植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

異次元のバカと一緒に前進している

2023年03月02日 | 時事
安倍元総理の功績を讃えて岸田さんは「強力なリーダーシップのもと、死力を尽くし、前進の10年であった」と持ち上げているそうです。例によって「悪夢の民主党政権が日本を悪くした元凶」という自民党ならではの理屈を持ち出しています。失われた30年+αのうちたった3年間民主党政権になっただけなのですよ。ほとんどが自民党の政権下で起きていることなのが分からないのでしょうか。 

アベノミクスと呼ばれる経済政策や「3本の矢」戦略が日本経済を立て直したというのです。政治目的は、バブル崩壊後に停滞した経済の立て直しであります。それは誰でも考えるまっとうな理念であります。
安倍首相は、それで「異次元の政策として」金融緩和、政府支出増加や経済改革によって失われた30年を成長軌道に乗せることを目論んだのです。しかし、消費税導入による購買能力の減退や企業業績の悪影響はいまだに覆い難いのです。また1000兆円におよぶ国債発行、引き受けした日銀の金利政策の硬直化・危険なインフレ懸念・日銀保有の国際と企業の株式の含み損、などいくつもの爆弾を抱える結果となりました。

例えば、彼は、ことあるごとに400万人を超える雇用を作り出したと自慢していて、2013年からの6年間で統計上383万人増えたそうです。しかしその55%はパートやアルバイトなどの非正規雇用でした。正規雇用はほとんど横ばい、で賃金が安い人たちのおかげで正規雇用の働くチャンスが狭められていると言えます。 また、定年制が60歳の企業に65歳まで働かせ、更に70歳までも雇用せい、と言ってきました。それは定年後「年金だけでは食えない」社会になり、年金財源が枯渇し国民に払う金を惜しむ、という政府側の都合を企業に押し付けたに過ぎません。

企業にせよ政治にせよ、その代表者が変わり政策や方針が新たに策定されるとき、もっとも重要なことは、それまでの戦略・施策がうまくいったかどうかの検証であります。公金が果たして有効で公正に支出され、その方向性が間違っていなかったかをきちんと客観的に評価しなければなりません。そうしないと、次の代も間違えたままになる可能性が高いのです。

憲法改正の必要性を主張した・諸外国との積極的な外交を図った、安定政権で日本の信頼度が高まった、などという政府寄りの識者やジャーナリストに訊きたい。では、それで国民はどん底から抜け出しましたか?豊かな心と生活が取り戻せましたか?ということです。

政府専用機に乗って、後進国に行ってODAなどのお金をばら撒いてなんになるのでしょう。韓国とは戦後最悪と言われる関係悪化を招きました。プーチンにはあれだけ媚びて土下座外交した結果が、「ロシアは国土を割譲しない」と憲法改正されました。中国は増長し、いつのまにか日本は置いて行かれています。実際、外交的には軽視され相手にされていません。話題になるのはコロナとパンダ(笑)

このところ、急激な物価高になりました。それを岸田さんは「デフレからの脱却が実現し成長路線に乗った」という認識だそうです。異次元の認識違いです。これは、急激な円安とコロナによる物資供給停滞・ウクライナ侵攻にともなう原油・天然ガスの価格高騰などによるもので、国内経済は依然として低迷しています。個人所得は上がらず、消費税の負担や電気代の値上がりなどで景気回復など絵に描いた餅であります。こんないい加減馬鹿なことを一国の代表が、本気でしゃべっているのですよ。

挙句に、少子化対策・子供を増やす支援を倍増すると打ち出しました。増税によってその資金を捻出する、と言ったら世論から猛反発を食らいました。財源がとれないと悟ると、急に「子供が倍増したら自然とその予算も倍になる」という、まことに奇怪な理屈をひねり出しました。

それで、安倍さんの時代以前から現在にいたるまで少子化はどんどん進み、とうとう80万人という過去最低の出生数になったと報じられています。あんた方の理屈ならば、子供が減ってるからその予算も減りますよ、と言っているに等しいのです。

ここで心配な数字は、昨年18歳未満の自殺が過去最多の512人に達したことです。子供がずっと毎年減っているのに、自殺者は増えているその理由を「コロナ」などで片付けてはならないのです。戦後の日本が、ここまで来て、疲弊し国力が衰えた最大の構造的な問題の一つがそこに現れている、と思います。どうしたらそれが改善されるのかを真剣に議論しなければ、明日の日本は無い!と危機意識を持って欲しいのです。

先日アベノマスクの発注が不透明だとして情報公開請求しても開示しないのは不当だと 大阪地裁が判決を出しました。公開した資料のほとんどが黒塗り、その闇の深さをはからずも物語っております。オリンピックの談合問題などで大手広告代理店「電通・博報堂」の関係者が次々に逮捕されております。更にそれらに深く絡んだ竹中平蔵の「パソナ」も政権中枢に深く入り込んで、自ら規制緩和した派遣業で甘い汁を吸っていることは明白であります。

異次元のバカどもがこの日本を牛耳っていて、あらぬ方向・間違った方向に「前進」していると思いますよ。
「政官民」すべてが腐敗し癒着している、とは言いませんが、この日本の現状は、由々しき事態であると有権者は考えなければならないと思いますが、違いますかね?

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