あなたにもできる!ハーバード留学!!~アラフォーからのボストン留学体験記

アラフォー研究者のボストン留学体験ブログ。
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ハーバードの起業セミナーに参加してみる

2016-01-28 13:45:53 | 奨学金&キャリアディベロップメント
Creating a Winning Business Proposal

ハーバードのincubation部門の一つHarvard ilabの起業志向の学生向けセミナー「Creating a Winning Business Proposal」に参加してみた。

この2月に学生向けのビジネスコンテストがありそれの関連のイベントであるが、学生以外にもビジネス化に興味のある人間が多数集まってきており、講演会場は立ち見の出るほどの盛況であった。

Entrepreneurshipが専門のHBSの教授Lynda Applegateさんが、ビジネスコンテストを目指す学生向けにどういう点が評価ポイントとなるのかということを講演されたのであるが、研究のデザインという観点からも通じるものがあったので覚書を書いておく(画像および内容はは講演資料より引用抜粋)。

まず強調されたことは、


学生だからといってアマチュアとして接しない、プロとして評価する


ということである。


プロの起業家とは?


どうすればプロとして戦えるのか?

分野の選定、成長モデルの主軸をしっかりとさせる、

リスクを分析し対処法を想定しておく

自分の強み、リソースを想定する

というのが基本となる



1)適切なplaying fieldを設定する(Mapping the Lifecycle to Cash Flow

長期的なゴール(long-term goals),成長の余地(Size of opportunity space)を考えて適切な場を設定することが重要である。投資家としてはどれだけ見返りがあるかが非常に重要なので、成長モデルをきちんと打ち出しておくということが重要である(どのくらいの時期に、どのくらいの成長がみこめるのか)。

 また成長は期間は長期になってもよいが、規模がある程度大きいいわばbig pictureが描けていないといけない。



2)中盤戦のさばき方もきちんと想定する(Testing Key Assumptions to Analyze Critical Uncertainties and Risk)

 中盤戦とくにworst case scenarioになった時どう対処するのか、リスクや不確実性をどこまで想定し、どこまでコントロールすることができるのかといったことには、きちんと答えられないといけない


3)自分の強みを保持し、さらにレバレッジをかけるにはどうしたらよいか考える(Defend & leverage your current position)

といったことである。



具体的には先生が挙げられた、ビジネスコンテスト用のエレベーターピッチのtemplateを見ればよくわかる

前段:Identify your Strategic Position

For [identify customers segments that use or will use your offerings] who are dissatisfied with (or demand) [explain the compelling problem or need you are attempting to address] our company [insert company name] provides [briefly describe your product and service offerings in terms of a solution to your customers’ compelling need].

中段:Identify Competition and Your Differentiation

Unlike competitor products and other alternatives [name key competitors and substitutes] we offer superior value because [explain what differentiates your business from competitors and substitutes in ways that matter to customers].


後段:Status, Milestones, Resource Needs and Forecast ROI

The business was founded [give date] and [launched or plans to launch] its first product (or service) on [give date]. Other key milestones include: [list key business milestones and expected dates they will be reached]. We currently need [explain the resources needed, including money, talent, etc.] and plan to use these resources to [explain what you plan to do with the resources]. We are projecting that the return on this investment will be [give amount and timeframe by which you will deliver the return].

こういったことを具体的に、期間を決めてそうてしているかどうかということが、ビジネスプランコンテストで勝てるか、また将来のビジネスで成功できるかということを左右するのだ。

特にすべてのプロセスにおいて

よいquestionをもつということが強調される


適切なquestionをもっているということが、長期的な目標においても、個々のプロセスの課題設定においても、オペレーションの効率化においても重要だからだ。

さらにはよいquestionを持つためには、自分と同質の人間ばかりと集わないこと。起業家は自分のアイデアに固執するあまり、投資家を納得させられるだけのプランになっていないことがあるためだ(これについては、消防ホース向けのアタッチメントを開発した起業家がビジネスプランコンテストで、投資家から家庭用ホース向けのビジネスプランにした方が成長性があると指摘されるアメリカ版マネーの虎「shake tank」のJeff Stroopeのエピソード(*)が参考になる)。


Big pictureとリスク想定、そしてgood questionと、研究計画の策定や研究をどう展開していくのかということに通じるものがあり、改めて自分の研究計画を考えさせられる良い機会になった。

(*)これ以外にも起業家はピッチに向けて何を想定しておかなければいけないか、逆に投資家はどんなことをピッチで聞いてくるのかという点についても参考になる。





医療関係者用英文推薦状ひな形(Drafting Your Chief's Letterセミナー資料)

2015-08-20 14:32:12 | 奨学金&キャリアディベロップメント

Reference Letter Exceptsより引用(一部改変)。

MGHのfaculty用のセミナー"Drafting Your Chief's Letter"の資料です。

facultyの昇進のための推薦状なので量や内容はちょっと大目ですが、書き出しなどの言い回しは参考になりますね。

またHarvard Medical Schoolのサイト Administrator Resources/Appointments and Promotions/Forms, Guidelines and Tools 資料も参考になるかもしれない。

追記:こういう本もよさそうですね。
Instant Recommendation Letter Kitのページ紹介

追記
http://gsi.berkeley.edu/media/sample-recommendation-letter.pdf
や以下にあげるような
https://www.med.illinois.edu/facultydev/letterofref/stronglettersample.phpもよさそうなサイトです。

Letters of Reference
Letter Sample
Information about writing the letter
STRONG Letter of Recommendation for a Good Student

Source: University of Washington, Family Medicine Residency Selection & Career Advising http://www.fammed.washington.edu/predoctoral/advising/LORgood.html(多分リンク切れ)

July 12, 2000

Dear Residency Program Director:

I am pleased to write a letter of recommendation for Margaret Beaufort who is applying to your family medicine residency program. Margaret participated in our 4-week maternal and child health elective program in the Department of Family Medicine.

During the MCH elective Margaret worked closely with the MCH team which consists of the resident staff, maternal and child health fellows, attendings in family medicine, pediatrics, and obstetrics and gynecology. The MCH team cares for over 700 mothers and infants per year. During this elective she worked in the outpatient setting in a consortium of community health centers serving mostly underserved women and children from a variety of cultural backgrounds. In the inpatient setting Margaret worked with the team in caring for the needs of laboring women and continued to care for them on the postpartum floor and cared for their babies in the Nursery. Margaret was a very motivated and hard working student and by the end of the rotation was serving in the first year resident role. She worked extremely well with the residents and fellows and was well accepted by the nursing staff. She was a conscientious student and showed an excellent fund of knowledge and a willingness to go beyond the usual role of students, demonstrating a commitment to continuity in caring for her patients. Margaret also participated in our MCH fellowship seminar series where we attempt to introduce policy level issues focusing on the broader issues facing the delivery of MCH care.

In summary, I highly recommend Margaret Beaufort for residency training in family medicine. I think she will be an outstanding resident and will positively contribute to whatever residency program is able to recruit her.

Sincerely,

Richard D. York, M.D.

This letter received a high rating because the writer knew the student well and was able to give specific examples and clinically relevant information.
https://www.med.illinois.edu/facultydev/letterofref/stronglettersample.phpより引用)

奨学金&キャリアディベロップメント010:研究現場のクラウドファンディング

2014-12-21 13:20:56 | 奨学金&キャリアディベロップメント
だいぶ前のSmipsで学術系クラウドファンディングを取り上げていた。

海外
Experiment
国内
academist

という2大サイトの紹介の他、資金の取り扱いなど現実的な問題を取り上げていて興味深い。確かにCOIその他考慮しないといけない問題は多い気がする。いたら危機にいっていただろうな。以下後々のケーススタディのための案内分を引用しておきます。


*****************************

■13:00-14:30

タイトル:
クラウドファンディングで集めた研究費の管理いったいどうなってる? ~academist第1号プロジェクトの事例紹介~

講演概要:
海外では「Experiment」が支援総額100万ドルを達成、国内では「academist」第1号プロジェクトが目標金額40万円に対して60万円以上を集める形で達成と、学術系クラウドファンディングが盛り上がりを見せています。

今回は、academistの発起人・柴藤さんをゲストに招き、京都大学フィールド科学教育センター瀬戸臨海実験所にポスドクとして所属する岡西さん(2013年7月に「SNSを活用したイマドキの分類学」について話してもらいました)が挑戦した第1号プロジェクトの「深海生物テヅルモヅルの分類学的研究」をケーススタディとして、

・集まった支援金は研究者に直接渡る?研究機関を経由する?
・支援者へのリターンに対して研究機関から何か指摘はあった?
・どのタイミングで研究機関に相談した?
・誰に相談した?研究室のPI?URA?

など、学術系クラウドファンディングならではのポイントを中心に話をしてもらおうと思います。

クラウドファンディングの活用を考えている研究者の方も、所属研究員から相談される可能性のある研究機関の職員の方も、ぜひ一緒に意見交換させていただければと思います。

(以下、補足)
一般的なクラウドファンディング系の講演だと「プロジェクトや挑戦者をいかに魅力的に見せるか」「支援者への魅力的なリターンは何か」など、クラウドファンディングの成功率を高めるための話が多いですが、その辺りの話は手短かに済ませる予定です。

ゲスト:
株式会社エデュケーショナル・デザイン代表
柴藤 亮介(しばとう りょうすけ)様

facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/338831832948505/


■17:00-18:30

タイトル:
とあるポスドクの研究生活とacademist活用の裏側 ~学会参加や野外調査に使えるお金と時間の実態について~

講演概要:
「研究に必要な野外調査に行けない」「学会への参加が認められない」

研究業績を積み上げ、研究者同士のネットワークを作らなければならない、博士号取得後の大事な時期に冒頭のような研究活動が制限されてしまう状況に陥ると、研究者としてのキャリアに致命傷となりかねません。

今回のゲスト・岡西さんは「海洋生物の自然史科学に関わる人材育成」に関するプロジェクトの研究員として雇われており、本来は研修等の人材育成業務に専念する必要があります。が、岡西さんは、プロジェクトの活動である教育実習とうまく連動させながらコツコツと研究を進めています。講演では、その辺りの日々の具体的な時間の使い方、業務の連動の工夫についてお話いただく予定です。

また、先日クラウドファンディング「academist」で研究費の獲得に成功した際の裏話(支援者へのリターンに関して注意したこと、所属研究機関と発生したやりとり等)も合わせてしていただく予定です。

普段なかなか聞く機会の無い話になると思いますので、ぜひご参加いただければ幸いです。

ゲスト:
京都大学 フィールド科学教育センター 瀬戸臨海実験所
岡西 政典 さん・博士(理学)

facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/1476302015982741/

奨学金&キャリアディベロップメント009:コンサルティングセミナー

2014-11-19 12:59:35 | 奨学金&キャリアディベロップメント
コンサルに興味のある人対象のセミナーである。
やはりMDやPHDのバックグラウンドでもマネージメント層に行けるパスウエーなので、そこそこ人気のようである。

来ていたのは、アクセンチュア、IMSという大手+小さめのCROとバイオファーマー向けのコンサルといった感じの組み合わせであった。

アクセンチュアの人が年長ということもあってよくしゃべっていたが、HMS出身のMDで研究職の後コンサルという日本だと異色の経歴。雰囲気は黒川清さん的な感じです。

いわゆるコンサル的な話で、まとめると以下のような感じでした。

1)最初の10年は給料が3か月おきに2倍になった

2)仕事はシンガポールの保険システムをデザインするなど普通のMDよりは大きなスケールの仕事が多い

3)月曜日に出張に出かけ、金曜日に帰ってくるようなライフスタイルになる

4)採用する人間は、smart, communcation skillがあるそしてhard workingである

5)採用時のポイントは、organized speech, structured speech, problem solving力をみる

6)採用時のケーススタディは、土地勘のないケースでやってもらうことが多い(バイオ出身者なら自動車業界のケースなど)

7) problem solving力は個人の力というよりは面接官をうまく巻き込んで、一緒になって考えられる人が評価が高い

8)数千通の応募書類がくるので、基本的には人脈のつながりのある人が有利である。
リンクトインの登録は必須&もし友人親戚でアクセンチュアに関わりのある人がいれば是非取り次いでもらうべきである。面接まで到達しやすい。

といったところ。

しかし一番心に残ったのは、この人が質問セッションでいった

CEOはよく質問する。
ほかの人はまったく質問しない。
これがCEOかどうかみわける一番良い方法である。


というコメントであった。

奨学金&キャリアディベロップメント008:USMLEセミナー

2014-11-19 12:44:43 | 奨学金&キャリアディベロップメント
ポスドクアソシエーションがやっているキャリアディベロップメントセミナーの一環で、International MDのためのU.S. Clinical Careersというのに言ってきた(U.S. Clinical Career for International MD’s)。

基本的にはUSMLEの対策の概要、マッチングの対策の概要、その他もろもろの情報といった感じでした。

そんなに新しい情報はなかったものの、USMLEの対策は、

1)対策本はFirst Aid, First Aid Q&A, Qbankだけでよい

2)参考書は全部そろえる必要はない

3)一応数回は受けなおしが可能(コストはかかるが。。)

というのが基本。

あと驚いたのが、彼らが進める勉強法は忘れるので短期決戦で行くということ。

STEP1 1-2か月で対策して受験
STEP2 (CK) 1-2か月で対策して受験
STEP2 (CS) 2-4か月で対策して受験
Matching:残りの期間

で計1年というのが、

が彼らの要諦の様ですね。確かにビザの期限があり、リサーチやっていたりするとおいそれと時間が取れないので、短期決戦というのは賢いのかもしれない。だんだんとやる気がうせてきましたが。。

なおこれはSTEP1&2受かってからのことであるが、
matchingには
1)MyERAS(July 1st~)
2)>The Match (Sep 1st~)
の2本立てがあること。

またResidencyとClinical Fellowshipはほとんどプログラム内容が似ているにもかかわらず、後者は1-2年のみのプログラムでその後こちらで臨床をしたければ再度residencyを取らなけれあいけないのだとか。

このあたりも少し参考になる。