年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

『涼宮ハルヒの驚愕』展開カオス予想…『ポアンカレ予想』~『ツァラトゥストラはかく語りき』

2009-03-09 05:33:24 | 涼宮ハルヒ
『ポアンカレ予想』という『ミレニアム問題』が存在することを知ったのは、知人の能戸さんから、ペレルマンがポアンカレ予想を解いたと言う番組をNHKでやっていたという話を伺ったときです。
馬場さんがビデオ録画なさっておられたので、実際に視聴しましたし、馬場さんからドナルド・オシア・著、糸川洋・訳『ポアンカレ予想を解いた数学者』をお借りすることも出来ました。
2002年に証明の概要が出され、詳細が2003年に発表されたので、
オシアの本の巻末年表は『2002年、ペレルマンが最初の論文を発表』
ウィキペディアは『2002年から2003年にかけて証明』
野口廣『トポロジー』は『2006年証明』
と、奇妙なことになっていて、これ自体、面白いので、今回は『22』や『ZOZ』『OZ』を含む『2002年』の方を使っております。コジツケですから。
前の更新での、『クラインフェルター症候群』でも、子供が作れる場合は除外して記述しちゃってますし。厳密じゃないですねえ。
『涼宮ハルヒの憂鬱』発売が2003年なので、これは谷川さんも意識してるかも、と勝手に思い込み、
『2006年フィールズ賞受賞』に触発されて『涼宮ハルヒの分裂』~『驚愕』は、『ポアンカレ予想』を絡めているかもしれない、と決め付けて、
2007年の佐々木団登場以降の総集編のタイトルは『位相幾何学』から『異装奇歌学』にしました。
折角なので、前書きで『ポアンカレ予想』にちょっと触れておきました。
今回、ネタにするまで長かったですね。ホッとしております。
馬場さんから野口廣『トポロジー』をお借りして、めくると冒頭から『オイラー』の『ケーニヒスベルクの橋』問題が『トポロジー』の始まり、と。
『暴走』所収『雪山症候群』295Pで古泉が『オイラー』も『ケーニヒスベルクの橋』も語っていまして、
『暴走』は2004年発売ですから、『ポアンカレ予想』絡めるつもりなら、証明完成翌年から仕込んでおられたことに成ってしまいますが…
今から思えば、佐々木さんの事と思われる女性の影は『憂鬱』で既に書かれてますが、
既刊をまとめてドンデン返ししようと狙ってるんじゃないかという気配がしだすのが、
2005年の『陰謀』はかなり濃く、2004年の『消失』はそこはかとなく、なので、
2003年10月の『溜息』前後、『笹の葉ラプソディ』初出2003年8月、『エンドレスエイト』2003年12月、辺りからの仕込みと考えても良いのかも。
それはともかく、『宇宙の歪み』で『天蓋領域登場』というコジツケ。
同様に、『時間の歪み』で『未来が過去に』、と考えると、
『憂鬱』175Pで初めて高校生ハルヒから聞かされる『恋愛感情なんてのは精神的な病の一種』というセリフについて、
『分裂』242Pで、中学時代のキョンが、佐々木から『昔ね、そう言っていた人がいるんだ』と聞かされることが可能になるなあ、と。コジツケ。
前回の更新で折角『ゾロアスター』を出したので、『ニーチェ』の『ツァラトゥストラはかく語りき』の『永劫回帰』を『ループ』とコジツケ。
『超人』…『ティガ』やら『神人』やら『カストル』やらに繋がりますね。
『ツァラトゥストラ』を初めて知ったのは、星野架名『緑野原学園シリーズ』の『Psiクロンシンドローム』だったかと記憶しております。父から『かく語りき』翻訳版を貰って読みましたが、『ハンナアレント』が『ハイデガー』や『ヤスパース』の知恵を借りて解釈したものを政治学の授業で習うまで、
『他人からの評価に左右されず、自分の従う判断基準は自前で作れ』という考え方かと思っておりました。
佐々木源氏→みなもとしずか→『佐々木=しずかちゃん』?は未来からの介入繋がり。おたはぶれあそび。
面白いハルヒ同人誌紹介
らくのぉと『鶴屋家むかしばなし』:ギウラさんのハルヒ・鶴屋さん中心、絵本形式ギャグ、「動物化ネタ」、コピー本。兎と亀です。
可愛らしいデフォルメキャラなのに、いきなり表紙から鶴屋さんパンチラです。本文でキョンは緊縛ですから、そういう本なのだと言うことですか。
ギウラさん、なかなか濃いネタ振り。『鶴なのに亀』→『亀だから亀甲縛り』→『実は違う』、意外な考えオチ(?)で笑いました。『亀は陸上では結構早い』とか、勉強になります。
このギャップを演出すべく意図して絵本風を採用したなら中々の計画犯。結局、キョンの縛られ方は何縛りなのでしょうか?
結末がハッピー(一部、やらないか)なのは好判断。鶴屋さんが仕掛け人という構造は、原作もそうみたいなので、踏まえてると思いました。
内容薄い、と反省の弁ですが、画面の組み立てに光るものが。デフォルメながら、制服の細部も再現する拘りがありますし、可愛らしいキャラ(かぁいいモードハルヒとか)を描けるので、絵は上達すると思います。
画面内の軸を初心者が良くやる「左右」でなく「手前・奥」に置いて、画面に奥行きを出そうとしていますし、トーンの濃さを観易いように選択なさっている様子で、読んでいてずんずん進む感じがする効果が出ているので、奥行きと動きのある芸風に進化できると思います。
アップの時の細部の描き込みと(肌影まで入れてる!)、ロングでの細部の省略という作画上での遠近法の描き分けはやろうとしているので、映像表現に起伏のある芸風にも成長できると思います。
倉庫(S.H.S)『SOS!』:菜恒さんの初ハルヒ本。こういう世界を作る方が2008年3月参戦とは、ジャンルとして有り難いです。イベントに行くたびに初めて見るサークルがいるのが楽しいですね。
古泉キョンネタがCITYとかオンリーで独自に進化しているのは良いとして、性別を問わぬ逸品が平行宇宙の壁で普段気付けていないということですが。
冒頭いきなり谷口・国木田のピンクレディ。(服はブレザーです)これだけでもツボですが、後書の向い側で生徒会長・コンピ研部長も踊っていたのが不意打ち。
「頭のわるいあさくらりょうこ」「ポニテ萌えが高じたキョン」、編集で漫画の外も笑える、中継ぎのカットも含めて油断のならないサークル。「おまけの佐々木団」も地味に藤原を精神的に痛めつけるナイス状況。後姿の九曜さん、足が床に付かない「お子様サイズ」の様子。細かいキャラ作りをおろそかにしないところが、ネタ出しの巧みさの土台ですか。
椅子の形からすると、「SOS団」指定席に座ってるという設定ですか。手間掛けずに上手く処理してると思います。
「こいずみいつきのイメージ」、「好物ビシソワーズ」に「つくりすぎ」とキョンが突っ込むのが笑いましたが、実は食欲がない時にオススメのスープだそうですから、ハルヒからの質問に、キョンのいる前でこの返答は、縁の下の力持ちが笑顔でチクリ、ですか。
たった1枚のカットでも詰めてくるから面白い。見本頁頼りのDLの課題でしょうか。
4コマの「わんこそば長門」、淡々とした間の演出はストーリー4コマ向きですね、笑いました。2頁の「雪山」ネタも、めくってオチが正解。爆笑。
ネタを映像化する場合に、ネタを殺さない形式を選択してるのが勉強になりますね。
しかも、よく考えると、「わんこそば」「誘惑キョン」も、原作の段階で、こういう面白さだったと気付かされます。原作への突っ込みが適切、というか、原作の真価を引き出せてると言うことですね。ベテラン。
ショートコメディ(?)の「バグ長門」ネタも、「消失」って良い話っぽいけど、よく考えたらこういうことだよね?と気付かされる話。冒頭から「キック」、爆笑。思いついたが勝ち。
「ローキック」と並行して会話する(しかももめてしまう)古泉とキョンというのが凄い笑えるシーンですが、キョンが状況を悪化させる展開が笑える。「蹴るものを捜す長門」が良すぎます。
古泉「…これは屈辱的ですね」で爆笑。そのまま会話続ける展開が凄い。でも、原作もこういうノリですよね。カマドウマのときとか。
きちんとSFしつつオチもつけてます。どのジャンルやっても面白く出来そうですね。
倉庫(S.H.S)『犬と猫』:「動物化」ネタ。猫キョン、犬古泉。各々メインのショートコメディ。注意書きの成分表示とかで地味に威嚇されます。
猫キョン話、「吾輩は猫である、名前は…」、ナルホド、と納得。ハルヒに首根っこつかまれて下げられてるキョンが笑えます。デフォルメが良い味。
古泉へのツッコミ、「どこのお母さんだお前は」が笑いましたが、古泉の裏の顔を念頭に置くと、「情が移っては困りますから」は非常に恐ろしい発言だと思います。菜恒さん、原作の行間を読んで描いておられますね。味わいを再現できてると思います。ギャグでもやれるんですよ。
長門が容赦なくじゃらすのがらしくて面白い。
シャミセンとの会話が、監獄での古参囚人との会話の雰囲気。妹ちゃん看守。
描きたいものは全て突っ込めたそうで、同人作品としてあらまほしき姿かと思います。
犬古泉ネタ、「エスパー犬」の超展開。でも、原作の「エスパー」設定も良く考えたら笑うところですよね。
作者自身「うざい」連呼ですが、「甘えたいさかり」とか「めちゃくちゃ尻尾振って」とか、真剣な古泉には申し訳ないですが爆笑です。
可愛らしいと考えてネタ出しして作画したという過程はよく理解できます。良い雰囲気→めくって「なんだこれは!!!」、夢オチ、笑いました。キョンが精神を侵食されてるのが良いですね。
耳と尻尾がウソをつけない、ということで、古泉の動物的に純粋な慕う心がキョンにストレートに伝わるので、キョンもつい流されると言うことでしょうか。
展開されるネタを読むと、獣化ネタは、単なる「変身」を超えてもっと普遍的な、相手の内面がどうなっているのか気になる、という問題意識から出発した思考実験なのだろうと思います。普段のキョン古泉の心の壁を踏まえて読むと、いい形の実験をしたと思いますね。ディスコミュニケーションへの処方箋を考えるというテーマは青春モノ、学園モノの王道押さえてると思いますし。
(不確かな記憶ですが、動物に人間と同じ心が有るか否か、についてヒュームは狼には有ると考えていたようですし、南方熊楠が蟹について否定していたのを読んだ記憶があります。)
「夢オチ」2連発に反省の弁ですが、『憂鬱』も、「夢オチ」のSF解釈なわけですから構わないと思います。「夢オチ」はダメというのを狂信している、先に死ぬ世代が、夢オチやらないことでカンヌ取りまくって、映画の興業収益も鰻登りで、世界一のコンテンツ大国に成れてると言うなら説得力あるんですけど。面白さと関係ないということで。
目指すのが「夢意オチ以外のオチと心中する」事でなく、「作品の面白さ」なら、「夢オチでも面白い場合」を最初から切り捨てるほど人生に余裕は無いと思いますが。
倉庫(S.H.S)『白有希姫と七人の長門たち』:コンピ研部長活躍本。白雪姫ネタとコンピ研活動長門ネタのショート2本ですが、長門好きコンピ研部長氏の巻き込まれが面白い。
こういう毎日なら、キョンほど巻き込まれなくても、学校生活が楽しいと思います。
「白有希姫」、キスシーンでもめるのはお約束ですが「それもなんかはらがたつ」が微笑ましい。めくって「キッスシーンか」「そうです」で爆笑。この構成が得意な方ですね。本作り慣れ。参考にしたいところ。
設定の「お城の急進派ってなんなんでしょうね」は笑いました。漫画以外も面白い。カットのコンピ研「A」「B」の笑顔も笑える。彼らには失礼ですが。おかしい。
小人の活躍をかけなかったと残念がってますが、裏表紙で良い感じに勤労奉仕しております。フラッシュアニメにして動くところが見てみたい。
「長門コンピ研活動」ネタ、ハルヒの独占欲炸裂がらしくて良いですね。この会話シーンを踏まえてのオチ。大笑い。
オチになるまでこの「蹴り」は読めませんでした。そうなる可能性高いのに。これは段取りが上手い。中盤で、コンピ研部長と長門とのやりとりをきちんと描いてるから技が決まります。油断してました。
「目薬」ネタは、「ヒトメボレLover」のノリから考えて、原作でもやりそうですね。
間の計算の合理性が、「キスを拒絶する冷たく見える」展開も、「疲労を労わるように見える」展開も平等に起こしていると言う設定かと思いますが、私の好きな思考実験です。
「モノに触れて心動かされる」のは二条良基だか京極為兼だかの歌作りの極意に有るようですが、アヤナミ系、長門の良さもそういう所に有るのだと思います。
普通、意思を持たない女性への愛は男の自己中心的支配欲だ、強姦だと批判しかされませんが、行動規範としてはともかく内心の審美眼としてはアリかと。
菜恒さん、「出来事」を「物語」に格上げするのが上手だと思います。ちょっとした会話で間が持つのもそのためかと。盗みたいところ。
紹介はまだまだ続きます。



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