ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

店名の由来とは

2007-02-17 15:50:27 | Weblog
 時々、わが店「マチルダベイ」の名前の由来を聞かれることがあります。
「マチルダベイ」とは、私が修行時代過ごした、オーストラリアのパースという街にあるヨットハーバーの名前から頂きました。
 そのヨットハーバーに隣接するレストランの名前も「マチルダベイ」でございます。パクッてすみません。
 私がオーストラリアに住んでいるころ、あちらで出来た友人の一人にヨットを所有している者がおりました。
 その友人に誘われてヨットクルージングする事になったのですが、とても貴重な体験になりました。
昼はビールを飲みながら釣りをし、日が落ちてくると夕日を眺めながらビールを飲み、夜は星を望みながらビールを酌み交わす(それだけか!)、そんな中で見た光景にヨットの光が集まるヨットハーバー「マチルダベイ」の姿を見ました。
その残像が頭から離れず、店名とさせていただいた次第です。

 しかしこの名前、覚えづらいのでしょうか?
よく、全然違う物となって明記される事がしばしばあります。
領収書を貰うときなどは、「笑わせてどうする、俺を。」という名前で書かれることがあります。

「マチルダベイビー」こんな書かれ方なら日常茶飯事なのですが、

「”マチルダベイ”で領収書をお願いします。」

と言ったところ「マチルダベイデ」と書かれていました。
次の日、同じ失敗にならないように、ゆっくりとこう言いました。

「領収書を”マチルダベイ”と書いてください。」

まさかとは思いましたが「マチルダベイト」になっておりました。名前が。
ナメているのでしょうか?うちの店を。しかも2度に渡り。
しかし、それはまだ良いほう。違う店では、

「マキルダイ」

とだけ書かれてありました。
もうここまで来ると何の店か分かりません。
どういう意味なのでしょうか?「真 Kill Die」という風に直してもとてもいい意味には取れません。

 時々ですが、郵便物にもその様な訳の分からない事を明記してくるところがあります。
 うちの店が入っているビルの名前は「藤ビル」という名前なのですが、
「勝ビル」となっておりました。
その時点で笑わせてくれたのですが、名前がもっといい。

「マルチ ベイ」

 フランス料理のイメージは完全に吹き飛び、代わりに、健康器具や英会話グッズなどを売りつける怪しげな商法の店になっています。
郵便配達の人はどう思ったのでしょうか?2度ベルを鳴らしたくなったのでしょうか?

 皆様、ひとつお間違えの無いようにお願いします。

「マチルダベイ」ですから。
コメント (2)
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