あなたにもできる!ハーバード留学!!~アラフォーからのボストン留学体験記

アラフォー研究者のボストン留学体験ブログ。
研究・生活・英語・ITを中心に留学ライフハックスをお教えします!

アラフォーからのハーバード留学上陸編010:ピンチはさらにやってくる!!

2013-06-07 11:50:46 | アラフォーからのハーバード留学上陸編
 渡米直後1週間ー2週間目のこと。
1)英語にはなかなか慣れない
2)実験もスムーズにはじめられそうにない
3)インターネットにはつながらない
という状況の中、さらにピンチはやってきた。
渡米前に出していた論文がリジェクトされてしまった知らせがきたのである。
まさか即リジェクトされるとはおもっておらず、1か月くらい余裕があるだろうと思いきや、弱り目に祟り目という感じでショックであった。

 さしずめ落下傘部隊で、敵地に降下、通信手段もままならない中、言葉の通じない原住民とコミュニーケーションしながら前線基地をつくろうとするが、後方からの補給部隊が敵の攻撃をうけて全滅してしまったという感じである(笑)。なんだかなー。

 そういえば、こんな話どっかで聞いたことがある。
第一次南極越冬隊は、南極についた直後、荷物置き場にしていた動かないと思われていた氷山が海洋にながれだしてしまい、装備の大部分を失ってしまう。
「もうこれで未輸送の荷物はあきらめなければならないだろう。もう風力発電機もない。食糧も、油も、今来ているだけしなかいのだ。」(西堀栄三郎著 「南極越冬記」より)
それでも彼らは足りない装備は自分たちでつくり、一年間の越冬だけでなく、研究的なこともやって帰ってきた。それから比べるとまだましな気もする。
南極越冬記もう一度読んでみようかな。ピンチを乗り越えられるヒントがあるかもしれない。


 

 

アラフォーからのハーバード留学上陸編009:ボストン封鎖の日の記憶

2013-06-06 13:30:48 | アラフォーからのハーバード留学上陸編
これもまた当時の記憶をたどりながら記述。

午前6時 ボストン封鎖の日の朝、日本の両親からのメールで事件を知った。

GOOGLEニュースなどで確認。ボストン近郊が封鎖され、公共交通機関はすべてストップ、自宅待機処置がボストン近郊にでている。合わせてメール、スカイプで日本の両親に連絡をとる。


午前7時 ラボの友人、妻の友人などにTVで何か(当時はTVがなかった)報道していないか問い合わせる。
特に新しい情報なし。
ボストングローブは電子版が無料配信しはじめる:at largeって逃走中っていう意味らしい。

しかしながら、どこの報道機関よりも日系ボストニアンサポートラインの情報が早い。情報ソースは何なのだろうか?そして総領事館のサイトは3日前から更新されておらず残念ながら全く意味がない。政府機関よりたよりになる日系ボストニアンサポートラインって何者?

子供のプレスクールを休ませる旨日本人コーディネーターの方に連絡するが、休暇で旅行にいかれていたらしくボストンの状況をご存じなくて今一つ話が通じない。一番の問題はプレスクールの緊急連絡メールが来ていないことなのだけど。。

午後8時から17時:ネット情報を集めるが、封鎖区域が広がるものの、封鎖が解かれる雰囲気ではない。今日はラボを休むこととする。そして外にでられないので、だんだんと退屈してくる。意外と外は車が走っていたり、人が歩いていたりする(いつもより通行量は少ないが)。
キンドルの無料漫画「ブラックジャックによろしく」をはまり読みする。

アパートの共用スペースで子供を遊ばせる。意外と外にジョギングにいったいるする人がいる。

午後17時:なんとなく大丈夫そうなので、近くのスーパーに買い物に行く。
午後19時30分:犯人確保との情報。ほっとする。


本日の教訓は、TVが緊急時には必要かもしれない&日系ボストニアンサポートラインがかなり使えるである。
ちなみにラボには封鎖の中、自転車や自家用車でやってきたポスドクが何人かいたらしい。そんなに仕事熱心だったっけ?

アラフォーからのハーバード留学上陸編007:ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)取得

2013-06-06 12:06:58 | アラフォーからのハーバード留学上陸編
 日本でも最近納税者番号が取りざたされているが、アメリカ版のソーシャルセキュリティナンバー。銀行の口座をひらく(一応Bank of Americaはいらない)、携帯電話やインターネット(ないとデポジットをとられる)、免許証取得などに必要なので早めに取っておくに越したことはない。

 職場の人事部へメールで手続き後、5-10営業日以降で申請にいくのがベストらしい。それ以降でないと人事部から役所に連絡がいっていないことがあるらしく無駄足になるためである。4月1日月曜日に手続きし、そのレスがあったのが翌日4月2日火曜日だった。大事をとって4月10日に申請に行く。

 申請場所は最寄りのソーシャルセキュリティオフィスの場所をこのサイトで検索する。ボストンだと2か所あり、ノースステーション近くのオフィスがTのグリーンラインで行けて便利である。

・パスポート
・DS2019
・ビザ
・I-94
・受け入れ先からの手紙

を持参するとよい。
なお詳しくはSSN&EADの説明サイトが役に立つ。

 オフィスに行き、空港のような金属探知機の検査をうけて建物の内部に入り、手続きを行う。入り口で整理券発行機を操作して整理券をもらう。今一つ発行機は操作方法がわからないので、入り口の係員に聞いた方が無難である。またアンケート式の申請用紙をオフィスで待ち時間の間に書くことになる。申請用紙は聞かないと渡してくれないこともあるので注意が必要である。

 待ち時間は混んでないかったので15分くらい、手続き自体は数分で終了し、1週間というが数日でSSNカードが送られてくる。このSSNは給料(もしラボから出るなら)の振り込みに必要なので早めの取得がよいだろう。

アラフォーからのハーバード留学上陸編006:とりあえず手を動かしてみる

2013-06-06 11:46:15 | アラフォーからのハーバード留学上陸編
 渡米2日目と4日目、ボスとのミーティングを行い、持ってきたテーマを気に入ってくれ、とりあえずそれを続けてよい雰囲気になる。ラボの別の人たちは、「全く新しいことをした方がいいよ!」とか「まっつ、焦らず半年くらい考えた方がよいよ」とか忠告してくれる。

 奨学金が切れて一年くらいで日本に舞い戻るリスクもないわけではないので、半年くらい考えて全く新しいことを1からやるっていう選択肢はありえない気がする。大化けはしないかもしれないが、日本でもやっていたテーマをとりあえず動かしておくというのが一年後打ち切りになったとしてもパフォーマンスはよい。
なるほどーそうですかー!と英語ではいっておくが(笑)、たぶん他人事なんでテキトーなんでしょう(笑)


 ということで、持ってきたテーマをすすめるべく、プラスミドの大量精製の準備をはじめる。LBアガー(もうまざっているんだ)、LBを作り、フィルターペーパーのプラスミドを大腸菌にトランスフォーメーションしてとやっていると。「イヤー早いね。もう実験しているの?」とか「You are working so hard」とか言われる。単なるトラフォメなんだけどな。。やれやれ。

 ちなみに、オートクレーブは日本の用に研究室に最低一個筒形のものがあるというわけではなく、ビルの中央部の一室の壁に箱形のオートクレーブが火葬場といった感じに備え付けてある。なんでこんなにおおげさなのか??(笑)

アラフォーからのハーバード留学上陸編005:渡米一週間、焦りはつのるばかり

2013-06-06 11:18:12 | アラフォーからのハーバード留学上陸編
 以前に先輩から京大の有名な先生が、「留学先に青い鳥はいない」ということをおっしゃっていたということを聞いたことがある。そんなに期待していたわけではないのだが、それでも留学するとなにかいいことがあるのではないかと思っていた面がある。

 渡米後一週間で大体の状況が見えてくるが、実際の研究テーマの面、ハード面、ソフト面を考えると日本にいた時より状況が悪くなる面が多い。研究が進むと選択肢が増えて日本より良い面も出てくるのかもしれないが。

 1)研究テーマ面
 うちの研究室だと自分で見つけるのが原則。特に締め付けがない反面、半年くらい仕事がない状況もありうる。頭でっかちタイプというか理念先行型の人には向いているかもしれないが、手を動かし出てきた結果で考える行動先行型には向いていないかもしれない。


 2)ハード面
 ハード面は日本の研究室の方が格段に良い。日本だと1研究室に最低一つはある大型の遠心機、蛍光顕微鏡、PCRマシン、ゲル撮影装置は複数の研究室に1個といった感じで、50mlチューブの遠心やDNA泳動後のゲルの撮影のためにビルの端から端までテクテクと歩いて行かないといけない。


 3)ソフト面
 いろいろなところの管理が厳しく、動物施設へのアクセス、FACSの使用、顕微鏡の使用などなどそれぞれに講習
&書類の提出など面倒な手続きが多い。動物施設へのアクセスはヘルスチェックもいれてだいたい2か月程度かかるらしい。さらにトラぶった時に英語で交渉というのもやっかいである。

 あと一番やっかいなのが給料がどうなるかがわからない点である。まずは奨学金をとれと言われるが、当たる確率は1/10くらいらしく、2年くらい応募し続けてようやくとれるパターンが多いとか。今の奨学金は一年しかもたないから、うーん間に合わないじゃない。。

 とまあ、1週間目のイニシャルな自分なりの分析では、留学して日本にいた以上の価値が得られるかといわれるとなかなか難しいといったところ。みんなどうしているのかしら?何らかの打開策は必要なのだが、「青い鳥はいない」というのが現実なのだろうか?