スピンオフ銭明日編集長

モットーは"年を重ねる毎に幸せになる"銭明日編集長の日記

フィリピンビザヤ諸島2「旅先での楽しみ」

2011年07月28日 | Weblog
私は本を沢山読む方ではないが、旅先の楽しみに読書がある。
益々ネット化して本屋さんも電子書籍にとって代わって来たが、いずれにしても本を読むことで人は知識を吸収でき思考力を高められ人間力が向上する。
増してや良い本に出会うと大変うれしいものである。


主人が居なくて荒れた庭
 
DIVING旅では、身体が習慣化されている早起き癖は簡単には修正が効かない。
そんな早朝は読書タイムを楽しむに限る。
海辺のリゾートホテルは南国の緑が一杯であり朝は小鳥たちのさえずりが心地よく、日中はギラメク太陽もこのいっときだけは生物を優しく包んでくれる。
今回も自宅の書棚からツンドク本を数冊持参したが、五木寛之著の「人間の覚悟」という本が印象に残った。

著者がこの本を書いたのは2008年11月である。
このとき著者は間もなく80歳でもある。


荒れた庭に棲む蝶

この本の序説には
“そろそろ「覚悟」を決めなければならない。覚悟とはあきらめることであり、「明らかに極める」こと、希望でも、絶望でもなく、事実を真正面から受け止めることである。これから数十年は続くであろう下山の時代の中で、国家にも、人の絆にも頼ることなく、人はどのように自分の人生と向き合えばいいのか、例えこの先が地獄であっても、誰もが生き生きした人生を歩めるように、人間存在の根底から語られる全七章”
とある。

また結びの文中には
“人は一日を生きるだけでもものすごいことをしている。人は生きているだけで偉大な事なのだと思います。その人が貧しくて無名で、生き甲斐がないように思えても、一日、一ヶ月、一年、もし三十年生きたとすれば、それだけでものすごい重みがあるのです”

“仏教では、「人身享け難し」といって、人間は六度輪廻をする中で、人として生まれる確率と言うのは六分の一しかないと考えます。あらゆる生命の中で考えれば、大海の一粟を拾うほどに稀なことだと言うのです。人間として生まれたことに不満はあるかもしれないが、それでも他の動物や植物に生まれるよりは、人として生まれただけでも、じつは稀有なチャンスを得たということです”

“ブッタが「天上天下唯我独尊」と言ったように、自分はだれも代わることができないたった一人の存在だから尊いのです”
とある。


ただ今交尾作業中のアゲハ蝶


ビサヤ語で蝶々をパロパロ、然し浮気者もパロパロと言われる。この蝶々様の事ではない(^O^)

今の日本の姿を鋭く突いた逸品ではなかろうか、然も東日本大地震が起こる前です。
日本人全員に是非読んで貰いたいと思った旅先での早朝でした。


<銭明日二世こと菅村経悦>
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