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ものづくりのための研究ノート045:エボラの新治療法は何?

2014-08-07 11:09:31 | ものづくりのための研究ノート
今年初めに始まったとされるエボラ熱の感染拡大が止まらない。つい最近まで西アフリカ4国にとどまっていたのが、ついにサウジアラビアで一人、西アフリカに出張に行っていた男性が死亡したようだ。

またナイジェリアで死亡したリベリア政府会計者の米国籍の男性の接触者から感染が広がっているのもちょっと心配である。詳しくはこちら

この男性の接触者がどの程度の人まで入るかはちょっと不明である(*)。エボラは基本的には、空気感染や飛沫感染しないので、医療関係者や家族が一番のリスクがあるが、それ以外に末期の場合患者さんは嘔吐や吐血をするというので、空路移動中に嘔吐や吐血をしていたとなると、飛行機のトイレなどは大丈夫だろうか。同じ飛行機に搭乗した人などで

ただ一番の期待は最近アメリカで治療を受けた二人の患者ライトボルさんとブラントリーさんが回復傾向にあることだ。
治療法はCNNの報道によると
1)実験的な血清(ライトボルさん+ブラントリーさん)
2)エボラから生還した14歳の少年の血清(ブラントリーさん)
というらしい。

さらに実験的な血清はCNNの報道によると、従業員9人にベンチャー企業によって開発されたマップ・バイオファーマシューティカルが開発中の薬剤「ゼットマップ(ZMAPP)」らしく、エボラウィルスのタンパクをマウスに打ち込んで作られた抗体を数種類組み合わせたものであるとか。

ZMAPPの効果はこれまたCNNの報道によると(以下引用)、劇的なものであるとか(*)。

これをうけてWHOが未承認薬の使用を検討し始めた。エボラ出血熱の試験段階にある治療薬の利用を検討するため、来週初めに、医学倫理の専門家による会合を開くと発表(朝日新聞記事による)したのだ。制度・テクノロジー等々、いろいろな意味でチャレンジングな状況になってきている。

アウトブレイクへの注意はもとより、驚異的な疾患に対抗するテクノロジーという意味でも、未承認薬の使用の前例としても今後の展開に目が離せない。

(*)2014年8月11日現在13人の疑い症例も含めた患者がナイジェリアにいるらしい。すべてがこの人由来だとすると、治療従事者のように濃厚な接触をした人ばかりではない気もするのだか。。

(**)ちなみに1時間で劇的によくなったというこの効き方はちょっと眉唾です。さすがにそんなにはきかんやろ。また最近では富士フィルム(というか子会社の富山化学)の開発したインフルエンザ治療薬「ファビピラビル」も有望な模様。RNA合成阻害薬らしく、RNAウィルスなエボラにも有効な可能性があるとか。また日本でインフルエンザ薬として承認されているのも有望視されている1つなのだとか。
詳細はこちら

(2014年8月29日追記)いまだ今回のエボラアウトブレイクはコントロールできておらず、さらにコンゴでも別のタイプのエボラウィルスの流行が報じられている。WHOは今後半年かけて収束させると言っているが本当に大丈夫なのだろうか?

報道によると(4人中2人効果あり?)ZMappは、現在のエボラの致死率が5-60%であることを考えると、本当に有意に効果があるのかは不明である。

最近まったく「エボラから生還した14歳の少年の血清」の話は出てこない。もしかすると、これが効いたのではないか?


(CNNの記事より)
同社の文書によると、ZMappはまだ臨床試験の段階にない。エボラ出血熱に感染したサルの実験では、感染後24時間以内に投与した4匹と、48時間以内に投与した4匹のうち2匹が生き延びた。治療を受けなかった1匹は感染後5日以内に死んだ。

現場の事情に詳しい複数の情報筋によると、ブラントリーさんとライトボルさんはZMappが開発初期だという危険性を承知したうえで投与に同意した。

ZMappは31日午前、リベリアの病院に届いた。ブラントリーさんは「年下の私は自力で回復できる確率が高い」と話し、ライトボルさんが先に投与を受けるべきだと主張。ライトボルさんもこれに同意し、医師団が1人分の準備を始めた。

薬は指示に従って加熱せず、8~10時間かけて自然解凍することになった。ところがこの間に、ブラントリーさんの容体が突然悪化。呼吸困難に陥り、「死が近い」と自覚したブラントリーさんは、先に解凍したライトボルさん用の薬を自分に投与してもらえないかと提案した。

薬はブラントリーさんの病室に運ばれ、投与された。それから1時間もたたないうちに、ブラントリーさんの症状は劇的に改善する。呼吸が楽になり、体中の発疹も消えた。医師団の1人は「奇跡的」な出来事だったと振り返る。




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