押収資料のフロッピーディスク(FD)のデータを改ざんしたとして証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部検事・前田恒彦容疑者(43)が、今年2月初め頃、特捜部の当時の大坪弘道部長(現・京都地検次席検事)に対し、「FDを手直ししてしまった可能性がある」と報告し、当時の次席検事、検事正にも伝わっていたことも判った。やっぱり地検の組織ぐるみである。こういっちゃあ失礼だが、地検は村木局長クラスのザコを相手にしていたのではない。民主党の重鎮石井一議員の逮捕である。麻生政権下でヨレヨレになってしまった権力を立て直すには世論操作が必要であり、そのために鳩山前総理、小沢一郎前幹事長と、軒並み民主党凋落のために重鎮を社会問題化しターゲットにしてきた、これが60年にわたって癒着してきた自民・検察・マスコミの実態である。組織ぐるみで証拠の改ざんまでするとは、何が何でも民主党を叩き潰すという指令があった証左である。小沢一郎氏の大久保秘書起訴を担当したのもこの前田主席検事だが、大久保容疑者は一転して否認に転じており、この取調べにおいても前田検事は恣意的な行為を行ったに違いない。今の検察はもはや正義の砦ではなく、自民党の番犬と化している。マスコミもそのことに一切ふれず、検事としての前田容疑者の資質の問題、そして「村木さんが可哀想」というレベルの報道で矮小化しようとし、検察が石井一議員をターゲットにしていたことを一切報じない。大政奉還的な政変時には、旧権力の巻き返しがあるものだが、この自民・検察・マスコミのトライアングルを解体しなければ、国民はいつまでも世論操作されっぱなしである。因みに官房機密費はマスコミ記者に渡っているし、内閣調査室は電通に多額の金を出して、時の内閣に有利なコメンティーターをテレビに出させたりして世論操作をしている。仮に菅政権が落ち着けば、やがて逆に、自民、小沢一郎一派などを追い落とす作戦にでるだろう。いつまでも権力と作られる民意の構図は変わらない。