年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

『涼宮ハルヒの消失』再考(?)…仕組まれた長門のバグ?

2008-09-16 00:36:13 | 涼宮ハルヒ
暗い方に考えればキリが無いのですけど。『驚愕』展開予想の続き、『消失』の長門の『バグ』が誰かに利用されてないか?という可能性。
『消失』は長門の運命を左右する大事件ですが、キョンが考えるような出来事ではなかったのではないか?という不安が。
長門のキョンへの愛が暴走原因という事は変わらないとしても、それを利用する存在が介入していたのではないか?そう考えてしまいます。
黒幕による操作を想定すると、長門の変化が必ずしも好ましい内面の成長ではないという事にもなりかねませんし、『消失』での『同期』拒否の意味合いも変わってくるように思います。拒否させられた?
また、『驚愕』は『分裂』だけが射程ではない可能性は有ると思います。『憂鬱』から『分裂』までがドンデン返しされる可能性は有ると思います。
『喜緑さん』と『ZOZ団』について、『ミステリックサイン』に留まらない射程で『消失』『雪山症候群』『編集長一直線』『ワンダリングシャドウ』『陰謀』『分裂』に関連させてコジツケしてきました。
もちろん『佐々木団』登場や『朝倉』も絡んで来ますし、結構偶然の一致が有るのが面白い。
佐々木とキョンがそれなりに親密だったとして、朝倉さんが長門ラブで青鬼役だったとして、それを利用する誰かが居るのではないか?そう考えてしまいます。
『消失』の朝倉のセリフが引っかかるという朝倉ファンの声をよく耳にしたので、『騙されて利用されて、意図せざる結末に驚いた』という可能性を示唆しておきます。
『雪山』の長門のうわごとの『よん』同様、当時は明かされなかった外部の介入を暗示してると考えることは可能です。口からでまかせなんですけど。
面白いハルヒ同人紹介
私自身の『消失』像、『利用されたバグ』説と『じつは処分されていた』説、『今まさに誰かに支配されてる長門』説を形にしたので、『消失』後日談ネタでは一番面白いと思うskirthikeの作品紹介が丁度良いかと思います。
『ハルにゃんの!7』:PSP版小学生ハルヒの介入篇。最近、頭身を高くして、それまでのデフォルメ絵で原理的にやり辛い表情やポーズを可能にする絵柄改善を展開中の祐馬さん、スク水小ハルヒの第七頚椎(第一胸椎?)がきちんと描かれてるのは偉い!リアル方面にシフトしつつある成果ですね。
自分の絵柄の「唇」を立体的に再構築しようという努力も実を結んで、デフォルメの表情の中間の微妙な表情がやれるようになっております。
ポスト萌えバブルの今後の漫画、アニメ、ゲームの絵柄の方向は大きく分けて、こういう現実への接近派とデフォルメ派を両極にして、その間を探る形になると思いますので、祐馬さんはそういう潮流の象徴だと思います。
青木さんと金沢に旅行する機会が有りまして、祐馬さんの故郷の金沢が近代文学では『私小説』の伝統があると知りました。
石川近代文学館の説では風土が作家性を形成するというので、『ハルにゃんの!』の長門やハルヒの心理描写の巧みさは祐馬さんの自己表出、『私小説』だから可能なのではないかと思い至りました。
今回の場合、皆がわいわい楽しんでいるのに疎外感を感じる、みんなの輪に加わりたいのに素直になれない、という小ハルヒの心の動きがリアルなのは、内気な祐馬さんの実体験を踏まえた、実感のこもったリアルさなのだろうと思います。
消失ハルヒがそういう賑やかな空気を共有するだけで満足してる、という印象的な場面が有るのですが、これも、祐馬さんの実感が生み出させるシーンなのだろうと。思い当たるフシがあるというか、呑み会やイベントでの祐馬さんを髣髴とさせるところが有るんですね。
上手くまとめられなかったと後書で書いておられますが、思いつきでも、実感の裏づけが無いシーンは展開に盛り込めなかったということでしょうから、むしろ健全な推敲がなされたというべきで、気にしなくても良いと思います。
器用な人なら、信じていないことでも形に出来るでしょうが、実感を込めて書く人は筆が進まない事が有って当然です。私小説の面があればこそ、心理描写が重く、印象的に絵に出来てるのでしょうから、むしろ嘘が描けないのは長所だと思います。
故郷の文学伝統の系譜に立派に列していると思います。
『ハルにゃんの!8』:tpさんの紹介のときに紹介した、消失ハルヒのツンデレメイドコスプレネタ。恥ずかしい。
ただ、消失ハルヒの押しかけ女房ネタのドタバタのなかにあっても、一番印象に残る名場面は『呼んだだけ』です。これが非凡です。これが描けるのは凄い。
『名前を呼ぶだけで満足』という幸せの噛みしめ方、笑いやお色気の前振りをぎゅっとまとめ上げる強いコマですね。こういう裏が有ってのお馬鹿展開だったのかと。画力向上の努力の成果が出ていて、アップの表情が凄く良い笑顔なのも効果的ですし、読後感重いです。成功。
非常にけなげで胸が締め付けられるのですが、こういうキョンに全てが届かないハルヒの心の叫びを描けるのは、嘘を描いていないからだと思います。
上で書いた『私小説』説に繋がりますが、言いたいことが上手く伝えられない、という寡黙な祐馬さんの悩みや心の痛みがこういう名場面を描かせるのだろうと思います。
青木さんに頂いたイエス小池という人の本に『ハングリーポイントと作品のクオリティーは正比例する』と有りましたが、本当かもしれません。
祐馬さんの消失ハルヒには『理想の男女の距離のイメージ』があって、その理想を大切にしたいために、色気で迫るように見せかけながら根本のところでブレーキは掛かっている、徒にキョンに迫らないのだろうと感じるのですが、これは作者である祐馬さんの大事にしたい節度でもあるのだろうと思います。
深読みしすぎですけど。ご本人はそういう遠慮がちな印象の方ですよ。
まだまだ紹介続きます。






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