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→立川シネマシティにて
■製作年:2011年
■監督:阪本順治
■出演:原田芳雄、大楠道代、岸部一徳、松たか子、佐藤浩市、石橋蓮司、三国連太郎、他
先日亡くなった私の好きな俳優・原田芳雄の遺作となってしまった「大鹿村騒動記」を見に行きました。映画館は満員で、もし原田芳雄が亡くならかったらここまでは入らなかったんじゃないかなと思わされる会場の様子でした。その押しかけた観客といえば、私よりは上の団塊の世代らしき層で、特に夫婦で見に来た人が多かったように感じました。彼等はおそらく私の世代が松田優作に影響を受けたように原田芳雄にダイレクトに影響を受けた世代なんでしょうね。
ここ数日、気温の寒暖の差が激しくあまり体調がよくなく、若いときはこんな調子ではなかったのになあと感じているところに、この映画「大鹿村騒動記」のキャスティング(私より年配の役者が多く出ている)に、原田芳雄の死に、年配の観客ですから、あきらかに<老いること>ということを意識させられるような感じになってしまいました。現在、私は50歳丁度、この50歳という年齢に合わせるかのように、小さな文字が見えなくなり、脂ぎったものを食べると次の日の体調がよくなかったり、朝早く目が覚めるようになったり、体の疲れが翌日まで持ち越すようになったりと今までなかった体の変化を感じるようになりました。見た目は皆から若いとよく言われるのですが、そうしたことを感じるにつけ、若い頃のようにはいかない自分というものを意識するようになり、若いとはただそれだけで素晴らしいという言葉の意味もちょっとだけわかる気にもなりました。実際は、先輩諸兄からすればまだまだ小僧が何を言うかと言われてしまうんですけれど…。
まあ、そんなわけでこのところの体調もあるのか、この映画の試写会に別人のようになって登場した原田芳雄の姿を写した写真が頭にちらつき、自分や自分の妻が原田芳雄のように癌になったらとか(私の父は原田よりも若い年齢で癌になり他界した)、大楠道代が演じたように脳の病気になってしまったらどうしょうかとか、そんなことを思いながら喜劇なんだけれども心底からは笑えない感じで見ている自分に気がつきました。そこで思ったことは、原田演じる男が自分を捨てて駆け落ちし分別がおかしくなって戻って来た女房を再び受け入れようとしていることのように、人が一人で生きていくということは辛いことなんだろうなということ。それと奇跡のように残っている村歌舞伎を熱心に練習していることに見られるように、老いたとき無理のないある目標や心地好いストレスがあったほうが実は生活に張りがでるんだろうなということでした。今回はなんか湿っぽい内容になってしまいましたが、原田芳雄が大鹿村歌舞伎で演じた景清の台詞「仇も恨も是まで是まで」が一際心に残りよかったです。<許し>こそが明日を生きるコツ?原田芳雄さん、最後に心にしみる演技をありがとう!
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シナリオ 2011年 08月号 [雑誌] |
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