MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

都自動車の路線バス~路線・使用車両共に特徴的な小規模事業者

2010-03-23 | バス[首都圏]

  

先日MAKIKYUが房総半島を訪問した際には、大多喜→茂原間で路線バスを利用する機会がありました。

この区間の路線バスは昼間でも1時間に1本あるか否かという程度ですので、土地柄を考えれば相応とはいえ、決して至便とは言い難いと感じる方も多いかと思います。

しかも決して本数が多くないにも関わらず、この地域一帯で路線バスを運行している小湊鐵道に加え、都(みやこ)自動車という事業者の便もあり、この両者は極少数が運行される端沢経由(小湊のみ)を除くと、運行区間の殆どが重なる状況になっています。
(厳密に言うと大多喜方の起終点が異なり、都自動車は大多喜駅前を発着しますが、小湊は大多喜車庫発着となっており、小湊の便を利用して大多喜駅へ向かう際には、徒歩で5分程度の停留所を利用する事になります)

この内MAKIKYUが先日大多喜→茂原間で乗車したのは都自動車の方で、都自動車自体は観光バスで比較的有名で、同社のバスを見かけた事がある方も多いかと思いますが、路線バスは非常に小規模な事もあり、MAKIKYUが都自動車の路線バスに乗車したのは初めてで、その存在すら地元の方を除くと…という状況かと思います。

ちなみに都自動車の一般路線は、茂原~大多喜間以外では茂原~長南間を結ぶ路線が存在するのみで、こちらは大多喜へ向かう路線程ではないにしろ、小湊鐵道との並行区間がかなりの比率を占めています。

小湊鐵道バスですら茂原周辺は芳しいとは言い難い中で、よく小規模な路線運営を続けていると感心してしまう程ですが、これに加えて大半の区間で小湊鐵道バスと並行するにも関わらず、乗降方法は対キロ運賃制の整理券方式で一般的で、小湊鐵道バスでも取り入れられている「中乗り前降り」ではなく、「前乗り前降り」(途中停留所では中扉締切)としているのも大きな特色と言えます。

また路線の大半が小湊鐵道と重複し、路線バスの運行規模が極めて小さいだけでなく、使用車両も少し前の路線バスとしては一般的ないすゞキュービック(U-LV324K)ながら、首都圏の路線バスとしては比較的古参の部類に入る車両を使用している点も特徴です。

MAKIKYUが乗車したキュービックは平成3年式でしたので、首都圏の路線バスにしては古参の部類に入るものの、地方に行けばこれよりもっと古い車両も多数という状況ですが、房総半島を走る小湊鐵道や日東交通グループの同年式車両などと同様に床が板張りとなっており、年式以上に古さを感じさせるもので、案内放送は今でも音声合成を導入しておらず、テープを用いていたのも特徴的でした。

こんな車両でもシフトレバーはACT装備だったのは意外(小湊や日東をはじめ、この年代の千葉県のバスは京成辺りでもシフトレバーは長い棒が主流です)でしたが、LCD採用の運賃表示器すら出回っている今日において、未だに字幕のロールが回転する方式を用いている点も非常に印象的で、今時東京都心から1時間圏内でこんな運賃表示器を使っているバスは他にどれだけあるのかと感じたものでした。

小規模な上に路線や車両などに非常に大きな特徴が見られる都自動車、拠点が茂原だけに首都圏に居れば比較的容易に訪問できる場所とはいえ、バス運行本数も比較的少なく乗り難いのが現状です。

ただ茂原~大多喜間では現在並行する小湊鐵道バスも含め、運賃は片道500円と距離や土地柄の割には割安に乗車できますので、両都市間の移動をはじめ、東京都心や千葉市内からの交通手段としても有用かと思います。

また都自動車で用いている路線車は、今日の首都圏他社では余り見られない点が幾つも見受けられるなど、なかなか興味深い存在ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も機会がありましたら、是非一度乗車してみては如何でしょうか?



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。