MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

高松琴平電気鉄道 1300形電車~京急から移籍したばかりの最新形式

2009-03-07 | 鉄道[四国]

 

先日「MAKIKYUのページ」では、高松琴平電気鉄道(琴電)の1080形電車に関して取り上げましたが、今日は琴電の最新形式でもある1300形電車に関して取り上げたいと思います。

この車両は先日取り上げた1080形と同じく、元は京急の旧1000形電車ですが、こちらは旧1000形の中でも当初から集中型の冷房装置を搭載した後期形の車両が種車となっており、この車両ですら本家京急では普通車ばかりで運用され、快特や地下鉄直通で活躍する姿は…という有様ですので、時代の流れを感じさせられます。

また同じ京急旧1000形でありながらも、先日取り上げた1080形とは全く異なる1300番台の形式を名乗っているのも大きな特徴で、この車両は京急ずくしの琴平線ではなく、終日2両編成で運行される長尾線用に導入されているのですが、その事もあって他車両との併結を考慮しなくても良いために、今まで京急→琴電への移籍車両では定番となっていたブレーキ装置の改造が実施されていないのも特徴です。

そのため長尾線の電車も琴平線に乗り入れる高松築港~瓦町間では、琴平線で活躍する1080形との顔合わせも日常茶飯事でありながらも、同じ京急旧1000形同士でも併結出来ない状況になっており、琴電名物の異形式併結も見られないなど、異色の存在になっています。

ただブレーキ装置の改造は行われていないとはいえ、車内は座席モケット・床材・つり革などが京急時代とは異なるものに取り替えられており、この点は同じ京急旧1000形の琴電移籍車両の中でも、原型を強く留める1080形との大きな違いとなっているのも特徴ですが、日頃京急旧1000形には時折乗車するMAKIKYU(最近はその機会も随分減りましたが…)としては、雰囲気の違いが強く印象に残ったものでした。

現在1300形は長尾線でやはり京急からやって来た1200形(元700形)や、旧名古屋市営地下鉄の小型車両と共に活躍しており、京急時代は地下鉄に乗り入れ、更にその先にある首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)まで乗り入れていた車両が、所変わっても地下鉄車両と同じ線路を走る事はこの車両の運命なのか…と感じてしまいます。

現状では他車両との併結が不可能ですので、終日2両編成での運行となる長尾線以外に導入線区の選択肢はなく、今後も引き続きこの車両を導入して長尾線既存車両の他路線転出→他路線の経年車代替が行われるのか、異色の少数派として走り続けるのかも気になる所です。


高松琴平電気鉄道 1080形電車~今は装いを改めながらも…

2009-03-06 | 鉄道[四国]

先日高松琴平電気鉄道(琴電)の1070形電車に関して取り上げましたが、今日は1070形と同じく琴平線で活躍する1080形に関して、取り上げたいと思います。

この車両は1070形と同じく京浜急行電鉄(京急)からの移籍車で、分散型の冷房装置が特徴の京急旧1000形初期車両ですが、現在京急では同形後期車両も数少なくなってきている状況で、他社へ売却・貸し出しされた車両も随分前に退役していますので、旧1000形初期車両で現役なのは、現在琴電で活躍する1080形のみとなっています。

1070形導入以降の琴平線車両は、琴電の線路幅が地方私鉄では珍しい標準軌(1435mm)となっており、架線電圧(直流1500V)などの規格が京急と同一な事や、近年やはり標準軌を採用している関西私鉄の車両使用年数が長くなっている事などから、今では京急ばかりと言っても過言ではない状況(車体だけ別物の車両も一形式あるのですが…)です。

そのため今日の琴平線は「京急琴平線」とでも呼びたくなってしまう程で、日頃首都圏で京急やその乗り入れ線区を時折利用するMAKIKYUとしては、車窓に広がる讃岐の景色は日常とは異なり、聞き慣れない駅名のオンパレードという状況ながら、四国まで足を運んでも近場の電車に乗っている様な錯覚を覚える程です。

この様な状況にある琴平線において、1080形は1070形程の大改造は施されず比較的原型を留めている事や、3扉車で乗降性も比較的良い事(最近では4扉車も数多く走っていますが…)などから、製造から40年以上は経過した車両であるにも関わらず昼間でもよく走っており、京急琴平線と言っても過言ではない今日を象徴する車両の一つにもなっています。

また琴電新体制移行後は琴平線ラインカラーへの塗り替えが行われており、今では琴電だけの存在となってしまった旧1000形初期車も、まだまだ走り続けると印象付けている様に感じられたものでした。

この車両は京急の赤に白帯の装いが一番と思う方が多いかと思いますが、琴電新塗装もなかなか様になっているのでは…と感じ、多数の事業者間で相互直通運転を行っているこの車両の本家京急や、その相互乗入線区で走らせたとしても見劣りしないのでは…と感じた程です。

それに比べ、京急から他社へ譲渡された旧1000形初期車の中でも銀色に青帯を纏い、挙句の果てに最後は「カラードア」などと称して各ドア毎に異なる塗り分けまで施された某中小私鉄の車両(7150形と名乗っていましたが…)は、同形車とはいえ見栄えに随分差があり、この醜態振りを見た時は呆れたもの(しかもそんな車両が本家京急にまで乗り入れていましたが…)でしたが、こんな事を感じたのはMAKIKYUだけでしょうか?


高松琴平電気鉄道 1070形電車~かつての花形も今や…

2009-03-04 | 鉄道[四国]

 

先月MAKIKYUが四国を訪問した際には、高松琴平電気鉄道(琴電)にも乗車し、先日志度線などで活躍する車両に関しても取り上げましたが、先月高松を訪問した際には琴平線にも乗車する機会があり、その際に乗車した車両の一つが1070形と呼ばれる車両です。

この車両は元京浜急行電鉄(京急)600形(現行の同形式ではなく、昭和30年代~60年頃まで活躍した車両です)で、2扉クロスシート車という事もあって京急時代は主に花形の「快特」に用いられた車両ですが、京急では昭和末期に全廃となっており、MAKIKYUも京急線内では乗車した記憶がかすかに…という程度です。

しかし2両3編成は京急での引退後に琴電に譲渡され、形式も1070形に改められると共に、前面も貫通路付きのスタイルとなり、車内もオールロングシートに改造されるなど、京急時代とは大きく姿を変えながら、登場から50年を経過した今日でも活躍を続けています。

昭和末期の琴電譲渡当時は非冷房・釣り掛け駆動の旧型電車ばかりという琴電では、導入当時は琴電初の冷房車(京急時代に冷房化改造されたもので、京急での導入当初は非冷房車です)という事もあって、譲渡間もない頃は琴平線の花形的存在だった様です。

ただ近年琴平線では京急からの譲渡車両が次々と入線し、旧型車両が淘汰されて全車冷房付きカルダン駆動車で統一された今日では、2扉車という事も影響して主に平日ラッシュ時間帯の増結用などに用いられ、昼間や休日は余り稼動しない脇役的存在になっていますので、意外と乗り難い車両になっています。

そのため琴電自体は以前にも利用した事があるMAKIKYUも、琴電での同形乗車は先月が初めてで、京急時代を含めてもMAKIKYUにとっては二十数年ぶりという有様でしたが、近年琴電が新体制で再出発した事も影響して装いが改められている上に、車内も比較的綺麗に保たれている様に感じられた事は好感を持ったものでした。
(それに比べると京急に乗り入れている某中小私鉄[北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)]は手入れの悪い車両が多く見受けられると共に、運賃も23区内に乗り入れる路線でありながらも、普通運賃・定期共に琴電より遥かに割高ですので、少しは琴電を見習って…と感じたものですが、こんな事を感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?)

ちなみにMAKIKYUが先月高松を訪問した際には、同形には2回乗車しており、写真も乗車する列車が三条駅に入線する際に撮影したものですが、写真の様に扉数が異なる編成との併結も日常茶飯事で、本家京急でも2扉車と3扉車の併連シーンは当たり前に見られますが、元京急車同士で2扉車と4扉車(元京急700形)の組み合わせは本家京急でも見られない(現在でも2扉車・4扉車共に本線上を走ってはいますが…)だけに、なかなか興味深いものがあります。

また写真を撮影したのは朝ラッシュ時間帯で、琴平線の瓦町~仏生山間は単線区間が大半を占めるにも関わらず、7.5分毎で4両編成の電車がやって来る状況ですので、地方私鉄にしては破格の運行頻度を誇っている(長尾線も乗り入れる瓦町~高松築港間は更に本数が増えます)のですが、乗車した写真の列車は2駅手前の仏生山始発にも関わらず、結構な混雑振りでした。

三条から乗車した際は当然座れず、つり革も過半数が埋る程でしたので、結構な運行頻度にも関わらず、多数の乗客で賑わっている姿は、地方私鉄というよりも大都市近郊私鉄に乗車している様な錯覚を覚える程でしたが、京急時代の花形として疾走する姿とは大きく様相を変え、脇役的存在ながらも今なお多くの乗客を乗せて活躍する姿は頼もしく感じたもので、まだ暫く走り続ける事に期待したいと感じたものでした。

写真は三条駅に入線する1070形と、2扉ながらもオールロングシート車となった車内の様子です。


高松琴平電気鉄道 700形電車~2編成だけの存在ながらも…

2009-02-28 | 鉄道[四国]

先日「MAKIKYUのページ」では、高松琴平電気鉄道(琴電)の600形電車に関して取り上げましたが、名古屋市営地下鉄から移籍した車両は600形の他に、700形と呼ばれる車両も存在しています。

この車両はスペック的には600形とほぼ同様で、乗車した際の感触も大差ないもの
ですが、元々先頭車だった車両(600形は元々中間車だった車両を先頭車に改造)だった事もあり、中央に貫通扉を配した左右対称の前面は600形に比べると、やや古風な印象を受けるものです。

またこのスタイルは一昔前のありふれた電車という印象を抱いてしまいますが、琴電へ移籍した元名古屋市営車両は、大半が600形という状況で、現在700形として活躍している車両は僅か4両(2両X2本)しか存在していませんので、実は結構希少な存在です。
(地球の反対側では元名古屋市営地下鉄車両の原型先頭車が、結構大量に譲渡されて比較的メジャーな存在になっている様ですが、こちらは余りに遠過ぎますので、MAKIKYUは恐らくそこまで足を伸ばす機会はなさそうです)

しかも2本しかない700形は、種車の違いから1編成は貫通路上部に行先表示器が設けられているのに対し、もう1編成は琴電移籍の際に小さな行先表示器を取り付けた仕様となっており、どちらの仕様も1編成ずつしか走っていませんので、狙っても現れるか否かは運次第という状況です。

ただMAKIKYUが高松を訪問した際には、以前取り上げた屋島登山バスに乗車した後、琴電屋島駅から志度線に乗車した際に偶然723+724編成に遭遇し、特に狙っていた訳でもないのに乗車できたのは幸運でしたが、この車両は琴電への乗車はおろか、四国へ行ったことすら…という方でも見覚えのある方は結構多いと思います。

というのも、この車両は少し前に発売されたTOMYTEC「鉄道コレクション」(鉄コレ自体はNゲージサイズのディズプレイモデルの扱いですが、交換パーツを用いて容易にNゲージ車両として走らせる事もできます)の第8弾に登場した車両の一つにもなっており、鉄コレと聞いてこの車両を思い浮かべる方も居られるかと思います。

そんなMAKIKYUもこの車両が入線する際に前面の「723」という見て、その時何処かで見た車両の様な…と感じたもので、そこそこの数が走っている600形ならともかく、よくこんなマイナー車両が完成品として大量生産され、安価で市販しているものと感心してしまいますが、こんな事を感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


高松琴平電気鉄道 600形電車~第3軌条方式の地下鉄から転用改造された異色車両

2009-02-26 | 鉄道[四国]

 

MAKIKYUは今月初めに四国へ出向いた際には、高松周辺に路線を張り巡らす私鉄で、地方の中小私鉄にしては規模が大きいことでも知られる高松琴平電気鉄道(琴電)にも乗車する機会がありましたが、今日はその際に乗車した車両の一つで、600形と呼ばれる車両に関して取り上げたいと思います。

この車両は名古屋市営地下鉄の東山線や名城線で使用していた車両を、同局での廃車後に改造して琴電で走らせているものですが、東山線や名城線は第3軌条方式の路線ですので、この様な車両を一般的な架線集電の路線に転用する事自体が異例と言えます。

その中でも600形は琴電の元名古屋市営車両の多数派を占めており、中間車であった車両を先頭車化改造した事もあって、前面は非常用貫通路を右側に設置した左右非対称のデザインとなっています。

この姿は名古屋市営の現行東山線車両(5000系)に比較的良く似た印象を受け、車内も琴電移籍に際して徹底的な更新が行われ、その内装は改造を担当した京王重機の親会社・京王電鉄がこの当時導入していた8000系電車に良く似た印象を受けるものですので、相次ぐ改造の経緯を知らない人物が見れば、そこそこ新しい車両と錯覚しそうな程ですが、客用扉が未だにペンキ塗りとなっている辺りは、多少古さを感じさせられるものです。
(中京の某大手私鉄では未だにペンキ塗りのドアが当たり前ですが、それ以外の鉄道では大半が古参車ですので…)

この異例とも言える転用劇は、琴電でも急曲線などが多数存在する志度線の車両限界が小さく、以前は長尾線も車両限界が小さかった事で、これに適合する車両が数少なかった事が大きいですが、現在日本国内を走る数多くの鉄道の中でも、現存する車両で第3軌条→架線集電への改造が行われた車両は、琴電の他にはやはり名古屋市営の車両を改造した福井鉄道と、東京の銀座線車両を改造した千葉県の銚子電気鉄道程度(以前は銚子と同形車が日立電鉄でも多数走っていたのですが、残念ながら路線廃止と共に退役しています)程度です。

その上この車両は名古屋市営時代は非冷房車だった車両を、琴電移籍に際して冷房化改造しているのも大きな特徴で、その冷房装置も他鉄道の廃車発生品を組み合わせているのですが、3台の冷房装置は真ん中の一台だけ異なるものを用いており、こんな車両は他で目にする機会はまずありませんので、ただでさえ第3軌条→架線集電への改造という異色の改造を施されたこの車両の異端ぶりを、よりいっそう強めるものとなっています。

またこの車両は琴電を走り始めてからまだ10年程度ですが、この間に琴電は随分大きな動きがあり、既に登場当時の白に緑と黒の装いを留めた車両は存在しておらず、現在はアイボリーと活躍する長尾線・志度線それぞれのラインカラー(緑・赤)の塗装に改められています(広告車両になっている車両も多いです)が、最近では長尾線→志度線へ移動し、ラッシュ用増結車(800番台に改番)も存在するなど、この車両も琴電自体と同様に随分変化が激しいのも大きな特徴です。

現在長尾線では中型車の入線に伴い、一部が運用されるだけで脇役的存在になっているものの、小型車しか運用できない志度線では主力として活躍しており、数年前までは相当な年代物車両がゴロゴロしていた長尾線・志度線の様相を大きく変えたこの車両は、年代物車両が活躍していた頃に比べると随分単調な印象を受けがちなものの、それでも個性の強い車両である事に変わりなく、まだ暫く第二の地で活躍する事が見込まれ、今後も色々な動きが生じるのかも気になる所です。

写真は長尾線塗装を纏った600形とその車内の様子です。


JR四国 6000系電車~香川県内のみで活躍する異端車両

2009-02-14 | 鉄道[四国]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、JR四国の最新型気動車・1500形に関して取り上げましたが、MAKIKYUが今月初めに高松周辺を訪れた際には、この車両以外に数少ない6000系電車にも初めて乗車する機会がありましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

6000系は1996年に登場した3両1編成の近郊型電車で、2編成が登場しましたが、その後増備に至る事はなく現在に至っており、少数派の異端車両になっています。

運広範囲も以前は瀬戸大橋を渡って岡山まで足を伸ばす列車にも充当されていたものの、現在この運用からは撤退しており、高松~観音寺・琴平間の香川県内のみが運行範囲となっていますが、同系単独だけでなく7000系を1両増結した4両での運用も見られるのも特徴です。
(増結する7000系はモーターなしの7100形で、6000系自体も電動車は1両のみですので、6000系+7100形の4両編成は随分無茶な印象があり、増結は電動車7000形の方が…と感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?)

運用は限定されており、ラッシュ時間帯は基本的に2編成とも稼動(検査時などは他形式が代走)しますが、昼間は1編成しか稼動しないだけあって捕まえにくく、敢えて狙い撃ちにでもしない限りは、非常に乗り難い車両と言えます。

また6000系はJR他社車両との部品共用が多く見られ、前面は211系などと同等のデザインになっているだけあって、少数派の異端車両であるにも関わらず、有り触れた車両である様な錯覚を覚えますが、先頭車の乗務員室背後の客ドアのみが片開き(他のドアは両開き)となっているのは異色で、この車両ならではの特徴と言えます。

車内も転換式クロスシートを採用し、普通・快速列車用車両にしてはグレードの高いものとなっており、JR四国の普通列車用車両にしては珍しくトイレ付き(最近は増えてきましたが…)ですので、香川県内限定運用というのは非常に惜しく、高松~松山間直通列車にでも充当して欲しいと感じるものです。
(6000系の充当も物理的には可能ですが、編成両数などを考えると現実性は極めて低いですので、6000系レベルの車内設備を備えた短編成電車でもあると良いのですが…)

ただ概ね好感の持てるこの車両も、ドア上に装備された次駅案内表示装置がJR某社の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」と同様の全角6文字分で駅名が表示されるだけの貧相なもの(次駅名を漢字・カタカナ・ローマ字で切り替えるパターンまでそのまま)となっており、ドアチャイムまでもが「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」と同様のモノとなっている点は、「四国まで来てこの様は…」と閉口させられると共に、せっかくハイレベルな車内設備を誇りながらも貧相な印象を与えかねないだけに、これだけは何とかならないものかと感じたものです。

6000系はJR四国の四国内ローカル用近郊型電車の中では、製造年では最新の部類に入るものの、既に運行開始から10年以上の月日が経過しており、もはや新鋭とは言えない状況で、今後増備される可能性もまずないと思われますが、ハイグレードな客室設備などは大いに歓迎できるもので、少数派の異端車両ながらも今後も長く活躍し続ける事に期待したいと感じたものです。

写真は高松駅停車中の6000系とその車内、貧相な印象が否めないドア上にあるLED案内装置です。


JR四国 1500形気動車~JR四国最新鋭の気動車は早くもバリエーションが…

2009-02-12 | 鉄道[四国]

  

先日MAKIKYUが四国を訪問した際は、徳島を除く3県を訪問(厳密に言えば土讃線を利用していますので、阿波池田周辺で徳島県も通過しているのですが…)し、久々の四国訪問にもなりました。

その際には徳島地区を中心に活躍している1500形気動車にも、高徳線の高松周辺で初めて乗車する機会がありましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

1500形は2006年に初登場し、他地区で使用していた老朽気動車を、徳島地区の既存車両転出で取り替えるための補充も兼ねて導入された一般型気動車で、JR四国の中では最新鋭の部類に入る車両です。

片開きでありながら3つの扉を持つ外観が特徴的で、ビードなしステンレス製の車体こそ今時の雰囲気を持つものの、LEDではなく字幕を用いた行先表示や、2段式となっている客窓などを見ると、最新型の割には…という印象を受けたものです。

ただ車内は比較的シンプルな造りながらも、座席に転換式クロスシートを採用し、内装も木目調の温かみのあるものとなるなど、やや冴えない印象を受ける外観とは裏腹に、かなり好感の持てるものとなっており、このグレードであれば特急用の一部車両にも劣らないのでは…と感じた程ですので、高徳線の高松市内数駅間だけ乗車したMAKIKYUとしては、すぐに降りるのが惜しいと感じてしまった程です。

また初登場が2006年と近年にも関わらず、早くも複数のバリエーションが見られるのも大きな特徴で、MAKIKYUが乗車した1500形使用の高徳線普通列車(2両編成)も、1513(徳島方)と1508(高松方)の2両で、行先表示幕の位置が異なるといった特徴が見られましたが、最近になって更にエンジンなどに改良を加え、番号区分も既存車両とは別区分となった車両も登場(残念ながらこの車両に遭遇する機会はなかったのですが…)しています。

JR四国ではキハ58系列の老朽気動車こそ淘汰が完了したしたものの、まだ結構古い気動車を抱えており、その中にはワンマン化にも対応していない車両が含まれる状況ですので、今後も老朽車の取替えとサービス向上を兼ね、四国におけるローカル輸送の新標準車両として増備される事が期待される1500形ですが、今後は徳島地区のみならず他地区での導入も行われるのか、また更なる新バリエーションの登場があるのか否かも気になる所です。

写真はMAKIKYUが乗車した高徳線普通列車に充当された1513号と1508号(行先表示の位置に注目)と、転換式クロスシートを採用した同形車内の様子です。