植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

さぁお正月はおしまい バラを手入れするぞ

2022年01月03日 | 植物
今日は、冬のバラの手入れをいたします。大きくは、下草刈りと剪定とお礼肥の三つになります。

この時期はバラに限らずほとんどの植物たちが成長を止め、冬眠状態になります。昨年暮れまでの暖かさでいまだに蕾を持ったバラもありますが、連日氷点下となるような日が2月まで続くので、もう頑張らないように切り詰めていくのです。

同時に、これから根はゆっくりながらも水分と栄養分を吸い上げ、来るべき春に備えて養分を蓄えます。秋まで咲き続けたバラは、1年で相当消耗します。新芽も持たせず葉っぱも全部落として疲れを癒し幹を太らすための準備期間なのです。そこで、お礼肥えを施し 土中にゆっくりたっぷりと栄養分をいきわたらせるのです。

 さらに、根元の周辺の雑草や枯葉、枯れ枝を除く作業も大事です。根こぶ病になっていないか、落ち葉の下に害虫が隠れていないかなどを確認しながら土だけが見える状態にして清潔にするのが病害虫を防ぐ大事な作業となります。

 さて、まずは剪定であります。最も重要な作業です。準備するのはバラ専用のはさみで、ウィルス除去まで出来る殺菌・アルコール消毒を念入りにいたします。その要点は、新梢の発芽を促すために出来るだけ切り詰める強剪定をすることです。目安はひざ丈の高さです。これは、何年も経って太く大きくなったバラにはリスクが大きくなりますので、太い主幹までは切り込まず腰の高さ位にとどめましょう。

 バラは、植物群の中でもとりわけ病害虫の多い植物であります。一旦幹に病原菌が入ると根治せず、最悪すべて枯れてしまうこともあります。それで、最も寒く、乾燥した細菌やウィルスの活動が一番弱いこの時期に剪定し、病気にならないようにするのです。

 剪定する際のコツは、こまめに消毒しながら切れ味のいいハサミを使う、斜めに切って雨水の溜まりにならないようにする。剪定した切り口には防菌殺菌剤を塗布するということです。(チューブになって売っていますが、これでも100%防げるわけではありません)。また、高さを詰めると同時に、中心部に枝が込み合わないように漉き取って空間を作ります。風通しが悪く枝葉が込み合うと黒星病になりやすいのです。剪定は、生きた生木だけでなく、病気になって枯れこんだ枝も奇麗に切り払います。

 剪定はさみは、切った枝がそのまま落ちない様に挟む機能のものもあります。剪定した枝には棘があるので、春になって草取りするときに手指に刺さらない様残らず拾っておきます。

 これが終わると、下枝・ひこばえも除去しさっぱりしたところで、丁寧に草を抜き落ち葉も全部除きます。たい肥になるからと落ち葉を残す人がいますが、感心しません。病気と害虫の住み家となり汚らしいです。肥料が必要なら、完熟たい肥や化成肥料を施せば済むのでお金をケチらないようにします。肥料は、ワタシは固形の油粕を使っています。丁寧にやるなら根元の周囲半径50センチ内外に溝を掘り埋め込むのですが、60本あるのでやりきれません。密集気味に植えているのをいいことに、掴んでは投げ掴んでは投げで、根元あたりに向かってばら撒くことにしております。

 バランスをよくするために化成・化学肥料も一緒に撒いておきます。バラ専用の高い有機化成肥料も売られていますが、正直安い一般的なものと違いは無いように思います。なにせ大量に使うので、ホームセンターにある最も安い一袋20kgのもので十分としております。

 バラは手をかけただけ健気に応えてくれます。春先、まだ新芽が出る前に消毒液を噴霧しておけば梅雨時期までの黒星病やうどん粉病などの発生を抑えられます。たっぷり栄養を取って茎が赤紫に太ってきたらまた見事なバラの花を咲かしてくれるでしょう。

やれお正月だとか、寒いのなんのと言っておれません。
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