飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

映画「LIFE!」(監督:ベン・スティラー)を見た

2014-04-08 | Weblog

■製作年:2013年
■監督:ベン・スティラー
■出演:ベン・スティラー、ショーン・ペン、クリステン・ウィグ、シャーリー・マクレーン、他

映画「LIFE!」を見てきました。雑誌「LIFE」誌の写真管理部に勤務し、裏方としてビジネスの表舞台に立つこともなく、そして気も弱く不器用でうだつのあがらないサラリーマンが、仕事におけるトラブルがきっかけで、それまで精根注いできた仕事へのプライドにかけて人生を一変させるべく旅に出る。目的のネガを探すまで地の果てまで追いかけていく姿は、見ていてとても爽快な映画でした。

ヘリコプターからクリーブランドの荒れる海へダイブし、サメと格闘。アイスランドでは火山の噴火をくぐり抜け、スケボーを軽妙に乗って大自然を駆け抜ける。このさえない男ウォルター・ミティ(=ベン・スティラー)の日常は夢想しがちな人物で、いつも自分がスーパーマンになることを空想している。しかし、それはあくまで空想の世界に過ぎず現実ではない。さらに空想しているときはその想いが強いのか、我を忘れてしまっているわけだから、いきおい、ぼーっと突っ立ったままの状態でいることが多くなる。それを見ている上司としては大丈夫なのか?となってくる。ましてや「LIFE」誌は買収され廃刊が決まり、リストラで失業することが目に見えている。廃刊の最後を語る表紙のネガがない!仕事のミスか?空想の世界を捨て現実の世界へ立ち向かっていくミディの姿に多くの観客は共感をおぼえたに違いない。誰だって退屈な日常の反復の中で生きているのだから…。

これは中年男性のお伽話のような映画といえるのだろう。俺だってきっといつかは、そう思わせる映画なのです。人生の大枠とゴールがちょっとだけ見えてきた中年という年齢、オイラがこれまで生きてきた証は?オイラは何をしてきたのだ?故にこうした夢物語、ロマンを感じさせる映画は胸が熱くあるのである。そして、結末は日常にあったというこのなのです。

 

 

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