風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/アマンダと僕

2019年12月22日 | 映画


私好みの映画、良かったです。物語は、とてもシンプルです。アマンダという少女のシングルマザーが
「テロ」で死にます。彼女の24歳の若い叔父さん・ダヴィッド(母の弟)とアマンダの物語です。ありがち
なストリーでは、物分かりのよい青年がいろんな障害や困難を乗り越え、頑張ってアマンダを引き取
る、ですが、この映画の彼は、おろおろし、メメしく、すぐ泣いてしまう「軟弱」な青年です。そんな彼が
アマンダを養女に迎え、ともに人生を歩もうと思います。
映画には、悪意の人の登場がありません。嘘くさいですが、現実では意外にそうだと私は思います。両
親に死なれた子どもをめぐるフランスの福祉の一端ものぞけます。
彼らの両親などの過去や関係の細かい説明がほとんどないのも成功しています。もっと省いた方がも
っと良かったと思います。
もちろん欠点もあります。母の死が、交通事故ではなく「テロ」だった特別の理由はあるのかどうか、ウ
インブルドンのテニス試合はこじつけ気味で、必要で意味があるのか、などなど。
アマンダを演じたイゾール・ミュルトリエさんは街でスカウトされた、全くの素人だそうです。彼女が
何とも素敵です。

外国では、子どもの学校への送迎を家庭がするのが一般的で多いようです。この労力・時間はかなり大
変です。日本の子どもだけの通学はやはり良いですね。
生前、母親がアマンダに語ります。「言葉にはいろんな意味があるのよ。Elvis has left the building.はプレ
スリーがコンサートを終えて建物を出た、という意味だけど、もう終わった、という意味もあるのよ。」と
語ります。「言葉にはいろんな意味があるのよ」は、味わい深い言葉です。調べてみると、アマンダという
女性名には「愛される人」の言う意味もあるそうで、ダヴィッドは、もちろんダビデ由来ですが、こちら
も「愛される人」の意味があるそうです。【12月16日】


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