あなたにもできる!ハーバード留学!!~アラフォーからのボストン留学体験記

アラフォー研究者のボストン留学体験ブログ。
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アラフォーからのハーバード留学研究編027:留学開始後ほぼ一年たって

2014-03-22 11:26:55 | アラフォーからのハーバード留学研究編




留学開始からようやく一年がたとうとしている。ボストンの厳しい冬もようやく終わりが見え、雪もほとんどなくなり、一年前に初めて見たボストンの風景と同じような風景が広がっている。窓の外を眺めて、ああ一年たったんだなと実感する(*)。

確かに理想的とはいえないが、留学開始当初思い描いていた目標(アラフォーからのハーバード留学上陸編004:テーマがきまるまでに半年??参照)

 1か月目  セットアップ&情報収集
 2か月目  パイロットスタディ+情報収集
 3か月目  プロジェクト決定及び本格稼働
 5-6か月目 プリミティブなデーターをもとに奨学金応募

が意外と達成できているのには、我ながら驚いてしまう(**)。

一方で予想外だったのは、プロジェクトのアウトプットの部分で共同研究のウェートが高く(イメージング、バイオインフォマティックスなど)、この部分がスムーズにいかないために、研究としての結果に結びついていないことがある。今後この点はある程度見込んで、積極的に手をうっていかないといけないだろう。

先日ボスと2年目について話す機会があったが(***)、2年目はある程度結果が求められるようである。次年度以降のfundingに苦労する可能性がないわけでないことも考慮すると、積極的なチャレンジとともに、効果が相乗的に表れるような一石二鳥のアプローチもとっていくことが重要だろう。

もとの研究室より持ってきたテーマが、今一つ弱含みのところがあり、また予想以上に時間がかかっていることから、アベノミクスの第二、第三の矢ではないが、付随するプロジェクトをいくつか試し始めた。

そんな話をボスとすると、「なるほど。今はプラットフォームをつくるということだね。」と賛成してくれた(****)。

次年度は来月より始まるが、

1-6か月目:プラットフォームを作る(スクリーニングとブラッシュアップ)
     イメージング、バイオインフォマティックス等のツールを確保、
     ターゲット遺伝子確定など。

6-7か月目:奨学金応募。できれば中長期的なfunding確保。

6-10か月目:論文の基礎となるFig1-2のデーターを確保。

ということがこのタームの目標となるだろうか(*****)。2年目は2年目で違った苦労があるようだ。


(*)日本人は特にそうであるが、ヨーロッパの人もこの時期に移動する人も多く、入れ替わりの激しい季節である。日本人は留学時期が同期しているケースが多いのか、身近な人が結構帰国される。隣の研究室でお世話になった日本人の女医さんもつい先ごろ帰国された。3月は何かとさびしい季節です。

(**)あと英語に苦労するのも予想以上であった。

(***)一年ごとに契約更新関連のミーティングが原則的に開かれる。ただ数年以上いる人は免除されているケースもある。

(****)平野敦士カールのプラットフォーム戦略っていうのがあったけど、今一つプラットフォームって何っていう感じだった。実験系というか網というか、そういったものもプラットフォームっていってよいのね。

(*****)目標の時間設定が1年前と大分違うことに書いてみて驚いた。アメリカ時間に慣れてきたということなのか?

アラフォーからのハーバード留学研究編026:一人勉強会(FRET)

2014-03-21 11:59:20 | アラフォーからのハーバード留学研究編
最近「糖尿病・代謝内分泌関連の論文の抄読会を一人で行っています。 」っていう(ちょい内向き)一人抄読会なるブログの存在を知った。
結構コアな内容の論文を全訳付きで解説している殊勝なブログである。

それにならって、ちょっと一人で勉強したことを備忘録がてらに一人勉強会としてまとめておいた。お題はFRETである。
FRETとは、Wikipediaによると、蛍光(フェルスター)共鳴エネルギー移動(Fluorescence resonance energy transfer)のことであり、

難しく言うと「近接した2個の色素分子(または発色団)の間で励起エネルギーが、電磁波にならず電子の共鳴により直接移動する現象。このため、一方の分子(供与体)で吸収された光のエネルギーによって他方の分子(受容体)にエネルギーが移動し、受容体が蛍光分子の場合は受容体から蛍光が放射される。」

生物分野では基本的には蛍光タンパクを使ったバイオセンサーに利用されることが多く、その場合ざっくりいうと、

二つの蛍光タンパクが適度な距離かつ適切な方向で並んでいるときに、片方が励起されると、もう片方が励起されていないのに蛍光を発する現象である。



(松田道行先生のレビューより)

詳しくはこの分野の第一人者である松田道行先生のレビューを参照するとよいが、こうした現象を利用して、タンパクの結合やシグナル伝達分子の活性化をモニターするバイオセンサーがいくつもつくられている。

私もこうしたバイオセンサーを最近利用しようとして今勉強中なのだが、
このバイオセンサーの特徴は次のようなものになるらしい。

1)二つの蛍光タンパク分子を使う分子間型バイオセンサーと二つの蛍光分子が一つのタンパク内にある分子間型バイオセンサーがある。
分子間型は作るのが非常に大変なようである。

2)二つの蛍光物質の最適な組み合わせは
ECFPとYpetである。

ECFPの代わりにAmcyan, TFP,CFP
Ypetの代わりにYFP, Venus
なども用いられる。

http://comtec.semrock.com/Catalog/SetDetails.aspx?SetBasePartID=143&CategoryID=20

3)リンカー部位がセンサーとしての効率にかなり寄与する。
松田先生に言わせると
「FRET バイオセンサーを見ると、リガンド領域とセンサー領域が結合した際に FRET 効率が上昇するものと下降するものに二分される。距離が主たる影響を与えているものと、方向性が主たる影響を与えているものがあるからだと解釈されている。論文中に記載されていることはほとんどないが、実際のところは、作ってみないとこのどちらのタイプになるかはわからない」
らしい。



(松田道行先生のレビューより)

4)安定株ができにくい
この部分が一番重要なのだが、レトロウィルスベクターやレンチウィルスベクターを用いてセンサーを導入しても、「おそらく逆転写反応の際に (同じオワンクラゲ由来で遺伝子の似ている)CFP 遺伝子と YFP 遺伝子との間の組換えが起きて、CFP もしくは YFP のみしか光らなくなるものが大部分である」(上記レビューより)というらしい。

これに関してはCFPとは由来の違うサンゴ由来のTFPを使うと組み換えが起こらず安定細胞株が楽に作成できるらしい(レビュー及びMol Biol Cell. 2010 Mar 15;21(6):1088-96参照)。ただTFPの場合はFRET効率がだいぶ低くなってしまうらしい。

また piggyBac トランスポゾンを使う方法というのも有効であるらしい。

これに関しては、semrockというメーカーのサイトにコンパチブルな組み合わせとして
CFP (cyan GFP), CyPet, AmCyan, AmCyan1,
YFP (yellow GFP), YPet, Venus
紹介されているから、
やはりサンゴ由来のAmcyanとクラゲ由来のYFPもしくはmVenusという組み合わせが取れるのではないかと思う。

現在検討中のバイオセンサーは、こうした注意点を既存のものを改良する形である。いいツールができるればよいな。。

アラフォーからのハーバード留学研究編025:RNA-seq解析の手始め、Bowtieのピットフォール

2014-03-05 12:46:29 | アラフォーからのハーバード留学研究編
最近ひさびさにbowtie(*)を行ってみたが、以前「アラフォーからのハーバード留学研究編014:最後の難関?bowtieをクリア」で書いたようにバカチョンではいかず苦労した。

まず
$ bowtie -S -p 2 ㎜9 SRRXXXXXXX.fastq SRRXXXXXXX.sam

(XXXXXXXは任意の番号です)

とやると、

could not locate a bowtie index corresponding to basename "mm9"

というエラーメッセージが出てくる。

最初最近VMware Playerを入れなおしたので、そのせいでPATHが通っていないのかと思ったが、

そうこうしているうちに、ハードドライブの容量が足りないというVMwareのエラーメッセージが出た。

よくみると、fastqファイルを10個(一個あたり10GBくらいある)PCに入れたのがまずかったらしく、これで100GB食ってしまって、仮想メモリに使える容量がなくなっていたのだ(ネットブックでハードが250GBだったのが問題であった)。

そこで必要なfastqファイルのみPCに残しあとは外付けハードにいれて、Bowtieを走らせてみると、今度はこのメッセージがでない。

しかしながら、別のエラーメッセージ

Out of memory allocating the ebwt[] array for the Bowtie index. Please try again on a computer with more memory.

に悩まされる。以前6GBくらいのfastqファイルを扱った時は難なくうごいたのであるが、fastqファイルが2倍になると作業量は2倍ではすまないらしい。

そこで仮想メモリは、実際の物理メモリとは関係がないはずなので、どこまで最大限あげられるのが調べてみた。

仮想PCで学ぶ「体当たり」Windowsシステム管理:第7回 VMware Playerを使う(前) (3/3)によると、仮想メモリのサイズは最大8GB(32 bitシステムの場合)もしくは32GB(64 bitシステムの場合)割り当てられるらしい。

まず仮想メモリのサイズをチェックしてみると、デフォルトの1GBになっている。これをどこまで上げられるか、今使っているAcerのネットブックでためしてみると、4GBまで上げることが可能らしい。

仮想メモリを上げたのち、再度エイヤっと

$ bowtie -S -p 2 ㎜9 SRRXXXXXXX.fastq SRRXXXXXXX.sam

bowtieを動かしてみると、こんどはスムーズにうごく。
しかし前回6GBの時はすべての動作が終わるのに30分程度だったのが今度はほぼ一日かかってしまう。

やはり、
fastqファイルが2倍になると作業量は2倍ではすまないのだろうか?

あとfastqファイルと、bowtieの後でできるsamファイルは、ほぼ同じ大きさになるので、これまたハードドライブの容量を食ってしまう。
解析が終わり次第、外付けハードに移しておかないと、PCのパフォーマンスが落ちる原因となる。

三菱スペースソフトウエアのサイトでも指摘されているが、

「次世代シーケンサーでは、やはりデータを保存するストレージが一番苦労」するということらしい。

ちなみにこのサイトによると(一部改編),

「データが巨大ならメモリもたくさん必要なのでは?
ものすごいコンピュータでなければ動かないのでは?

そこで、マッピングソフト"bowtie"を使った場合のメモリの使用量を社内環境(CPU:64bit Xeon 2.5Gb × 4 core, 搭載メモリ:24GB, OS:Linux 2.6.18)で、レファレンス配列がHuman GRCh37、サンプルが1000万リードXPaired-end 75bp (6GB?)で検証してみました。

検証の結果、最大使用メモリ2.9GB、実行時間200分でした。
Bowtieは、ゲノムをメモリに読込みますが、リードは読込みませんので、
実行途中でメモリ使用量はほとんど変化がありませんでした。」

とあるから、メモリは3GBくらいでも十分?
デュアルコアのネットブックだと多少頼りないが、クアドコアノートがあれば、かなり対応できそう(**)。

(*)bowtieはRNA-seq解析の最初のステップである染色体情報へのマッピングを行う過程です。スパコンがないとこんなことはできないのではないか、と誰しも思うかもしれません。かくなる私もそう思っていました。実はフリーソフトを組み合わせればネットブックでも何とか可能です。そして下の方でちょっと述べているようにちょっとハイスペックなノートPCだとかなり対応できると思います。

RNA-seqデーターちょっといじってみたい人のために、備忘録がてら、私の体験をまとめてみました(完璧なものではありませんが、私のようなド素人がちょっと遊んでみるにはよいかもしれません)。

ご興味のある方はアラフォーからのハーバード留学研究編015:ネットブックで行うRNA-seqデーター解析(1)などで準備して、まずは手始めに日曜コンピューターバイオロジストしてみてはいかがでしょう?

(**)今だとCore i7搭載で、8GBのメモリ、1TBハードで、8-9万円くらいかー。。うーむ。。




アラフォーからのハーバード留学研究編024:Harvard-i Labのgrant writingワークショップに参加してみる

2014-02-28 13:10:25 | アラフォーからのハーバード留学研究編


https://loop.nigms.nih.gov/2010/07/より。

ビジネススクールに併設されているHarvard-i Labが主催するグラント writingセミナーに参加してみた。講師はImmuneticsというバイオベンチャーのCEOであるLevinさんという方、なんでもこれまでNIHのグラントを取りまくっている($40 millionとか)人らしい(以下のようにyoutubeに講演がアップされている)。


ターゲットはSBIR(Small Business Innovation Research)というアメリカののトランスレーショナルリサーチ向けのグラントの書き方のレクチャーであったが、基本のグラントとなっている、NIHのグラントに準じているため、いろいろな情報は別のグラントを書くのにも使えそうで大変参考になった(*)。

彼の論拠によると、グラントプロポーザルのメインゴールは、レビューアーに「こいつらに任せておけば大丈夫」と思わせることである。つまり欠点をなくすとともに、長所を伸ばすことが必要である(**)。

1)話の筋(storyline)が通っており、また一貫性があること。
2)多すぎず少なすぎないpreliminary dataがあること、可能であれば特許(innovationの指標になる)もあると望ましい
3)publication, collaboration, facility, reagentが利用可能もしくは少なくとも利用できるような状態になっていることを示すこと。
4)CV(biosketch),letter for supportなどの付加的な情報も最後の一押しをするようにつかうこと

などのポイントが繰り返し説明された。

また面白かったのはNIHなどのグラントで誰がグラントが当たるかを決めるファクターの話であった。
NIHのグラントを決めるのはoverall scoreの高さによるらしいのだけれども、これは単純にグラントプロポーザルの各構成要素の点数を足したものでなく、レビューアーの全体像に端する印象できまるものであるらしい。

ある調査で各構成要素の点数のうちどれと一番相関があるかを計算したところ、0.74 for approach, 0.54 for innovation, 0.49 for investigator and 0.37 for environmentとなるらしく、preliminary dataを含めた計画の部分がものをいうということであった。


なお具体的な注意点は、SBIRのPhaseIグラントをもとに行われた。

Phase I grantの構成は

Abstract 1 page
Specific aim 1 page
Innovation 1-2 page
Approach 3-4 page
Biosketchなど補足書類
のようになっており、それぞれ注意点は以下のようになっているようだ(**)

1)Abstract (Publically available)
The significance
The problems
The solution
The plans
の4つのポイントを上記の構成で、簡潔に書く。

2)Specific aim
1) Significance(重要性)
(例)シャーガス病は、アメリカの輸血での感染症の新しい脅威となっている
2) Problem and solution(問題の定義)
(例)シャーガス病の迅速検査キットを作ることで、輸血による感染を防ぐごとができる
3) Aim (多すぎてはいけない)
(例)
1) Development of a prototype
2) Preliminary Characterization

2)Innovation
 (1)Impact & cost efficiency
 (2)Etiology & unmet need
★Be clear what is innovative in your proposal?
そのためには申請中のものも含め特許があるとよい
またConfidentialな情報も、confidentialであると脚注をつけて、具体的に記述した方がよい。
★用語の使い方も注意。単にImmunoassayといってどこが新たしいのと思われるよりより、a novel reporter chemistryといった方がよいこともある。

3)Approach
研究計画のセクション、一番グラントが取れるかどうかを決めるのに重要なセクションである
(1)Preliminary data

Not too much and not too little:多すぎると、この計画をやるのは意味がないと思われる。少なすぎると、プロポーザルの信憑性を上げるのには足らない


Model experiments (シュミレーション?) VS Actual dataは実際のデーターがよいのはもちろんのこと。

(2)実際の計画

 Cast
  PI:technical expertise, leadership, organization, managing experience, managing experience, prior grant, publication

 Collaborators: Expertise in the field, complimentary expertise, access to the resources, letter of support (write it by yourself, and make it say what you expect)
さらにこのチームの信憑性を増すような言葉をいれるべし。自分で言った言葉とともに他人の言葉として、それが入っていることは大きい。

 Facility&Resources&Cosortium
どんな施設リソースをどのように利用するのか?またなぜその施設なのか?を明記。特に離れた場所の施設の利用の場合には。

 Human subjectの利用
 サンプル利用などの手続き等を詳細に書いておくこと

4)Biosketch
Personal statement の部分で、supportiveな情報を入れこめ

5)letters of support from Collaborators
★write it by yourself, and make it say what you expect さらにこのチームの信憑性を増すような言葉をいれるべし。自分で言った言葉とともに他人の言葉として、それが入っていることは大きい。

といった感じでした。

レッドライン&バスが大いに遅れ、ちょっとくじけそうになりながら、たどりつきましたが、結構勉強になりました。

(*)NIHのオンライン投稿システムはバグがあるらしいが、エラーメッセージがでるまでの期間が最終日になると24時間くらいかかることがあるらしく、最終日に投稿するとエラーメッセージが締め切り後にもどってくることもあるのだとか。最終日の投稿は避けた方がよい。小ネタですが。。

(**)ちなみにレビューのランクが、exceptional, outstanding, excellentでないとまず通らないらしい。very good以下はD.O.A(Death on arrival)なんだとか。アメリカ人の形容詞の使い方がよくわかる。。


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ちなみに講演の詳細は以下のとおりでした。

Writing an SBIR: Giving it your Best Shot

This workshop led by Dr. Andrew Levin (CEO of Immunetics) will focus on the tactics and practical elements that give you the best shot at a successful SBIR grant application, in particular to the National Institutes of Health. Topics will include how to prepare for a new application, how to write for maximal impact, how to take advantage of collaborations, how to see the application from the reviewer’s point of view, how to avoid simple mistakes that lead to rejection, how the non-scientific components of an application need to support the science, how applications are scored during the review, what to do if your application doesn’t succeed on the first try, and more. Practical examples drawn from actual grant applications - both funded and not funded - and the associated reviews will be presented. The workshop is aimed both at first time grant writers and those with prior experience.

Dr. Levin is President, Founder and Scientific Director of Immunetics, Inc., a leading innovator of assay technology for infectious disease research and diagnosis. He has been awarded over 25 grants and contracts totaling over $40 million by NIH and CDC, making Immunetics one of the top small business recipients of federal funding in Boston. He is currently focused on launching new tests for bacterial and parasitic agents to address infectious threats to blood transfusion safety. Dr. Levin received his A.B. in Biochemistry from Princeton University and his Ph.D in Molecular Biology from the University of Wisconsin, after which accepted an NIH Postdoctoral Fellowship at Harvard University.

アラフォーからのハーバード留学研究編023:意外と簡単ImageJで3次元再構築!!

2014-01-29 13:10:49 | アラフォーからのハーバード留学研究編
研究でin vivoイメージングを少しかじっているが、やはりアナログ系人間としてはその解析も荷が重いものである。

初期の予備実験的な段階をようやく抜けることができ、解析してもよさそうなデーターがいくつかでてきた。共同研究者に聞くと解析はフリーソフトのImageJで行っているらしい(*)。


まずはミーティング対策として、Z stack(垂直方向のマルチスライス画像)がいくつかあるので、3次元構築に挑戦してみることとした。

ネットで調べると意外と簡単にできるようだ(**)。
Image JもしくはFiji(ImageJ + Java + Java3D)をインストールした後、

メニューの
「File」→「import」→「image Sequence」(普通はZstackは連番になっている)

その後
「Plugins」→「3D Viewer」

で終わりである。なんと!!こんなことが簡単にできるとは。。

後はImage J 3D Viewerがでてくるので、マウス等で角度を調整。
以下のようにお好みの角度でSnapshotととったり、360℃回転のアニメーションをつくれたりする。

作ったSnapshotやアニメーションは、「File」→「Save As」でTIFFやJPEG、AVIなどに保存できるので、
超簡単である。







ちなみに写真はお試しに、徳島大学のオープンキャンパスの実習資料にある、サンプルCT画像をもとに3次元構築してみた。角度や透明度をいじってみると、結構面白い。

これで一つ発表のネタが作れそうだ。。


(*)インストールは九大 金子邦彦研のサイトが親切である。

(**)これも九大 金子邦彦研のサイトが親切である。