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■製作年:2009年
■原作:みうらじゅん
■監督:田口トモロヲ
■出演:渡辺大知、峯田和伸、岸田繁 、臼田あさ美、堀ちえみ、リリー・フランキー、他
みうらじゅんの自伝的小説を映画化した「色即ぜねれいしょん」を見ました。舞台は1974年京都、仏教系の高校に通う一年生の甘酸っぱい青春の話。その時のボクの年齢はといえば13歳、丁度、3年違う。丁度この時代には池玲子と杉本美樹のスケ番シリーズなどの一連の映画が上映されていたわけで、映画館で見る不良、番長と実際の不良らとの違いを実感するのに近い感覚で、登場する主人公たちは氾濫しはじめる性的な情報に躍らされていたのかもしれないのです。
つまりそれは、映画の設定にあった隠岐島のユースホステルはフリーセックスの巣窟になっているのだという当時の都市伝説的なもの。彼らはそれを信じて隠岐島へ旅行に出かけるわけです。幻想に惑わされるようにそこへ行くというモチベーションこそが青春そのもののエネルギーなんだよな。そんな彼らを見ていて、そういえばボクも高校2年生の時に女の子との出会いを求めて、頭はパーマをかけて一点豪華な服?を着て四国に旅行に行ったっけ…なんてことを思い出してしまいました(同じことやってる)。
で、そのフリーセックスの伝説は大笑いのタネであったことはすぐにわかるのですが。そして予定調和なんだけど、悩める青年3人組には旅行前に過度に期待したことは何も起こらなかったとなる。おそらくそうした期待を抱いて旅行に出たほとんどの高校生が同じようであったのではないのではないか?ボクも例外にもれずそうであった。でも、おいしい体験をできた仲間も極々だけど僅かにいて、みんなよだれを垂らしながらそいつの武勇伝を聞いたという記憶を持っている諸兄も多いのえはないだろうか?そんな切ない夏休みの旅行、ただ、日常とは違う外の空気に触れることによりちょっぴり大人になったのかなという意識の変化が生まれてくるし、時が経つことの切なさも覚えるんだよな。
何もなかったとはいえ主人公らが隠岐島で知り合った短大生のオリーブは眩しすぎる大人の女にちがいないのです。彼らにとっては、年上のお姉さんに出会えただけで実は相当な収穫だったはず。思いもかけず見てしまう?白い水着を着た彼女が水から上がった時、若い男にとって一番興味がある場所に映るアンダーヘアの黒い影?それは幻か?あったあったそうした話。とにかく見ていて笑えました。何もかもが微笑ましいのです。今と違ってまだまだ牧歌的な時代であった当時、こうして振り返るとよかったなと思えます。50歳過ぎの男性にとって、この映画(おそらく、みうらじゅんの原作も)は心の涙なくしては見れないんじゃないかと思いました。
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