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【art】「京都・醍醐寺 真言密教の宇宙」

2018-11-05 21:49:31 | art

🎨【art】「京都・醍醐寺 真言密教の宇宙」🎨

 

 

 

醍醐寺(世界遺産 京都 醍醐寺)の成り立ちを仏像や書物などで紹介する企画展。見どころはポスターの如意輪観音坐像と、薬師如来および両脇侍。仏像好きとしては見逃せない上に、尊敬するMJことみうらじゅん氏と、盟友いとうせいこう氏が仏像大師としてバックアップするとあっていは行かないわけにはいかないでしょう! 実はお2人のトークショーのチケットも取っていたのだけど、体調悪くて行けなかった💦  

 

ぼんやりしてたらまたまた閉幕ギリギリに💦 というわけで慌てて見に行って来た。18時少し前に入ったけれど思ったより混んでいた。書などじっくりみるものは並んで見る感じ。自分は書はあまりよく分からないので流し見して、曼荼羅や仏像をじっくり見ることにした。しかし、どうやら足利尊氏(Wikipedia)の書もあったらしく、見たとは思うのだけど全然記憶にない。失敗😢

 

 

如意輪観音坐像

 

会場入ると直ぐに「如意輪観音坐像」がおられる。大きさ的には高さ1mくらいかな? もう少しあったかな。この方だけガラスケースに入って別枠扱い。それもそのはず。この仏像こそ醍醐寺の始まりとなったのだそう。

 

天智天皇(Wikipedia)の流れをくむ聖宝(Wikipedia)は、笠取山(Wikipedia)で老人に導かれおいしい水を飲み、これは醍醐味だと思う。醍醐味(醍醐味(ダイゴミ)とは - コトバンク)というのは最もおいしいという意味で、仏教では最上の教えという意味。そしてこの老人は実は横尾明神であった。聖宝は笠取山に准胝観音(Wikipedia)と如意輪観音(Wikipedia)を安置したのが醍醐寺の始まりとのこと。こういう仏様のことを本地仏(Wikipedia)というのだそう。

 

とにかく美しい仏様。数ある仏像の中で一番好きなのが如意輪観音。足裏を合わせて立膝をつき、六本の腕のうち1本で肘をついて首をかしげている。その姿がとても優美で艶めかしい。この方今まで見た如意輪観音様の中で1、2を争う美しさ。静かで穏やかな美しい表情。少しふっくらされているのは平安期の特徴かな。身体のラインも美しい。 

 

不動明王坐像

 

実はこちらも見どころの1つ。快慶作「不動明王坐像」 快慶(Wikipedia)といえば端正だけど、憤怒の表情も端正。体内に快慶作の記載があったそうで、建仁3年(1203年)のこの頃は、運慶(Wikipedia)とともに南大門の阿吽像を手掛けたり、法橋(法橋(ほっきょう)とは - コトバンク)の号を授かるなど脂が乗り切っていた時期なのだそう。この表情は弘法大師(Wikipedia)を模しているのだそう。後の展示「不動明王図像」にも説明があったけれど、両眼を見開いて上の歯で下唇を噛むこの表情を弘法大師様と呼ぶのだそう。

 

これはイヤホンガイドの説明の他に、スペシャルトラックということで仏像大師のお2人のトークあり。やっぱり仰っていたのは端正であるということ。そして、MJが左手で持っている綱を見ているということで綱目線と言っていた😀 火焔のすばらしさにも触れていて、これはおそらく不死鳥を表しているのだろうとのこと。 

 

 五大明王像

 

こちらも見どころの一つ。「五大明王像」不動明王を中心として、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王を五大明王(Wikipedia)と呼ぶ。平安時代10世紀の作で、当初の五躯が揃うのは東寺に次ぐ古さとのこと。全体的にスタイルが良いのが特徴的だと思ったけど、一番の特徴は大威徳明王が乗る水牛が立ち姿であること。通常は座って表されることが多い水牛が何故立っているのかは謎のかな? 1体1体も150cmくらいあるかな? 結構大きいので第一展示室の奥壁一面にドーンと揃い踏みされていると、その迫力は圧巻✨

 

ここも仏像大師スペシャルトラックあり。不動明王の目の大きさに驚いておられ、デカモンドが出たと言ってたけどどういう意味だろう? あ! アーモンド型だ! アーモンド型とも違ってもうイチローの眼鏡みたいだとMJが言ってたの声出して笑っちゃった 🤣 この不動明王様が坐しておられる台座は、瑟瑟座(瑟瑟座(シツシツザ)とは - コトバンク)で、偉い人が座るのだそう。


降三世明王は人を踏んでいるけれど、これは前のリーダーだそうで、この表現はヒンドゥー教の仏像によくみられる特徴とのこと。MJによるとこの降三世明王の左膝の伸びがすごくて、グルコサミンが心配とのこと🤣 全体的に5体とも手足が長いとおっしゃっていた。大威徳明王の水牛がカワイイを連発していて、いとうさんがうりんぼみたいと言っててほっこり😳

 

薬師如来および両脇侍

 

第1展示室を出て階下の第2展示室へ向かう。エレベーターでも移動できると思うけれど、これは是非階段で降りて欲しい! 階段を降りると第2展示室奥に「薬師如来および両脇侍」がドーン! 大きい!! 階段を下りながらずっと見られるしくみ。これは素晴らしい スペースの都合かもしれないけれど、この3体以外何も展示しない潔さもよかった。

 

延喜7年後醍醐天皇(Wikipedia)の御願により製作。聖宝から弟子の観賢(Wikipedia)に引き継がれ13年かけて完成したとのこと。平安時代10世紀作ということで、どっしりしたお姿と、ふくよかなお顔は平安仏の典型。安心感抜群の仏様で、この方ならば救ってくださると思える。螺髪もタップリ。光背が珍しい形で化仏も良い。薬師如来(Wikipedia)の大きさに対して両脇侍が小さい。華奢で優美なお姿。手に蓮の花を持たれて完全なシンメトリー。冠の造作も細かく素晴らしかった。 

 

こちらも仏像大師のスペシャルトラックあり。とにかく巨大でこれは既に山だとおっしゃっていて笑った🤣 足が小さいと言ってたのは薬師如来のことかな? でも足見えないよね? MJ説では足が小さいのは遠近法で、仏像の前に座った時に足が大きく見えるように計算しているのではないかということ。なるほどそうかもしれない。今みたいに立ったまま仏像を鑑賞することはなく、あくまで信仰対象だったのだものね。日光菩薩(Wikipedia)と月光菩薩(Wikipedia)どちらが好きかということで、MJは日光菩薩派でSIは月光菩薩派とのこと。自分は月光菩薩派かな~🤔

 

三宝院障壁画 柳草花図(表書院上段之間)

 

以上3点が見どころであって、自分はこれ目当てで行ったのだけど、他にも素晴らしいものたくさんあった。長谷川等伯(Wikipedia)の流れをくむ長谷川派による三宝院障壁画は素晴らしかった。「三宝院障壁画 柳草花図(表書院上段之間)」だったかな? どれかは長谷川等伯の作品なのではないかと言われているのだそう。

 

醍醐花見短冊

 

そして、醍醐寺といえば豊臣秀吉(Wikipedia)の醍醐の花見(Wikipedia)。秀吉が最晩年に壮大な花見を行ったことで有名。この花見の際に詠まれた和歌を清書したものが「醍醐花見短冊」 これも良かったな。131首で100人の和歌があるとのこと。

 

サントリー美術館はあまり広くないし、第2展示室には「薬師如来および両脇侍」のみの展示になっていることもあり、点数はそんなに多くない。展示リスト的には120点だけど、前期と後期で入れ替えがあったり、九州国立博物館会場のみの展示もあるなどで、実質半分くらいしかなかったかも。でも、会社帰りに見るにはちょうどいい展示数。とにかく、見たかった仏像がじっくり見れて良かった😌 見やすくてよい展覧会だったと思う。

 

 

既に書いておりますが、音声ガイドには仏像大師のお2人が登場。基本的には藤村紀子さんが担当されているのだけど、上記の3か所でスペシャルトラックとして登場する。CSで「新TV見仏記」(新TV見仏記|関西テレビ放送 カンテレ)という番組もされてるお2人。仏像に造詣が深いからこそのおもしろトークを展開されるので、これは必聴です! お2人が載ってる音声ガイドのポスター写真撮りたかったのだけど撮影NGとのことだった。残念😢 

 

 

 

自分のお土産はポストカード4点と、仏像大師プロデュースの仏光ライト。これコレクションしてて全部で4つになった😀 

 

 

で、仏光ライトで照らすとこんな感じ。快慶作「不動明王坐像」が暗闇に浮かび上がります。これは買いでしょ 

 

🎨京都・醍醐寺 真言密教の宇宙:2018年9月19日~11月11日@サントリー美術館

京都・醍醐寺 真言密教の宇宙 公式サイト

 


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