | 篆刻
多くのギャンブラーは、当たった時(儲かった事)しか思い出さず、負けたり損をしたことは忘れてしまうのだそうです。

ワタシはギャンブルはやりませんが、その代わりにヤフオクでなかなかのお金を投じております。ほとんどが篆刻・書道関連で実用的なものを原則としております。今年のお正月で「大吉」を引き、商いや勝負運に恵まれているという説明を真に受けて、オークションもそのつもりでいたのです。

ところが、ここ数か月というもの、なんとなく外れのようなものを落札することが増えている気がします。損したことばかりが気になるという、ギャンブルには不向きな性格でしょうか。そもそも、あまり魅力的な出品物が減り、妙に最低落札価格が高く設定されているものが目につきます。また、さして価値が高く見えないものが、驚くような高値で落札することも増えております。

事前に目を付けていた興味深い出物にウオッチを付けていても、どんどん入札額が吊り上がるケースが増え日々落札出来ない、という欲求不満もあって、いささか雑な入札を繰り返していたようであります。結局は皆さんが欲しがるものには高くて手が届かず、ほとんど単独で落札するようなものですから、質が悪いものやがらくたに近い品物を中途半端に高い値段で入手しているのでしょう。

その典型がこれであります。

一つは半透明の凍石に見えたものは、人造ぽい硬質の石で、篆刻にも全く不向きでした。天然石でもメノウや水晶・翡翠などは硬いので普通の印刀は刃がたたないのです。多分メノウでしょうが、これが千円なので特段騒ぐほどでもありませんね。

更に4千円で落札したこちらの「鶏血石」。(以前紹介済みですが)

うー-む、本物か?一見すると自然石にも見えます。しかし、あまり美しくなく全然魅力的でないのです。これがちゃんとした鶏血で、この大きさなら数万円しても不思議はないのです。鶏血は人造石・まがい物が多く出回っています。フィルムを張り合わせたものや、溶材に石の粉を混ぜたものなど様々であります。なんか、手にとっても有難味が無いというか、大きすぎると言うか。それでも、印材を多く見てきたワタシの眼にはやはり天然石に見えます。これは、すでにして3個に切りわけました。それぞれを磨き上げ、きれいで小さくして有難味がでるようになればと思います。

また、その数日後、20個近い使用印を「まとめて」落札しましたが、これは落札額15,000円の価値があったとは到底思えないのです。まともな大きさの、良さそうなのがこれだけ(´;ω;`)ウゥゥ

写真で見たものより実物ははるかに小さい品でありました。あぁ、もう少し説明や写真をチェックするのだった。(´;ω;`)
幾つかの自然石形の「凍石」が、非常に透明度が高く、小さく作款の名前もあるのが救いで、もしかしたら水晶凍などに見えなくもありません。水晶凍や田黄の類でなければ、せいぜい全部で5千円くらいのものでしょうか。

極めつけは「中島藍川先生の印」5本であります。この出品者さんがワタシがフォローしている、大手の美術品業者で、特に書道関連の名品を多く取り扱っていることで少し気を緩めていたのです。先週あたりから中島藍川先生の印が次々に出品されていて、恐らく5年前に他界した先生の関係者(ご遺族)からまとめて処分依頼があったのだと思います。中島藍川さんは全日本篆刻連盟の元会長で、愛読書「墨スペシャル 篆刻入門」に日本を代表する篆刻家20人の一人として紹介されている方であります。ワタシは、その方々の彫った印では、確認できた中で酒井子遠・中村淳・平田蘭石各先生の側款があるものを所蔵しております。

コレクションとして欲しかった篆刻家さんの一人であったのです。藍川先生作の出品物は、次々に高値(だいたい1本5万円前後)で落札され、ぼー-っと眺めているよりなかったのです。そうしたら、同じ業者さんから、今週「5本まとめて」25,000円の最低価格で出てきたのです。ダメもとでその金額を入札したら、ワタシだけの応札でありました。

なぜ、これまで1本数万円で落札されていたものが単独で買えたのか。それは、先生の側款があるのが、1本だけだったからです。つまり、もしヤフオクなり美術商なりに売却するにしても、残り4本は藍川先生の作、という根拠・エビデンスが無いのです。実際は藍川さんの印で間違いなかろうと思います。どの印も、極めて計算された一流の彫に見えますし、作風も似ています。上の写真でその先生作とされる一本の印影がどれかは、多分分からないと思いますね。

シビアに言えば、藍川さんの側款が入った印が21千円、他の4本が計4千円といった計算をしたら、高い買い物であったと評価されても仕方ありませんね。

しかし、全てを前向きにとらえれば、真正の鶏血石が破格の安値で買えて、美しく磨き上げられれば一本1万円位の価値に見えます。自然石形の欲しかった水晶凍が3本も入手できたとすれば、大成果であります。一本3,4万円もするような中島先生の印が、5本で25千円で手元にある!。

損したかもしれんが、もしかしたらえらく儲けたのかもしれん。ヤフオクなどだいたいそんなものであります。ものは考えようでありますな。


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