植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

日本人もメダカも ほっとけば減っていく

2023年04月24日 | 時事
ワタシがメダカをたくさん繁殖させていることを知っている友人が、よく訊いてくるのが「メダカがいつの間にか減っている」のだという問いであります。

答えは簡単「死んだから」であります。メダカの寿命は約3年、天寿を全うするまでに様々な原因で死にます。
①餌がない
②暑さでお湯が煮える
③水質悪化(フンや未消化の餌が腐敗する)
④頻繁に水替えする カルキ入りの水道水はメダカを弱らせる。
⑤移し替えなど世話をするときに起きる人為的事故
⑥外敵に襲われる トンボの幼虫(ヤゴ)、イソヒヨドリなどの鳥類
⑦何らかの原因でメダカのプールから飛び出す、集中豪雨で容器を越水して下水管へ流される
などなどであります。つまり寿命やアクシデントでかなりの確率で死ぬのです。従って、メダカを減らさないようにするためには、新たに買って補充するか、卵を孵して増殖させるかのいずれかになります。

今の時期にはメダカは産卵を始めております。しかし、卵を産んだからといってそのまま増えるわけではありません。メダカの成魚は口に入るものは何でも餌であると勘違いするので、孵化したての稚魚(針子といいます)も普通に食べるのです。卵は食べません。何故なら、卵はメダカの口よりちょっと大きいのです。

そこで肝心なのが、親のメダカたちから隔離することにあります。メダカを買い始めたころ、春になると毎朝、針子を探して掬い上げたのが思い出されます。物陰に隠れたり追いかけられてもなんとか逃げおおせた稚魚を網ですくって別容器で育てる、というのは楽しみでもありました。

しかし、これではいかにも効率が悪いので、メダカプールに産卵床を入れて、卵を産んだのを見計らって小さな孵化用の容器に移し替えることにいたしました。これで飛躍的にメダカの養殖が出来るようになったのです。また、水替えの時は、バケツでプールの水を汲んで、ステンレスのざるでメダカを漉して汚れた水を捨てていくのですが、この時卵は網の目を抜けないのでそのまま残ります。これを採取するのであります。

こうして、すでに今年も何十匹かは孵化しております。水温が上がるとメダカたちは食欲がまし、産卵が始まります。並行して水温が高いだけ、食べる分だけ糞も増えるので水替えの頻度を上げることになります。ここがポイントで、あまり頻繁に変えるのは水温や環境が極端に変わることでメダカにストレスをかけ、最悪弱ってしまします。また、せっかく太陽光で自然に発生した藻も捨てることになります。藻は、メダカたちにとっては食料なのです。量やカロリーは少なくても水中を泳ぐだけで自然とベジタリアンで食事していることになるのです。きれいな水でないと、としょっちゅう水を替えるのはメダカにとっては有難迷惑なのです。

さて、話は飛びますが、日本の人口が減り始めたのは2005年あたりのようです。2010年を過ぎてからはその傾向が顕著になっております。
「少子高齢化」最大にして重要な指針であります。ここで確認しておくべきは、人口が減ってなんでいけないの?今まで多すぎたのではないの、という疑問であります。ナチュラリスト・自然回帰派・懐古主義者さんなどは、昭和以前ののんびりとして貧しくても幸せだった、という一種の幻想を抱く人もいるでしょう。

しかし、この地球に日本だけならそれでもいいかもしれませんが、200か国の国家があり、とりわけアジア諸国は発展途上だったりとびぬけて経済発展や領土拡大に血道をあげる国家も多いのです。その中でちんまり「鎖国」をするのは実際不可能ですし様々な分野・いろいろな意味で取り残されることになります。

国家の盛衰は①領土 ②防衛 ③経済力(GDP) ④研究・開発力などによって、定まっていきます。とりわけ人口とその一人当たりの所得が大きく影響するのです。例えば、人間が生まれて死ぬまで凡そ2億円ほどの収入を得るそうです。子供一人が生まれると大人になるまでにかかる費用は高卒だと20百万円・大卒で30百万円位です。

子供一人が生まれると時間はかかりますが、直接的なだけでも費用の10倍近い経済効果が期待できます。税金の担い手・年金制度を維持するための働き手、というだけでなく、子供が大きくなり結婚して子供を産む、親から離れて家を買うなど間接的なメリットは計り知れません。経済が活性化して景気が上向き、企業業績も並行して上がり賃金も増えるという好循環を生みます。

子供が増えることが 最大の経済効果であり、子供を増やすことが最優先の政策であるべきなのです。

先に困窮家族に、子供手当5万円を支給するという選挙対策がとられました。そんなもので生まれる子供は増えましょうか?

日本の経済を腰折れさせ、少子高齢化・国際競争力の弱体化を招いているのは①消費税 ②非正規雇用の拡大にあります
「小泉構造改革 」の名のもとに「規制改革」非正規雇用が推奨され業種の縛りが撤廃されたのが、2000年初頭でした。収入が減り身分が保証されない若者が増えて「結婚できない」「結婚しても子供を育てられない」という層が急増したのです。

収入が増えないのに、消費税ばかり上がるから消費に使える実質的なお金が減ったから、景気が後退したままなのであります。

長寿化・高齢化というのは死ぬのを先延ばししているので、人口増加要因になるはずですが、それでも現在のわが国は人口が減るのであります。

政府や官僚はその多くが最高学府を出た俊英であるらしいです。
しかし、現在の人口+生まれる人ー死ぬ人=これからの人口、という小学生でもわかる算数を理解できないようです。メダカと同じ、卵を産ませて孵化させて育てることをしなければ、間違いなく減るのですよ。

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