豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

モーム 「サナトリウム・五十女」

2014年01月19日 | サマセット・モーム
                  ▲ 「サナトリウム・五十女」の裏表紙

 わがブログ“豆豆先生の研究室”のコラムのうち、閲覧された頻度のベスト10というのを無料で見ることができる。
 先日それを見たら、サマセット・モーム関連のページがベスト10入りしていた。モームのカテゴリーは、今からちょうど4年前(!)、2010年1月17日の書き込みが最後だったにもかかわらず、誰かが覗いてくれたらしい。
 モームの『指針』という翻訳本の悪口が書いてあった。

 ずいぶん長いこと放ったらかしていたものである。モームへの関心の衰えが原因だろう。
 この間、岩波文庫から『アシェンデン』『夫が多すぎて』『人間の絆』『お菓子とビール』『サミング・アップ』などが次々に刊行され、ちくま文庫からも『昔も今も』が出ているけれど、いずれもすでに読んだものばかりだったので(『夫が多すぎて』は読んでない。)、食指が動かなかった。

 モームのベスト10入りをきっかけに、Googleでモーム関連のページをあれこれ検索しているうちに、以前からずっと気になっていたことが再燃してしまった。

 それは、短編集“Creatures of Circumstannce”(1947年。『環境の生き物』)の翻訳本をもっていないことである。そのため、収録された短編を一つのまとまりとして読んだことがない。
 一部は、以前まだ売られていた英宝社の『英和対訳モーム短編集』(中野好夫、小川和夫、瀬尾裕訳)や、岩波文庫の『モーム短編集(下)』(行方昭夫訳)などで読むことができたが、残ったものが気になっていた。
 
 どうやら英宝社の「モーム傑作選」、「英和対訳シリーズ」などを経て、最後は1990年代に同社の「英米名作ライブラリー」というシリーズから、「サナトリウム・五十女」「凧・冬の船旅」「大佐の奥方・母親」の3分冊で出ていたらしい。しかし、その後は版元品切れになってしまった。

 調べると、“Creatures of Circumstannce”は「英米名作ライブラリー」では以下のような構成になっている。
                  
「サナトリウム・五十女」 英宝社・英米名作ライブラリー(1956年)
  1 Appearance and Reality 仮象と真実 1934
  2 A Woman of Fifty 五十女 1946 
  3 A Casual Affair 思いがけぬ出来事 1934
  4 The Romantic Young Lady ロマンチックな令嬢 1947
  5 A Man from Glasgow グラスゴウ生れの男 
  6 The Sanatorium サナトリウム 1938  

                          

「凧・冬の船旅」 英宝社・英米名作ライブラリー(1955年)
  7 The Kite 凧  
  8 Episode エピソード 1947
  9 Unconquered 征服されざる者 1943
  10 Winter Cruise 冬の船旅 1943 

「大佐の奥方・母親」 英宝社・英米名作ライブラリー(1955年)
  11 The Colonel's Lady 大佐の奥方 1946 
  12 Flotsam and Jetsam 根なし草
  13 The Happy Couple 幸福な夫婦 1908 
  14 The Point of Honour 体面 1947 
  15 The Mother (La Cachirra) 母親 1909

 いずれも、Amazonに出品されているのがすぐ見つかったが、2500円とか4800円とか結構な値段が付けられていた。そこまでの大枚(?)を叩いてまで欲しいわけではない。
 あれこれ探しまわって、ようやくリーズナブルな値段で3冊ともそろえることができた。
 「サナトリウム・五十女」は「日本の古本屋」の中の古書店で、「凧 冬の船旅」は「スーパー源氏」の中の古本屋で見つけて、さっそく注文した。
 値段はいずれも1000円以内だった。

 2014/1/17 記
 

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