〈旅に出る前の巣と雛達〉
旅行から帰ってみたらつばめの巣が地面に落ちて無惨にも砕け散って
いるではないか。漸く産毛が生え揃い黄色い嘴の雛が5羽いたのに・・
もはや生きては居ないだろう、大空の広さや青さを見ずして一生を閉
じるなんて、可哀想そうである。
巣は何故落ちたかと疑問を感じて隣家の巣を見て納得、巣は半分崩れ落ちて中は空っぽ、カラスが雛を奪うために巣を壊したのだ。
それにしても普段カラスなぞ見かけないのに何故突然現れたのか、その
超能力に驚きいるばかりである。
翌日、向かいの電柱にカラスが1羽止まっているのを見つけた。昨日の今日である「性懲りもなくまた現れたな」と頭に血が上りかけたがどういうわけか童謡［七ツの子］の歌詞を思い出して徐々に私の怒りは治まった。カラスも子育て中と思うことにして自分を納得させたのである。
今年は例年より休耕田が多くそのせいか静かである、と言うより自然の活気が感じられないない。そう思って見ているせいか野鳥の数も種類も少ない。一方、除草剤で畦道の多くの雑草も枯草に変わっている、野鳥の餌になる昆虫も少ないことだろう。自然の豊かさの象徴が少しずつ減っているような気がする。
おわり