
■放送:1991年9月、フジテレビ
■監督:河村雄太郎
■出演:大竹しのぶ、田原俊彦、井川比佐志、石橋凌
1991年に放送されたテレビ版の「張込み」(フジテレビの放送)を見ました。柚木刑事を演じるのは田原俊彦、そして昨日アップした映画と同じように柚木刑事に絡む刑事としてこちらのバージョンは、地元の刑事を設定し、井川比佐志が演じ味わい深い役所となっています。(このドラマは舞台を愛媛県に移しています。なんでなのかはわかりません)ところで、このドラマを見ても思ったのですが、刑事2名の設定は、清張のこの小説の映像化を試みるにあたり最も大きな成功であったということが伺いしれます。それは映画の功績といえるでしょう。そして、裏の主役である張込まれる先の夫人・さだ子を演じるのは大竹しのぶ。田原俊彦はカッコつけすぎであまり良くなかったのですが、大竹しのぶは内に潜めた情念をうまく演じていたなあと思います。
脚本は寺山修司の片腕でもあった岸田理生、彼女の作品についてはよくは知らないのですが、ヘソクリを貯めている、下着を雑巾に使えと言われそれを穴を掘って土中に埋める、映画を見に行き痴漢に会う、逢い引きの途中で石井が逮捕されそれを裸足のまま駆け出し追いかける、それを実行した柚木刑事にビンタを張る、など原作の松本清張や映画の脚本を担当した橋本忍とはまた違った女の日常とそれとの葛藤と情念を表現していました。
さらには、さだ子に想いを語らせます。このドラマの設定では彼女は東京で犯人の石井と同棲していたがその生活は荒んだものであった、しかし愛し合っていたのだという。体が合っていたのだと。男は薬を女は体を売っていたが、2人の生活には“世間”などともいうがなかったと語るのです。現象面の荒んだ部分とは裏腹に愛欲生活の本質をさだ子の台詞は表しているように思えました。
“たったひとつのいい想い出があれば女は生きていけるから・・・”と語らせた女の情念はどこまでが真実なのでしょうか?
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■出演:大竹しのぶ、田原俊彦、井川比佐志、石橋凌
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脚本は寺山修司の片腕でもあった岸田理生、彼女の作品についてはよくは知らないのですが、ヘソクリを貯めている、下着を雑巾に使えと言われそれを穴を掘って土中に埋める、映画を見に行き痴漢に会う、逢い引きの途中で石井が逮捕されそれを裸足のまま駆け出し追いかける、それを実行した柚木刑事にビンタを張る、など原作の松本清張や映画の脚本を担当した橋本忍とはまた違った女の日常とそれとの葛藤と情念を表現していました。
さらには、さだ子に想いを語らせます。このドラマの設定では彼女は東京で犯人の石井と同棲していたがその生活は荒んだものであった、しかし愛し合っていたのだという。体が合っていたのだと。男は薬を女は体を売っていたが、2人の生活には“世間”などともいうがなかったと語るのです。現象面の荒んだ部分とは裏腹に愛欲生活の本質をさだ子の台詞は表しているように思えました。
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