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【cinema】『遠距離恋愛 彼女の決断』(試写会)

2010-10-20 00:18:38 | cinema
'10.10.12 『遠距離恋愛 彼女の決断』(試写会)@ワーナーブラザース試写室

yaplogで当選! いつもありがとうございます。yaplog限定でしかも女子のみ、お一人様参加の試写会。ワーナーブラザース試写室はスゴイきれい! 入口にはWBのロゴ。座席も座りやすいし、傾斜がけっこうあって、スクリーンが高いので、見やすい。

*ネタバレしてます!

「何故かいつも恋愛に本気になれないNY在住のギャレット。誠意が足りないとフラれた日、友人達と行ったバーで、エリンと出会う。研修中で6週間後には西海岸へ戻ってしまう彼女とは、軽い付き合いのはずだった。本気で恋に落ちた2人は遠距離恋愛を始めるが…」という話。そのまんまです(笑) 王道ラブコメ。かなりドタドタで、けっこう下ネタ多い。でも、おもしろかったし、けっこう感動してしまった。なによりドリュー・バリモアがカワイイ♪

冒頭、ソファーでイチャつく男女。男性はキスに夢中で、早く寝室へ行きたい様子。ケータリングもしくは、デリで買ったと思われる食べ終わった食事の並ぶコーヒーテーブルが映り、ディナーのお礼を言う彼女。何となく噛み合わない。とうとう彼女がプレゼントはないのか尋ねる。君が要らないと言ったから、プレゼントはないと答えるギャレット。悪気はないらしい(笑) 言葉どおりに受け取った彼を誠実じゃないと怒る彼女。この彼女も捨てゼリフとはいえ、自分は"できた彼女"だからプレゼントは当然もらえると思ったし、要らないと言えばいい物をくれると思ったと言っちゃうような人なので、ギャレットが本気になりきれない気持ちは分からないでもない。でも、彼女からこんなセリフを引き出してしまったのはギャレット。彼は悪い人ではないけど、美人で俗っぽい彼女が求める恋愛マニュアル的なことは出来ないだろうと思うし、きっと彼女はイライラしながら我慢してたんだろうなと思ったりする。どちらが悪いわけじゃなくて、合ってないことはよく分かる。まぁ、女子としてはギャレットはもう少し頑張れと思いますが(笑) イヤ、プレゼントが問題じゃなくて、気持ちの問題。要するにギャレットは友達が言うとおり、彼女のことを本気で好きじゃないってこと。でも、好きでもないのに甘い言葉を囁いたり、プレゼントくれるような、下心のみの男よりはマシか…(笑)

31歳で大学院生のエリン。将来は新聞記者になりたいと思っている。でも、新聞業界はどこも不況。研修で来ている大手新聞社に、なんとかコネを作って就職したいと思っているけど、現実は甘くない。記事にさんざんダメ出しされた挙げ句、書き直すよう言われ、友人とやけ酒。そこでギャレットと出会う。このエリンが魅力的。会ったその日に、ギャレットの同居人ダンが流す『トップガン』をBGMにエッチしてしまうという、かなり大胆で軽い一面もあるけれど、それが全然イヤじゃない。2人の出会いはラブコメの王道ってことで、第一印象は良くない。エリンがバーのゲームで最高得点を出す直前、酔ったギャレットにじゃまされる。彼女がこの店の最高得点保持者だと知ったギャレットの謝罪を受け入れて、一緒に飲むことになるわけだけど、この時のエリンの対応がすごくいい。確かにゲーム機のところにやって来たギャレットに、酔ってムシャクシャしていたとはいえ、待ってても譲らないと言うのはスゴイなと思うけど、だからって人のじゃまをすることはないわけで、謝られれば許すとは思うけど、その後一緒に飲めるかどうかってことで、いろいろ違ってくるのかなと思う。考え方の違いなだけであって、どちらが正しくて、どちらが間違っているということではないと思うけど、エリンの方が男女問わず出会いの間口が広いのは事実。彼女の魅力はこういうところかなと思う。

一夜限りのつもりだったけれど、それではギャレットのプライドが傷つくってことで、2人で朝食に行き意気投合。前述の女性のプライドや、男性のプライドが傷つくポイントの違いが分かっておもしろい。もちろん、人それぞれなので一概には言えないと思うけれど。会話のやり取りで、それぞれの性格や、傷つくポイントが分かって、2人が無理せずそれを受け入れていく感じがすごく自然に描かれている。女子なので、エリンの気持ちの方が分かりやすい部分もあるけど、ギャレットの心の動きなんかも分かりやすい。2人は期間限定で付き合い始める。この間はパーッと2人がどんどん仲良くなっていく過程が描かれる。若干やり過ぎな部分もあるけど楽しそう。この映画全編を通して言えることだけど、ラブコメにありがちな大袈裟だったり、やり過ぎだったり、赤裸々過ぎるくらい下ネタ多発だったりするけど、30代女性の悩みもきちんと描いていて、そのバランスが絶妙。お互いある程度恋愛経験を積んだ上での余裕みたいのが感じられて、2人がとってもいい関係を築けているのが伝わってくる。例えばエリンがまずいワインを吐き出すシーンは、実際隣で他人にやられたら引くと思うけど、親しい仲なら笑っちゃうし、共感しちゃうみたいな。そういうのが上手い。

期間限定の仲のはずが、お互い本当に好きな相手であることが分かり、遠距離恋愛を始める。日本でも遠距離恋愛している人はたくさんいると思うけれど、広いアメリカでは距離がハンパない。時差が2時間もあるし! めったに会えないのは日本でも同じだと思うけど、時差があるんじゃ電話も大変。メールやスカイプを使ってやり取りしてるけど、こんな便利ツールの無かった時代、一体どうやって遠距離を乗り越えてたんだろう。この辺りのやり取りは、共感する人も多いと思う。特別遠距離恋愛じゃなくても、お互い忙しくてなかなか会えないカップルも、会えない辛さは同じだと思うし。様々な誘惑や、周りの雑音なんかも描かれているけど、本当に障害になるのはそこじゃないので、この辺りはサラリとした印象。それはよかったんじゃないかと思う。ギャレットが会いに来てのドタバタも次への伏線になっている。

核となるのは"仕事か恋か" アメリカも不況で、仕事がない。研修中に記事を評価してくれた部長に就職のお願いをするも、100人リストラしたばかりと体よく断られてしまう。2人の希望はエリンがニューヨークの新聞社に就職して、一緒にいること。30代の2人が、いくら付き合い初めて6週間だからといって、あまりに会いたい会いたいというのも、落ち着きがない気もするけれど、その年代だからこそ、出会えたピタリとくる相手は、大切なのかもしれない。そのわり結婚するってことにならないのは、やっぱりエリンの"夢"ってこともあるし、イマドキの感じなのかな。まぁ、ドタバタするのはラブコメの基本だし(笑) そういう感じもイヤではない。彼女の誕生日プレゼントも買わなかったギャレットが、内緒ではるばるやって来て、ウェイトレスとして働くエリンをご指名、しかも花束持参なんて、スゴイ変身ぶりも微笑ましく思ってしまう。冒頭のあんまりな姿が、ここできいてくる。そして、恋愛初期の男の人の盛り上がりっぷりにニヤリ(笑) ギャレットのロマンチック演出は、また出てくるけれど、それがその後に続く深刻シーンとの落差となって、切ないおかしさを演出している。

あんまりネタバレしてしまうのもどうかと思うけど、語りたい部分がネタバレなので仕方なし(笑)結局、エリンはシスコの新聞社に採用される。レコ社に勤めるギャレットは、自分の売りたいバンドは売り出してももらえず、全くいいと思えないバンドの担当にされるなど仕事に不満がある。これを機会にと考え、シスコ中のレコ社に就活するも全滅。一緒にいるためには、どちらかが自分の夢を諦めなくてはならない。エリンは以前も遠距離恋愛を経験し、夢を捨てて恋愛を取り、結局恋も失ってしまった過去がある。やっと取り戻した人生を、手放したくない気持ちは良く分かる。エリンが会いに来るからとロマンチック演出をしたのに、また遠距離になる話をされて憤慨するギャレット。気持ちは分かるけれど、エリンが求めていたのはロマンチック演出じゃない。エッチしたい気持ちが生理的欲求だけではないのも分かるけど、話をあまり聞いてもらえないのは悲しい。多分、男性側から見るとエリンは順番を間違えてるんだと思うけど、女子は気持ちが大切だからね。この態度は傷つく。もちろん、話を聞いてくれなかったからだけではない。

ケンカ別れしてしまった2人。エリンは仕事を諦めることにする。確かにエリンの言うとおり、ウエイトレスをしながら、機会を待つっていうのはありだと思うけど、やっぱり女性が犠牲になるしかないのかと思ったりする。"犠牲"って言うとちょっと語弊があるかもしれないけれど。確かに、どちらかが仕事を辞めなければならない場合、男性の方がリスクは高い気はするけれど、それはアメリカも同じなのかと思ったりする。この2人の場合、ギャレットはやり甲斐はなくても安定していて、エリンはこれから就職するわけで、結婚する前提でもなかったわけだから、エリンに歩が悪い気がする。多分、その辺りを心配した姉が、ギャレットに言うセリフがイイ! ちょっとウルウルきた(涙) ギャレットを認めているし、妹の決断も理解した上での言葉。軽い調子で話し初めて、少し涙ぐみながら強い口調、そしてまた冗談っぽく締めくくる。それだけに、ズッシリくる。恋愛初期って、一緒にいることが重要で、もちろんお互いを思いやっているけれど、自分の楽しい気持ちでいっぱいになってしまう。そして、彼(彼女)は自分のものだと錯覚してしまう。だから、相手が誰かの大切な人でもあるということをつい忘れてしまう。ギャレットはエリンのお姉さんの言葉で、改めてエリンの立場に立って、彼女の為に考えたんだと思う。そして、彼は決断する。それをエリンに伝える時、彼女を抱きしめた彼の顔がアップになり、涙が頬をつたう。泣いているであろうエリンの顔は見せず、ギャレットの涙を見せるこのシーンは好き! このシーンで全てのおちゃらけもチャラになるくらい切なくていい。

2人は別の道を歩く。それなりに充実して、楽しいけれど、どこか満たされず、物足りない日々。そして再びギャレットは決断する。2人のもやもや時間が少し長く、ヒゲパーティーのシーンとかは要らない気もするし、若干ご都合主義だけれど、ラブコメの王道的な終わりは良かったと思う。そこに落ち着くのはイマドキでいいかも(笑)

キャストは良かった。ギャレットの友達たちは、お笑い担当。下ネタ満載だったけど、悪友感が楽しかった。ダンのチャーリー・デイは特徴のある顔と声。何かで見た気がするんだけど… お姉さんのクリスティナ・アップルゲイトも基本お笑い担当。潔癖症ぶりが笑える。若干やり過ぎな部分もあるけど、それが例のセリフを引き立たせている。彼女はすごく良かった。ギャレットのジャスティン・ロングの出演作を見るのは初めてかも。親しみやすいタイプ(笑) この役合ってる。特別上手いとは思わなかったけど、涙のシーンが良かった。ドリュー・バリモアがカワイイ! エリンは下品ギリギリ(笑) でもそこをキュートに見せるのがさすが! ハスキーボイスも含めて魅力的。この映画がやり過ぎだけど、キュートで素敵な映画になったのは彼女のおかげ。

とにかくドリューがキュート! ちょっとやり過ぎな部分はあるけど、けっこう感動。ラブコメ苦手でも大丈夫。ラブコメ好きは是非! 恋したくなります(笑)

追伸:オープニングがかわいかった♪

『遠距離恋愛 彼女の決断』Official site


コメント (4)
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