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首都圏の新路線・基幹駅が社会主義国並みの惨状?~新宿三丁目駅の乗り換え通路は一方通行

2013-05-12 | ニュース記事講評

今日ネット上のニュース記事を見ていたら、非常に気になる記事がありました。
(以下抜粋)


乗り換えに改札外「回り道」も…地下で「異変」

 東京都心に網の目のように張り巡らされ、1日約870万人が利用する地下鉄で、鉄道会社ですら想定していなかった“異変”が起きている。

 乗り換え不要の「相互直通運転」が次々と実現。さらに、都心回帰の傾向で高層マンションや大型商業施設が増えた結果、利用客の流れが大きく変動。駅によっては、朝のラッシュ時に思わぬ混雑を招く結果となり、事故防止のためにやむを得ず通路を「一方通行」とする駅も出始めた。

 ◆いったん改札外へ

 ラッシュのピークとなる午前8時過ぎ。東京メトロ丸ノ内線の新宿三丁目駅では、降車した利用客が列をなして上りエスカレーターに向かう。いったん改札を出た後、一部の利用客は再度、改札を通って副都心線ホームへ下っていく。

 2008年6月開業の副都心線は、丸ノ内線ホームと直結する約25メートルの連絡通路があるが、幅は最大約4メートルと非常に狭い。東京メトロでは、副都心線が3月16日から東急東横線との相互直通運転の開始で混雑に拍車がかかると予想し、安全確保のため同月4日から、連絡通路を一方通行にした。

 朝のラッシュ時(平日午前7時50分~同9時20分)、連絡通路は副都心線から丸ノ内線への一方通行とし、丸ノ内線から副都心線への乗り換え客は、ホームから上層階に出て、いったん改札を出なければならない。改札を出ても追加の運賃は発生しないが、連絡通路を抜けるより数分ほど時間が余計にかかる。

 同駅では構造上、連絡通路を広げたり、別の通路を新設することは難しく、利用客が減らない限り、一方通行の措置を続けるしかない。東京メトロは「設計段階ではここまで混雑するとは思わなかった。不便をかけて申し訳ないが、安全確保のために協力していただきたい」と呼びかけている。

(記事抜粋は以上)


3月の東急東横線との相互直通運転開始でいよいよ本領発揮、注目度も高まり利用客も増加していると見込まれる東京メトロ副都心線ですが、設備的には他線に比べると全般的に小さめに造られている印象があります。

東横線直通開始前であれば、それでもさほど問題なしという印象でしたが、池袋・新宿(新宿三丁目)・渋谷~横浜を結ぶ基幹ルートにしては設備的に貧弱、MAKIKYUも数日前に渋谷駅を利用した際には、昼間時間帯でもターミナル駅にしてはホームが狭く、旅客数の想定が甘いのでは…と感じた程でした。

副都心線は新路線だけあり、ホームドア完全設置で線路への転落の心配がないため、多少混雑しても安全面では…という考えがあるのかもしれませんが、優等列車も(東横線内)急行の大半が8両編成であるなど、需要の割に早くも供給が追いついていないのでは…と感じます。

また社会主義体制&膨大な人口を抱える中華人民共和国では、北京や上海の地鉄換乗駅で乗り換え通路を2本設け、一方を1号線→2号線、もう一方を2号線→1号線のそれぞれ一方通行とする事は当たり前で、場合によっては1号線→2号線と2号線→1号線で通路の長さが大違い、乗り換え時間もその影響で大違いという事は珍しくありません。

彼の地では地鉄の出入口でも入場専用、或いは出場専用というケースにも遭遇した事があり、鉄道駅でも入口と出口が分離されているなど、利用者本位と言うよりも運営事業者本位、如何に多くの人員を上手く整理するか…という状況です。

日本国内でも中国の地鉄と同じ様な話が出る事自体が驚きですが、銀座線の様に建設から永い年月を経ている路線ならまだしも、開業から日の浅い新路線で、それも他鉄道との競合を抱える路線の基幹駅でこの有様は、ラッシュ時間帯限定とは言っても、余りにお粗末と言わざるを得ない気がします。

その点開業からかなりの年月を経ていても、設備的には割合余裕を感じる大阪市営地下鉄御堂筋線の初期開業区間などは、設計者も相当よく考えたもの…と感じます。

関西の鉄道はそれ以外でも、設備的に余力のある路線・駅が多いと感じますが、この新宿三丁目の話は極端としても、首都圏は輸送量の割に設備面で…と感じる事が多いのはMAKIKYUだけでしょうか?