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【art】「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」

2018-05-05 02:34:24 | art

🎨【art】「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」🎨

 

 

絵画を見ることが好きになったきっかけは印象派だった。その印象派の画家たちが日本の浮世絵に影響を受けたと知り、浮世絵が好きになり、日本美術が好きになった。印象派は今でも好きだけど結構見たし、今回スルーはでいいかなとも思ったのだけど、絵画史上最強の美少女が見たかったし、モネの睡蓮が個室展示してあると聞き、これは行かなきゃと終了間際のGWの合間に見に行ってきた~

 

一応、ビュールレ・コレクションについて毎度のWikipediaから引用しておく! ビュールレ・コレクションは、ビュールレ財団コレクション( - ざいだん - 、ドイツ語Stiftung Sammlung E. G. Bührle英語Foundation E.G. Bührle Collection) の日本語通称。 武器商人美術収集家かつパトロンであったエミール・ゲオルク・ビュールレが、家族と共に故郷ドイツから1937年に移り住んで以降、スイスチューリッヒの邸宅を飾るために収集した美術品群であり、それを一般に開放している美術館をも指す。美術館は邸宅の別棟を改装した施設である。コレクションの主体は印象派ポスト印象派油彩画。施設はチューリッヒ湖を見渡す丘の上に所在し、窓から見える景色も観光的価値がある。公式ウェブサイト上では「バーチャルツアー」として擬似的に館内を探訪でき、各展示ごとに解説を見ることができる。

 

とのことで、実は2008年に盗難にあっている! 2008年2月10日、間もなく閉館という日曜日の夕刻、武装した国際強盗団が当館に押し入った。賊は学芸員に銃を突きつけ、ドガ、モネ、ゴッホ、セザンヌの油彩画4作品を強奪した。当時の共同通信の報道によれば、被害総額は1億8000万スイスフラン(約175億円)に上り、市警の担当者は、美術品の盗難事件としてはヨーロッパ史上最大規模であると述べた。盗まれたのは以下に挙げる4点であった。ドガ 『リュドヴィック・ルピック伯爵と娘たち』、モネ 『ヴェトゥイユ近郊のひなげし畑』、ゴッホ 『花咲くマロニエの枝』、セザンヌ 『赤いチョッキの少年』。『ヴェトゥイユ近郊のひなげし畑』と『花咲くマロニエの枝』は、同年2月18日にチューリッヒ市内の精神科病院の駐車場に放置されていた自動車の後部座席から発見された。『赤いチョッキの少年』は、2012年4月12日、強奪に関与した容疑者らをセルビア共和国の首都ベオグラードで逮捕した際に自動車のドアパネルの中から発見された。残る『リュドヴィック・ルピック伯爵と娘たち』も同年に発見され、回収された。とのこと😲


いつものように感想をTweetしておいたので、それに補足する形で感想を書こうと思う😌

 

 

GW中は20時まで開館ということで、定時上がりして行ってきた! 国立新美術館に到着したのは17時40分くらいかな? 会場内は比較的空いていたと思う。「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」など人気作品は、人だかりがあったけれど、それ以外は余裕をもって見れた。見やすい。

 

作品保護のため館内けっこう寒い。女性は羽織るもの持参か、肩掛けなど貸してもらえるので、利用するといいかも😌

 

 

全体的な感想はTweetどおり。Tweetに引用したビュールレの言葉は、映像展示内で紹介されていたもの。実際はもう少し長かったのだけど、メモ取っていなかったので全部は覚えていない💦 ただ、主旨としてはあっていると思う。コレクターが意志を持って集めて、それらにまとまりを持たせることが大切だというような感じ。

 

 

クロード・モネ「ヴェトゥイユ近郊のヒナゲシ畑」

 

これも映像展示で語られていたのだけど、ビュールレはこの作品に魅了され、いつか自分のコレクションを持ちたいと思ったのだそう。第一次世界大戦から戻ったビュールレは、結婚を機に始めた事業が成功して富を築き、念願のコレクションを開始したという説明だった気がするのだけど、前述通りメモをとっていたわけではなのでうろ覚え💦💦

 

画像ではヒナゲシがオレンジ色に見えるけれど、実際は赤。作品の下半分を真っ赤な点で埋め尽くし、その中に女性たちを配しているわけだけど、特に右の女性の水色のドレスが差し色となっている。上半分のさらに半分は街並みが描かれているのだけど、これが薄ーい茶色で、それがまたヒナゲシの赤を際立たせている。

 

フィンセント・ファン・ゴッホ「二人の農婦」

 

ジャン=フランソワ・ミレー「落穂拾い」

(※今回の展示作品ではありません!)

 

よく見るとまんまというわけではなく、少し変えてはいるんだね。でも、この作品がベースであることは間違いない! ゴッホはいろんな画家の良いところを取り入れようとしているけど、ミレーはかなり影響を受けたんじゃなかったかな? これも実際の作品とずいぶん色が違う。空はエメラルドグリーンで、そこに黄色が差し色で入っているのだけど、これがとっても効いている! 空に黄色っておかしいんだけど、それが強烈なインパクトになるのではなく、自然なアクセントとなっている。これは好き。

 

ゴッホについてはヴィンセント・ヴァン・ゴッホと表記する方が多い気がするけど、今回は作品一覧に記載されたとおりに表記しておく😌

 

 

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「コンフェッティ」

 

これイギリスの製紙会社J.&E.ベラ社のポスターの習作なのだそう。ささっと描いているのに完成度が高い! コンフェッティというのは紙吹雪のことなのだそう。以前は、結婚式などで紙吹雪的なものを散らす時には石膏(だったかな?)が使われていたけど、紙が使われるようになったという説明だった気がする。この女性はオペレッタ歌手ジャンヌ・グラニエのオマージュとのこと。

 

※今回展示作品ではありません

 

ちなみにこちらが完成形。まさかの白目 これ習作の段階の方が素敵な気がする😅

 

ポール・セザンヌ「赤いチョッキの少年」

 

これ以前から腕おかしくない?って思ってた。まず肩の部分がおかしい! これだと肩幅がやけにある人か、肩が脱臼してるみたいな感じになっちゃってる💦 そして肘までが異様に長く、さらに肘から先が短い。右腕の曲がりっぷりも変💦 と、よく見ると気持ち悪いというか変なのだし、目もちゃんと描かれているわけじゃない。でも、ちゃんと少年だと分かる。

 

どうやらセザンヌは対象を単純化して描こうとしていたそうで、それがこの作品となり、さらにキュビズムへとつながっていくのだそう。なるほどね😌

 

 

クロード・モネ「睡蓮の池、緑の反映」

 

これが最後の展示作品。この作品のみ展示されており、なんと撮影可能! SNSへの投稿は自己責任でとのこと。せっかく撮ったの載せます! ってことで、以下自分で撮った画像。

 

 

 

 

まぁ、とりあえず正面から撮るよねってことで、正面から撮った後、右からと左から撮ってみた😌

 

 

作品の左上あたりに描かれている睡蓮の花。この赤紫がとても印象的だった。

 

 

 

 

 

 


 

モネといえば睡蓮というくらい有名なモチーフだけど、ジヴェルニーの自宅の庭に睡蓮の池を作り、季節による移り変わりなど睡蓮を描き続けたので作品は結構ある。一番有名なのはオランジェリーに展示されている作品ということになるのでしょう。オランジェリーで実際見た時には圧倒された。

 

今作もかなり大きな作品。遠くから見ると絵として完成するけれど、近くで見ると花に見えないというのは、油絵の特に印象派の特徴だったりするのだけど、印象派の画家たちに影響を与えたという浮世絵や日本画を見るようになって、繊細な筆致と大胆な構図に魅了された。特に日本画は絹地に描くので油絵のように描き直しがきかないという点でもスゴイと思ってしまい、印象派の作品をそんなに見なくなっていた。

 

ただ、それこそが印象派なのだということを再確認させてくれた作品だった。晩年、目を病みながら描いた作品は、もはや睡蓮なのかさえ定かじゃないながらも、描きたいという思いが伝わって来て見る者を引き込む。そういうことでいいのかなと思ったりする😌

 

 

オーギュスト・ルノワール「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」

 

ちょっとつぶやいた順番が違っているのだけど、この作品を今日の一枚としたいため入れ替えた😌 だってこの子に会いに行ったからね! お目当ての「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」(Wikipedia) イレーヌ嬢は裕福な銀行家の伯爵の娘で、この絵のモデルになった時は8歳だったのだそう。1881年のサロンで好評だったという今作。これは本当にかわいかった! まず目を引くのは透き通るように白い顔。8歳とは思えない大人びた顔立ちの美少女。ほんのり赤い唇と、肩から腕にかけて覆う少し赤みを帯び豊かな髪が引き立てる。膝の上でゆるく結んでいる手の感じも上品。

 

このイレーヌさん19歳で12歳年上のユダヤ人銀行家と政略結婚させられてしまい、長男長女を授かるも夫の浮気により離婚。翌年、イタリア貴族と結婚するも、14年後にパイロットだった長男を第一次世界大戦で亡くしてしまう。イタリア貴族との結婚も破綻し離婚。第二次世界大戦中に、娘と孫そして妹をアウシュビッツで亡くしている。波乱に満ちた辛い人生を送り91歳で亡くなったのだそう。その人生を知ってから見たからか、8歳にしては大人びた印象の、ちょっと憂いを帯びた表情が印象的。

 

一個人のコレクションをテーマとした企画展ではかなりの充実感だと思う。そもそもビュールレが意志を持って集め、それをまとめたコレクションを、テーマにそって展示しているので、印象派をメインとして、印象派前からピカソらモダンアートまでの流れが分かりやすかった。どの作品も美しく状態も良くて見応えあり。

 

美術鑑賞の記事書くたびに書いているけど、見れる機会があるなら絶対に本物を見るべき! 画像で鑑賞はできるけれど、本物は輝きが違う! 絶対に何か訴えて来るものがある。全部の展覧会に行くのは無理だけど、ちょっとでも興味があるなら見にいくべし!

 

🎨至上の印象派展 ビュールレ・コレクション:2018年2月14日~5月7日@国立新美術館

至上の印象派展 ビュールレ・コレクション


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