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ロシア・ウラジオストクの市内電車

2020-05-10 | 鉄道[その他海外]

現在世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルス、日本でも緊急事態宣言が出され学校や公共施設の閉鎖が相次ぎ、外出自粛要請が発令されるなど、様々な影響が出ています。

日本の隣国の1つ・ロシアでは感染者が10万人を突破、感染者が人口大国の中国を上回った事がニュースで報道されており、ロックダウン(都市封鎖)継続中であるなど、現状は日本とは比べ物にならない程深刻と感じられ、世界各地でコロナ禍が何時まで続くのか…と思うと気が滅入るものです。

ちなみにロシアはMAKIKYUも昨夏初めて足を運んでおり、その際に乗船したDBSクルーズフェリーに関しても、既に「MAKIKYUのページ」で取り上げていますが、昨秋から休航になっていたDBSクルーズフェリーは先日韓国海洋水産部に運航免許を返納、航路廃止となった事も報じられており、コロナ禍が災いしてしまったのか…と思うと残念な限りです。

このDBSクルーズフェリーが休止ではなく「廃止」になった事で、日本から直接ロシアへ向かう定期旅客航路は消滅、「近くて遠い国」という印象が否めないロシアが、心理的にはまた遠くなってしまう様にも感じますが、コロナ禍が静まった後に新たな運航引受会社が現れ、日露航路が再開される事を願うばかりです。

随分前置きが長くなってしまいましたが、昨夏MAKIKYUがロシアへ足を運んだ際に乗車した交通機関などのブログ記事化はまだ全然…という状況、そして現状では当分彼の地に足を運ぶのも難しいと思いますが、今日はMAKIKYUがロシアへ上陸した後に初めて乗車した鉄道でもあるウラジオストクの市内電車を取り上げたいと思います。

ウラジオストクはかつて多数の市内電車が運行、その中には国際フェリーターミナルも至近のウラジオストク駅に乗り入れる系統も複数存在していましたが、今世紀に入ってから路線廃止が相次ぎ、現存するのは市内東側を走るミンヌイ・ゴルトク(Минный городок)~サハリンスカヤ(Сахалинская)間を結ぶ6系統のみとなっています。

両電停共にウラジオストク駅から市内バス1本で行く事ができるとはいえ、中心部から離れた郊外間を結ぶ路線ですので、レールファン以外の観光客は余り利用機会がないのでは…とも感じたもので、その分生活路線としての雰囲気を存分に感じられたものでした。

車両や軌道の状態はお世辞にも良好とは言い難く、そう遠くない時期に大規模改修か路線廃止が行われても不思議ではないと感じたものでしたが、1系統のみながら複数種の車両が活躍しており、趣味的には面白い路線と感じたものでした。


MAKIKYUが最初に乗車した車両は、見るからに古めかしい車両という雰囲気の丸っこい車両。

後で調べたら形式名はРВЗ-6 (RVZ-6)との事で、1960年~87年とかなり長期に渡って製造された車両です。


終端駅ではラケット状に周回して折り返す事から、この車両だけに限らず、各車両共に運転台と乗降扉は片側のみに設置されており、この辺りも日本とは大きく異なる異国の電車らしさと感じたものでした。

旧ソ連各地に6000両以上が導入された様ですので、大ベストセラー車両と言っても過言ではない存在ですが、経年による老朽化で退役車が相次ぎ、現在活躍している車両は非常に少なくなっており、ウラジオストクでは少数派でした。


車掌が乗務して乗車券販売で車内を巡回する事から、運転席と客席は完全に仕切る事ができる構造になっているのも大きな特徴です。


車掌が販売する乗車券は感熱紙を用いたレシートの様なモノ、QRコードが印刷されているのが特徴で、ウラジオストクで利用した市内交通は路面電車だけに限らず、路線バスとケーブルカーも同種の乗車券でした。


車内の座席はクッション性皆無の一方向きクロスシート、日本の路面電車に例えると岡山市内を走る超低床電車と大差ないレベルという印象。

見るからに古めかしい車両ながらも、駆動方式は吊り掛け式ではなくカルダン駆動になっているため、軌道状態の悪さに起因する振動などは結構激しいと感じる一方、加減速音に関しては、日本の旧型単車に比べると遥かに静かとも感じたものでした。


6系統の主力車両は、こちらも1960年代~90年代まで長期に渡って製造され、如何にも共産圏の電車という雰囲気の角張った風貌の電車・KTM-5型。


装いは広告電車などではないにも関わらず不統一、様々なバリエーションが存在しており、趣味的には面白い反面、メンテナンスなどを考慮すると統一した方が良いかも…とも感じたものでした。

こちらは15000両以上が製造され、旧ソ連各地で導入された様ですので、スケールの大きさは桁違いと感じます。


角張った風貌の車両はKTM-5型以外にも、同型の後継版とも言えるKTM-8型も導入されており、こちらは1988年から20年近くに渡って製造、見るからに古めかしい2形式に比べると程度の良い車両とも言えます。

単車ながらも乗降扉が4箇所存在、中2扉が両開き式になっているのが大きな特徴で、車内収受式ワンマン運転が当たり前の国ではまずこんな車両は造らないだろうな…という雰囲気ですが、メンテナンスや過酷な環境が影響してか、これも年式の割には結構ガタが来ている様に感じる車両が幾つも見受けられたものでした。

このウラジオストク市内電車6系統、MAKIKYUが乗車した後に中古車両が導入された様で、これにより状態の悪い車両が一部代替された様ですので、現在は雰囲気も幾分変化している様です。

現在の世相故に暫くは足を運べそうにないのは残念な限りですが、ウラジオストクでは少数派のРВЗ-6にも乗車でき、ロシア入国当日、早速乗りに行った甲斐があったと感じたものでした。

またウラジオストクの市内交通は市内電車が現在1系統しかない事から、主流は路線バスとなっており、その中にはウラジオストク駅と市内電車の電停を直結する路線もありますが、この路線をはじめとした市内バスに関しても、近日中に別記事で取り上げたいと思います。


先月営業運行を開始した小田急5000形~試乗会などは中止になったものの…

2020-04-21 | 小田急グループ

今年に入ってから中国武漢や周辺の湖北省各市を中心に新型コロナウイルス感染症が流行、これが中国他省をはじめ欧米など世界各地に拡がっており、日本国内でも多数の罹患者発生が報じられています。

日本でも東京五輪延期や各種学校の休校をはじめ、緊急事態宣言発令による不要不急の外出自粛要請なども出るなど、現段階では各種報道で報じられる欧米の惨状などに比べるとマシとは言えども前代未聞の大事となっており、この時勢では何処かへ出掛けたくても…という状況になっています。

当然ながら各種イベントなども軒並み中止か延期、今春華々しくデビューする予定だった新型車両の営業開始前に実施予定だった試乗会や撮影会なども軒並み中止となっており、残念に感じている方も少なくないと思います。

また今春運行開始したばかりの新型車両に乗りに行きたくても、通勤などの所用で利用する路線や近隣の路線はともかく、遠方ともなると外出自粛要請が出ている中で…という事で暫くお預けという方も少なくないと思います。

MAKIKYUも本当は色々外出したいものの…と感じる事が多々ありますが、そんな中でも近隣を走る小田急線は利用頻度こそ減少しているものの、所用などで利用する機会も週数回程度ある状況です。

今春小田急で営業開始したばかりの最新型車両・5000形にも既に4回程乗車しており、この時勢で今は試乗もお預けという方も少なくないと思いますので、以前試運転の様子を取り上げた記事では取り上げる事ができなかった車内の様子を中心に取り上げたいと思います。


外観は試運転時と特に変わる事がなく、前進時に白く光る窓下の飾り灯(後進時は赤色点灯)や既存通勤車の青帯とは異なる濃淡細帯などが大きな特徴で、今までの小田急ステンレス車各形式と異なりステンレス無塗装部分の光沢が強い事もあり、特に鉄道事情に精通している人物でなくても一目見ただけで新車である事を実感できるものです。


最近の鉄道車両では一般的なフルカラーLEDを用いた種別行先表示は、表示器の大きさの割に漢字表記の大きさが小さめで、やや視認性が…という見解をよく見かけますが、今後ROM内容の書換により表示様式が改められる事があるのか否かも気になります。


車内に足を踏み入れると、近年高速バスでは流行しているものの、通勤電車で見る機会は余りないと感じる木目調の床や、裾絞りの幅広車体となった事によりやや幅が拡がった客室などが大きな特徴となっており、こちらも小田急の既存通勤車両とは随分異なるものとなっています。

現在運行している1編成(5051F)は川崎重工業製、天井回りの設計などは同社が近年製造した各地の新型車両と共通する部分も多数見受けられますが、今後川崎重工業以外のメーカーで製造される編成も登場予定となっていますので、他メーカー製でも川重標準仕様が踏襲される事になるのか気になる所です。

ちなみに小田急線に乗り入れて来る東京メトロ16000系も、一部編成は川崎重工業製となっており、川重標準仕様を踏襲した部分が多数見受けられる車両ですので、裾絞りの幅広車体である事と、オレンジ色の座席モケットなどの車内カラースキームを除くと、16000系とそっくりなのでは…と感じる方も少なくないと思います。

個人的には東京メトロ16000系をはじめ、山陽6000系や西鉄9000形など、近年の川重標準仕様を踏襲した新型車両は悪くないと感じており、メトロ16000系の色違いでも出てこないものか…と感じた事もある位ですので、良い意味でメトロ16000系と共通する反面、同系との差異や独自性も見受けられる新車導入は大歓迎と感じています。

座席と窓枠は5000形登場前の通勤型最新形式だった4000形や、同形のベースになっているJR東日本のE233系などを思わせる形状ですが、見た目はよく似ていても座席の詰め物などが異なるのか、4000形に比べると柔らかくなった様にも感じたものです。


四隅の丸みが強い窓枠も、最初は外から見ると4000形やJR東日本E233系と同種なのでは…と思ったものでしたが、よく見るとこれらとは異なり、近年の川重標準仕様をベースに丸みを付けた飾りを設けていたのは、初めて乗車した際に少々意外と感じたものでした。

天井の照明はグローブ付き蛍光灯に近い見付の薄型LEDを用いており、川重標準仕様の天井板も割合見栄えがするものという事もあってか、MAKIKYUが乗車した近年の川重標準仕様車両の中では最も見栄えがする車両に仕上がっており、座席指定料金を収受する他メーカー製の一部車両よりも見栄えが良いのでは…とも感じたものです。


また青色のモケットを用いた優先席は、他のLED蛍光灯を用いている小田急各形式と同様に、この部分だけ照明色が電球色となっており、これは比較的簡単に優先席区画である事を分かりやすくすると共に、優先席位置を変更する際も座席モケット張替と蛍光灯の移設だけで済みますので、これは他社でも拡がらないものか…とも感じます。


車端は一部が優先席になっている他、フリースペースとなった区画も各車両に存在、これは今日の最新型車両らしい部分とも感じ、この区画の床面には車イスマークと共に親子連れをイメージしたピクトグラムが配されています。

 
車端にある製造メーカー/製造年と車番の表記はプレートではなく、今流行のステッカー式となっていますが、4000形や最近のJR東日本の車両などで見られる製造メーカー/製造年と一体になったタイプではなく、ステッカーながらプレートに近いレイアウトになっているのも特徴と言えます。


つり革の吊り輪が○型になったのも大きな特徴、小田急の新造車としては3000形最初期車以来となり、1000形更新車で用いられた薄い水色の吊り輪を用いたつり革の色違いという雰囲気、僅かにオレンジ色になっているのも独自色が感じられ、同色のつり革を用いている鉄道車両は他を探しても…とも感じたものでした。


車両間のガラス製仕切り扉や、ガラスと化粧板を用いた袖仕切りなども、川重標準仕様車両ならではと感じ、メトロ16000系などとよく似た雰囲気ですが、袖仕切りに配した化粧板は床材の木目調とは異なる色合いの木目調になっており、これも悪くない雰囲気と感じたものでした。


先頭車の乗務員室仕切りを見ると、運転席背後は壁となっており見通しが利かず、客室との間に設けられた扉も右端に寄せられているなど、地上専用車ながら地下鉄直通対応車を連想させる雰囲気となっていますが、客室最前部から眺める展望性に関してはまずまずといった所と感じたものでした。

また写真では取り上げる事は出来ませんが、類似点が多く見受けられるメトロ16000系は電動車比率が低く(4M6T)、低い電動車比率で加速性能を確保するためにギア比が高めになっている事から、地上区間における高速走行時(主に小田急線内の急行充当時)の走行音が大きめと感じ、雨天時の地上走行においても空転発生により乗り心地が悪化する事も珍しくない難点を抱えています。(地下鉄線内の各駅停車運用では余り問題になりませんが…)

しかしながら下回りは台車を除くと1000形更新車で実績のあるものを用いている事もあってか、電動車乗車時の高速走行時における静粛性もまずまずと感じ、この点も評価できると感じたものです。

敢えて難点を挙げるとするなら、メトロ16000系や他の川重標準仕様を踏襲した新型車両と同様、白無地の化粧板はやや簡素な印象が否めず、車端部分も化粧板を袖仕切りと同様の木目調にするなり、乗降扉を化粧板張りにしている事も考慮すると、乗降扉部分だけ3000形の様な木目を用いるなどのアクセントを付けても良かったのでは…と感じたものでした。

あとはメトロ16000系には装備されているものの、小田急所属車両では現在特急ロマンスカーのみの装備となっているフリーWifiも今後追設されると有難いと感じたものの、総体的な評価としては100点満点中の90点位は付けられると感じたものです。

現在はまだ1編成のみの活躍で珍しい存在ながら、今後の増備も予定されており、陳腐極まりない1000形ワイドドア車などの代替も進行していくものと思います。

その際は3000形の様に仕様変更が繰り返される事になるのか、それとも4000形の様に大きな仕様変更はなく増備されていくのかも気になる所ですが、今後の小田急を担う通勤車両として末永く利用者に愛される車両になる事を祈願し、記事を結びたいと思います。

そして現在大流行している新型コロナウイルス感染症の蔓延が収まり、外出自粛要請が解除されて沿線外の方が気軽に5000形の乗車目当てで小田急線訪問が出来る日が訪れる事も…


DBSクルーズフェリー~日韓露3ヵ国を結ぶ国際航路

2020-04-01 | 船舶[海外関連]

今年に入ってから中国湖北省を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が蔓延、その後世界各地に拡がり、現在外国人の入国制限や入国後の一定期間隔離措置(これは国によっては内国人の場合も)を行う国が多数発生しています。

今年開催予定だった東京オリンピックの延期も決まり、外務省も渡航中止勧告発令国・地域を除く海外全てを対象に渡航自粛勧告を出すなど、非常事態と言っても過言ではない状況になっています。

現在の世相では不要不急の海外旅行はとても…という状況で、日本発着の定期旅客航路(フェリー・高速船)も政府要請により全て運休もしくは貨物のみの輸送になるなど、戦時中を除くと前代未聞の状況になっています。

四方を海に囲まれ、異国との間を結ぶ橋やトンネルもない島国の日本におり、空を飛ぶのも嫌となると、海外へ足を運ぶ際に利用する交通手段は船一択となりますので、現状では海外旅行は不可能に等しい状況とも感じています。

ちなみに日本発着の国際航路は、MAKIKYUは日韓航路と日中航路は共に何度も利用していますが、平時なら韓国・中国と共に定期航路で直接行けるロシアは「近くて遠い国」という印象が否めず、昨夏ようやく初めて足を運んだものでした。


その際には日韓露3ヵ国を結ぶ国際航路「DBSクルーズフェリー」を利用したものでしたが、この船は韓国の船会社が日本の国内航路で使用していたフェリーを中古購入、改装して運航しています。

日本は境港(鳥取県)、韓国は東海(江原道)、ロシアはウラジオストク(沿海州)という、どれも国の中では核心となる大都市やその近郊ではない地方都市同士を結んでおり、日韓両国在住者でも近隣住民以外だと境港や東海から異国へ向かう国際航路が出航している事を知らない人物も少なくないのでは…と感じます。

日韓、日露、韓露どの組み合わせでも乗船可能で、日露間を乗船する場合は東海(韓国)で一時下船する事も可能ですが、日本在住の日本国籍保有者がDBSクルーズフェリーに乗船する場合、日韓間か日露間での利用が大半を占める事になると思います。

ちなみにMAKIKYUが昨夏DBSクルーズフェリーに乗船した際は、日韓間を別航路で移動した後に韓国内を陸路移動、東海→ウラジオストク(韓露間)で乗船したものでした。

韓露間の利用でも境港の事務所に日本語を用いて電話予約する事ができ、この点は日本語が通じない事もある韓中航路の船会社への予約に比べると、かなりラクと感じたものでした。


そして乗船当日東海港に出向き、ターミナル内にて韓国ウォン払いで乗船券(写真)を購入して乗船しましたが、日本人のロシア入国にはビザ(ウラジオストクと近隣の短期滞在なら電子ビザでも可:現在ロシアは外国人旅行者の入国停止中)が必要なため、乗船券売場の係員にビザ提示も求められたものでした。
(平時なら韓国国籍保有者のロシア入国は、観光目的での短期滞在ならビザ不要となっていますが、逆に中国は日本国籍保有者と異なりビザが必要です)

MAKIKYUが韓国の出航地となる東海へアクセスする際には、市外バスを利用したものでしたが、バスターミナルは港から結構離れており、市内バスで30分程度を要しますので、日本の地方路線バスの様にどこまで運賃が上がるのか…という心配はないものの、バス利用時の移動は余裕を持った方が良いと思います。

一方韓国では脇役的存在となる事が多い鉄道は、東海駅から徒歩で港まで10分程度、市内バスもそこそこ走っていますので、韓国に不慣れな旅行者(特にハングルが読めない場合)が東海から乗船する場合は、東海まで鉄道利用でアクセスした方が無難なのでは…と感じたものでした。

 
東海港周辺は閑散とした印象で、韓中航路が多数発着し、港周辺に多数の店舗も存在する仁川港周辺などとは随分雰囲気が異なりますが、港の入口近くにコンビニ(GS25)が一店あり、飲料や弁当、菓子類程度の調達は可能ですので、飲食物を調達せずに港まで行った場合や、日露間移動で途中下船する際などには、このコンビニはかなり重宝すると感じたものでした。


またDBSクルーズフェリーは船内Wifiがなく、それどころかコンセントすら封印されている有様ですので、スマホやタブレットなどを用いてのネット環境に関しては最悪と言っても過言ではない状況でした。

しかしながら東海港のターミナル内はフリーWifiもあり、日露間利用者でも一旦東海で途中下船し、ターミナル内でネットにアクセスする乗客の姿も多数見受けられたものでした。

 
韓国出国手続きを済ませて船内に入ると、日本の中古船だけあり、余り綺麗な船と言う印象ではないものの、船内に免税店があるのは国際航路らしい所で、日本の鳥取県特産品展示コーナーがあったのも特徴的と感じたものでした。

船内での飲食は、MAKIKYUは乗船前に予め購入していた弁当や菓子パンなどを食したため、レストランなどは利用していませんが、値段は割高(日本円で一食4桁)ながら船内でも食事提供がありますので、食料調達なしで乗船しても飢える事がない辺りは、近年日本で増えているカジュアルフェリー(自販機による軽食提供あり)や長距離列車(予め食料を調達する様に案内)などに比べるとマシと言えます。


船室は上等級の個室から、カーペット敷大部屋(写真)での雑魚寝まで色々。


MAKIKYUはその中でも大部屋の中に2段ベッドが多数設置された船室(運賃はカーペット式大部屋より少し高い程度)を利用したものでしたが、設備内容を考慮すると、運賃設定は決して安くないという印象を持ったものでした。


東海出航後しばらくすると、Wifiも使えない環境で陸地から離れた海域を航行する事もあり、デッキに出て海風に当たりながら、菓子などをつまむか、居合わせた他の乗客と会話を交わす程度しかやる事がない状況でしたが、日本から乗船した乗客の中には、ロシアに自分の車両(自家用車・バイク)を持ち込み、ロシアで運転できるという理由でフェリーに乗船している乗客もおり、この点は国際免許で自分の車を持ち込んで運転する事が叶わない中国とは大違いと感じたものでした。


デッキの注意書きを見ると、韓露日英4か国語による案内が見受けられる辺りは、日韓露3国を結ぶ船らしいと感じたもので、船内係員の中には日本語を解する人物もいたものの、日本発着の他航路に比べると日本語通用率は低く、海外旅行初心者が単独で乗船するとなると、多少難儀するかも…とも感じたものでした。


そして翌日、昼前には船内から初めて足を運ぶウラジオストクの街並みが見えたものの、それからはかなりゆっくりとした速度でタグボートに案内されながら入港。

 
洋風の建物が立ち並ぶ街並みは、「日本から一番近いヨーロッパ」と言われるだけあると感じたものですが、港内を航行する時間が結構長い事に加え、入港後も入国手続きを済ませロシア入国となるまで結構な時間を要しましたので、この点は今後改善余地ありなのでは…とも感じたものでした。


ちなみにウラジオストク港はウラジオストク駅のすぐ裏手、市内中心部にも徒歩で移動可能な距離にあり、駅前や駅周辺からは市内各地へ向かう路線バスが頻発する他、駅周辺には銀行も複数ありますので、ロシア通貨(ルーブル)を持たずにロシア入りしても、両替にはさほど難儀しないなど、港の立地は非常に良いと感じたものでした。

運賃設定や設備面では難ありの印象が否めず、今後の改善に期待したい部分も多々あるものの、航空機を使わずにロシアへ行ける貴重な旅客航路だけあり、今後の運航再開を願うばかりで、再びロシアへ足を運ぶ機会があれば、また利用しても…とも感じたものでした。

また昨夏ウラジオストク入国後にロシア国内で乗車した交通機関などに関しても、その内追って取り上げる事ができれば…と思います。


試運転を続けている小田急5000形~もうまもなく営業運転開始予定ですが…

2020-03-15 | 小田急グループ

ここ最近は日本国内だけでなく世界各地で新型コロナウイルス感染症が流行、日本でも学校や行楽施設の閉鎖、各種イベントの中止や船便による定期国際航路の全面運休など、様々な所で大きな影響を及ぼしています。

「MAKIKYUのページ」もMAKIKYUの業務をはじめとした諸事情により最近は各地へ出かける機会も以前よりは少なくなっており、ブログ更新も滞り久々の新記事投稿となりましたが、今日の異常としか言いようがない状況が何時まで続くのか…と感じる方も決して少なくないと思います。

そんな中でももう間もなく新年度を迎える時期と言う事もあり、昨日日本国内ではJR各線をはじめ、私鉄各社の中にもダイヤ改正を実施した路線が数多く存在しています。

特にJR東日本は常磐線富岡~浪江間の復旧、高輪ゲートウェイ駅開業、新型特急サフィール踊り子号運行開始とスーパービュー踊り子号の運行終了、中央線各駅停車の運行系統見直しなど、話題が盛り沢山という感があります。

私鉄では近畿日本鉄道(近鉄)が名阪特急用に導入した新型車両・80000系「ひのとり」が大きな注目を集め、ネット上でも様々な情報が出回っていますが、こちらは評判上々のスタートになった様に見受けられる反面、特急だけでなく一般車両もそろそろテコ入れを…と感じる人物も少なくない様に感じられます。

MAKIKYUの地元を走る小田急線も昨日ダイヤ改正を実施、相互直通運転を実施する各線もダイヤ改正を実施しており、こちらは前記のJR東日本を除くと余り大きな改正とは言えないものの、平日朝ラッシュ時の上り新宿着各駅停車の全面10両編成化や、休日の特急ロマンスカー一部列車における充当車両変更をはじめ、地下鉄千代田線直通列車の担当会社持ち替えなども多数発生しており、日頃小田急線を利用している人物が見れば「少し変わったな」と感じる内容になっているのでは…と感じます。

またダイヤ改正と同時ではないものの、来る26日から久々の新形式一般車両となる5000形の営業運行開始が予定されており、営業運行開始前の試乗会などは世相を鑑みて中止となっていますが、最近MAKIKYUも試運転列車にしばしば遭遇しています。


最近は多摩線で試運転を行っている姿をしばしば目撃、先月後半には開成駅の留置線に停車している姿なども目撃しています。


小田急一般車では久々に拡張車体が復活、側面の車両番号表記が車体中央の窓下に配された青帯下ではなく、車端部の窓上に変更された辺りは、ホームドア設置が進む今日の世相が強く表れた部分。

車体側面の窓下に配された帯は青系を踏襲しながらも1本の太帯ではなく濃淡細帯、前進時は白く/後進時は赤く光る前面の飾り灯もインパクトのあるデザインと感じ、特に鉄道事情に詳しい人物でなくても、一目で他の車両とは異なる存在と感じる車両なのでは…と感じます。

まだ営業運転を開始しておらず、車内の様子はホームから眺めただけですが、最近川崎重工業が手掛けた車両の標準構造を踏襲した部分が多い様に見受けられ、拡張車体である事を除くと、相互直通運転先の東京メトロ千代田線から乗り入れて来る16000系電車の色違いの様に映る人物も少なくないのでは…と感じたものです。

今までの小田急ステンレス車とは光沢のあるステンレス車体や、濃淡2色の帯色などは、小田急ファンの間でも評価が分かれる所だと思いますが、ネット上での評判などを見ても総体的に見ると評価する向きが多い様に感じられます。

甲種回送された直後、初期不良で試運転が暫く中断した事などもネット上で多数報じられていますが、今後予定通り試運転が終了し26日に営業開始となる事に期待したいものです。

また運行開始後に乗車した際は「MAKIKYUのページ」でも是非様子などを取り上げたいと思っていますが、小田急5000形に関する話題をはじめ、国内他社も含め今春のダイヤ改正関連で感じた事などがありましたら、是非コメントもどうぞ。


福島交通 1000系電車~老朽車代替で導入された先頭車化改造車

2020-01-20 | 鉄道[東北]

先日福島交通飯坂線では美術館図書館駅にて軌道不具合が要因の脱線事故が発生、幸いにも負傷者発生などは免れたものの、一歩間違えば対抗列車との正面衝突に至っても不思議ではない事案であり、今後同種事故の再発防止に努めて頂ければ…と感じています。

この飯坂線は2017年4月から車両代替が始まり、約2年で営業車両全車両の代替が完了していますが、2017年からの車両代替で導入された車両が1000系電車です。


1000系電車は先代7000系電車と同様、東急の18m級車両を譲受したもので、先頭車は全て中間車を先頭車化改造した車両になっている事に加え、東急時代と同一の形式を名乗っている点も共通しています。


編成も2両と中間車1両を挟んだ3両の2通りが存在する事も、先代7000系と共通していますが、装いは7000系とは大きく異なり、窓下に配された帯は茶色・ピンク・金色の3色となっているのが特徴です。

MAKIKYUはここ最近飯坂線を利用する機会はまずない状況でしたが、昨年末に久々に乗車機会があり、1000系にも初乗車したものでした。

 
MAKIKYUが乗車した編成では、車内収受式ワンマン運転対応の各装備をはじめ、一部が木目調に改められた化粧板、茶色の吊り革や車端部に掲げられた暖簾などが、東急時代の1000系とは異なる特徴と感じたものでした。

ちなみに東急1000系自体は今日でも東急線で活躍する車両が存在するほか、東急系列の上田電鉄(長野県)をはじめ、伊賀鉄道(三重県)や一畑電車(島根県)など数社に譲渡された車両も存在、MAKIKYUはこれらにも乗車した事があります。

そのため福島では昨年末に初乗車とは言え、車両自体はお馴染みの車両ですので、新鮮味と言う点では今一歩と言う印象を受けましたが、今後更なる改装などの動きが出て来るのか否か注目とも感じたものでした。

またMAKIKYUが昨年末に飯坂線に乗車した際は、桜水→福島の片道のみ乗車しており、福島→桜水は桜水駅から徒歩6~7分程度の谷地前バス停を発着する福島交通バス(御山経由イオン福島線)を利用しています。


この路線は概ね2時間毎程度と本数は少なく、また運賃も飯坂線電車より割高になりますが、福島交通では飯坂線電車~路線バスをNORUCA(ICカード)利用で一定時間以内に乗り継ぐと割引となるサービスを実施しています。

そのため福島~桜水間の往復でNORUCA利用なら、上手くバスの時間が合えば往復電車利用に数十円追加するだけで、往復で異なるルートを使う事ができ、MAKIKYUもこのサービスを利用したものでしたが、1000系お試し乗車の序にバスも…という向きには、バスと組み合わせての飯坂線乗車もおススメと感じたものでした。


新年あけましておめでとうございます

2020-01-01 | Weblog


新年あけましておめでとうございます。

今年(2020年)も「MAKIKYUのページ」を宜しくお願い致します。


今年もありがとうございました~後半は更新が滞ってしまいましたが…

2019-12-31 | Weblog

皆様、日頃「MAKIKYUのページ」にアクセス頂きありがとうございます。

平成天皇の生前退位により、5月から新たな時代「令和」となった2019年、皆様はどの様な一年を過ごされたでしょうか?

MAKIKYUは4月から新たな仕事に従事、業務の都合などもあって「MAKIKYUのページ」更新が長期に渡って滞る事もあり、繁忙期と閑散期の差が非常に激しい一年でした。

大型台風をはじめとする自然災害をはじめ、川崎市内におけるスクールバス待ち児童と保護者への襲撃事件や、京都市内における会社社屋への放火事件など、世間を震撼させる非常に残念な出来事も幾つかある一年でしたが、MAKIKYU自身は大きな怪我や病気などに見舞われることもなく過ごせたのは幸いと感じています。


今年の出来事としては、地元小田急線では昨年の複々線化事業完成に伴う大規模ダイヤ改正程ではないものの、代々木八幡駅と開成駅のホーム延伸(10両停車対応化)により、新宿発着各駅停車の一部10両化と開成駅の急行停車化(写真は工事中のものです)による一般列車の輸送改善が図られています。

来年の営業運行開始を目指し、一般型車両では久々の新形式車両5000形も納入されるなど、今後の更なる輸送改善が期待でき、新形式5000形車両が運行を開始した暁には、是非一度乗車し「MAKIKYUのページ」でも取り上げる事ができれば…と思っています。


先程触れた自然災害の影響は小田急線にも及び、秦野~新松田間が不通→バス代行となった際はMAKIKYUにも影響が及び、数日間だけでも大変でしたが、系列の箱根登山鉄道では甚大な被害を蒙り今も不通状態が続いており、年始の箱根駅伝開催時などは大変な事になるのでは…と感じます。


神奈川県内では先月末に相鉄~JR直通線が運行開始、新駅「羽沢横浜国大」駅開業をはじめ、一足早く春に営業開始したJR直通用新形式車両12000系なども大きな話題ですが、相鉄は先月末に開通した新線を更に延伸して東急線との直通も予定されており、今後もしばらく目が話せない存在になりそうです。

 
神奈川県以外の首都圏においては、東京メトロ日比谷線~東武スカイツリーライン/日光線の直通運転用車両代替が随分進み、既存車両の転用車両が続々と出てきたのも話題の一つで、東武宇都宮線などで運行開始した20400系は、趣味的には非常に面白い車両なのでは…とも感じたものでした。


 
また今年は夏に長期休暇を確保して海外へ出向いたのをはじめ、何度か国内旅行にも出向いており、MAKIKYUの生活圏(首都圏)以外の国内においては、関西の貨物線改良によるJR新路線「おおさか東線」の全通と、特別料金不要ながらかなり凝った内装などが特徴的な阪急京都線の観光列車第2弾「京とれいん 雅洛」の運行開始なども、大きな話題だったと感じています。

 
MAKIKYUの知人の中に大ファンがいるアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のラッピング車両も、伊豆箱根鉄道の第3弾「Over the Rainbow号」の来春運行終了が発表され、知人は非常に残念がっていましたが、その一方で今春には東海バスオレンジシャトルで高速乗合バスのラッピング車両が登場、伊豆箱根バスも今秋一般路線車のラッピング車増車を行うなど、まだまだ話題が続いていると感じたものです。


海外関連は色々取り上げたい事があるにも関わらず、記事作成はなかなか…という状況ですが、昨年MAKIKYUは既に何度も足を運んでいる韓国と中国への訪問に加え、今年初めて足を運んだ国もありますので、機会があればこちらも今後「MAKIKYUのページ」で取り上げられれば・・・と思っています。

来年(2020年)も業務などの事情により更新が滞る事があるかもしれませんが、引き続き「MAKIKYUのページ」を宜しくお願い致します。




 


小田急線・不通区間の代行バス輸送

2019-10-14 | 小田急グループ

今日は鉄道の日、土日祝で3連続と言う事もあり、この3日間には多数のイベント開催なども予定されており、楽しみにしていた方も少なくないと思います。

しかしながら台風19号の襲来で東日本方面を中心に軒並みイベント開催中止、それどころか鉄道各線の計画運休実施、台風通過後には多数の鉄道路線で設備損壊などが生じるなど、非常に芳しくない3連休になってしまったと感じる方も少なくないと思います。

台風被災で運行不能となった線区の中には、復旧の目途すら立たず代行輸送も確保できない所が幾つもある現状は、先日の台風19号が凄まじい台風であった事の一端を示していると言っても過言ではないと思います。

MAKIKYUの地元を走る小田急線も、復旧の目途すら立たない程ではないものの、渋沢~新松田間で設備損傷が発生、秦野~新松田間は16日まで運転見合わせとなり、17日初電から復旧予定である事が公式発表されています。

現在不通となっている秦野~新松田間では、JR線などへの振替乗車実施をはじめ、代行バス運行も行われており、今日MAKIKYUもこの代行バスに乗車機会がありました。

代行バスは秦野駅~渋沢駅~新松田駅間を一般道路経由・各駅停車で運行する1系統のみで、秦野駅~新松田駅間直行便の設定は見られない状況でした。
(その気になれば高速道路経由で直行便を設定、所要時間短縮や車両稼働率向上を図る事も不可能ではない気もします)

駅間距離が比較的長い区間とはいえ僅か2駅、バス運行区間は片道10㎞強程度にも関わらず、充当車両は路線型車両ではなく貸切車ばかり、また松田駅近くのJR御殿場線ガード下(高さ制限3.7m)を通る事もあり、ハイデッカー車ばかりという状況でした。

片道10㎞強の運行とは言え、運行経路となる国道246号は少々混雑、ノロノロ運転が続き秦野駅~新松田駅間で片道50分程度を要しましたので、小田急線が動いていないと如何に不便であるかを痛感すると共に、座席グレードはともかく座れないと少々厳しいとも感じたものでした。


ちなみに代行バスの運行事業者は小田急グループに属する箱根登山観光と神奈中観光の車両を何台も目撃、MAKIKYUが乗車したバスも箱根登山観光の日野車でした。

 
小田急グループ以外の貸切事業者車両も多数見受けられ、地場の丹沢交通をはじめ、神田交通やフロンティア観光の車両なども運行していました。

また小田急線は秦野~新松田間が不通となっている事から、新宿方面からの電車は秦野止まりで運行、特急ロマンスカーは全面運休となっています。

 
秦野駅折返容量の関係で昼間の秦野発着は快速急行が20分毎の運行、急行は伊勢原発着での運行となっており、伊勢原~秦野間一般列車は平時の半分程度。

新松田~小田原間も各駅停車のみの運行となっており、代行バス運行区間に比べればまだマシとは言え、伊勢原以西の小田急線は少々不便とも感じたものでした。

小田急線不通区間復旧工事が予定通り進み運転再開される事を願うと共に、それまでの間に運行する代行バスも事故などのトラブルなく運行完遂する事を祈願し、今日の記事を結びたいと思います。


伊豆箱根バス「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバス4号車

2019-10-08 | バス[東海]

沼津周辺を舞台としたアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」、アニメ本編とその後公開された劇場版も終了したものの、それでもまだ人気を博しており、沼津周辺に足を運ぶと「聖地巡礼」と称し舞台巡りをするラブライバー(ラブライブ!シリーズのファン)の姿を見ない事はまずないと言っても過言ではない状況になっています。

MAKIKYU
の周囲にも事ある毎に「ラブライブ!サンシャイン!!」関連の話題を持ち出すラブライバーがいますが、先月同作に登場するユニット「Aqours」の新曲が発売され、これに併せて新たなラッピングバスが沼津周辺で走り始めています。

 
このラッピングバスは伊豆箱根バスの中型低床路線車をラッピング、3号車と同じくいすゞエルガミオをラッピングしていますので、昨年登場したラッピングバス3号車のデザイン違いという雰囲気を受けたものです。
(以前公開したラッピングバス3号車の記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)


エルガミオをラッピング対象にしたのは、最近になって模型も市販された3号車と同様に、ありふれた車両をラッピングする事で、今後の模型化なども想定しているのか…とも感じたものですが、三島営業所管内ではまだ姿を見かける事も珍しくない2段ステップ車だと、イベントなどで遠方へ出向き展示する際などに難儀する事も影響しているかもしれません。

またMAKIKYUが先月末に沼津市内へ足を運んだ際には、沼津港から沼津駅方面へ移動する際、丁度このラッピングバスに当たり初乗車したものでしたが、12号車の様なシートカバーはなく座席モケットは従来通りという点は3号車と同様、ただ標準化が進行した車種とはいえ3号車とは異なる柄の座席モケットが用いられています。

   
車内の装飾に関しては広告枠スペースをはじめ、運賃箱や整理券発行機などのワンマン機器、降車ボタン案内のステッカーなどにもAqoursが登用されています。

  
そのため車内はかなり賑やかな印象を受け、中には沼津駅を背景にしたシーンも見受けられたものでした。

乗車時にはラブライバーの知人が乗車したら大喜びするだろうな…と思いながら車内の様子を眺めていましたが、車内放送は音声読み上げソフトを用いた不自然な発音が特徴の味気ないもの。

伊豆長岡駅~三津シーパラダイス線のAqoursラッピング車両で流れるAqoursメンバーによるアナウンスを、それ以外の路線にも拡充するのは難しいと思いますが、せめて年式の古い車両などでよく聞く車内放送(1系統の放送で複数のアナウンサーが登場)を流す事は出来ないのだろうか…とも感じたものでした。


(お断り)
MAKIKYUは熱心なラブライバーではありませんので、コメント等でラッピング車両以外の「ラブライブ!サンシャイン!!」関連の話題などを記された場合、対応できない事もありますのでご了承下さい。


関釜フェリー「はまゆう」~関釜航路で活躍する日本船

2019-09-16 | 船舶[海外関連]

今年の夏休みは長期休暇を利用して国内、または海外へ行かれた方も少なくないと思いますが、MAKIKYUもJRの格安乗車券「青春18きっぷ」で西日本方面へ向かった後、下関港から出航する国際航路で韓国へ出国したものでした。

下関港は以前青島(中国)へ向かう国際航路も出航、これも一度だけ乗船した事がありますが、この航路は休航(実質廃止)となっており、現在下関港の国際ターミナルを発着する旅客航路は釜山との間を結ぶ1航路のみとなっています。

下関~釜山間を結ぶ国際航路は1970年に就航、幾つも存在する日韓航路の中でも老舗の航路となっており、1983年以降は韓国側法人(釜関フェリー)と隔日運行、ドッグ期間以外は毎日就航が実現し、この運行形態が現在まで続いています。

MAKIKYUは以前釜関フェリー「星希」には一度乗船した事があったものの、日本側法人の関釜フェリー就航船「はまゆう」は釜山港などで姿を見るだけ…という状況が永年続いていました。

 
しかし今夏初めて「はまゆう」に乗船する機会があり、ようやく関釜フェリーで就航する2隻双方への乗船達成となりました。
(写真は釜山港停泊中の「はまゆう」と、船内に飾られていた「はまゆう」の模型です)

また関釜フェリーは近年、青春18きっぷ利用者向けに有効期間内の青春18きっぷ提示で2等運賃の割引キャンペーンを実施する事が定例化していますが、今夏はこれに加えて上等級船室でもキャンペーン価格で大幅割引を実施していましたので、MAKIKYUは青春18きっぷ提示とは別の割引を利用、青春18きっぷ提示では割引とならない上等級の船室を利用したものでした。

 
MAKIKYUが利用した船室は1等船室、2段ベッドが設けられ、部屋内にはトイレやシャワーなどもある2人部屋。


洗面用具一式やティーバッグなども用意されており、ホテルさながらと言う雰囲気でした。

食料も夕食用の弁当と翌朝分の菓子パン、これに加えて飲物も数本持参したお陰で、一旦船室に入った後は翌朝の釜山港到着まで船室から出なくても…という状況で、設備面での難点は船内にWifiがない事位と感じたものでした。

関釜フェリーでは1等船室の相部屋利用はできないため、単独利用で追加料金発生となりましたが、それでも片道8250円というキャンペーン価格は移動+宿泊費と捉えるなら、設備の割には値頃感があると感じたものでした。


ただ下関港でのターミナル使用料や燃料サーチャージは致し方ないとしても、今年創設され初めて支払う事になった「国際観光旅客税」も加わる事で、せっかくのキャンペーン価格適用にも関わらず運賃以外の諸経費を合わせると10000円超。

国際旅客観光税だけで支払金額の1割程度になってしまうのは…とも感じたもので、航空機のファーストクラスで欧米などへ出国する人物にとっては微々たる金額かと思いますが、船で200㎞程度の距離を移動するだけでもこんな費用が嵩むのは…とも感じたものでした。

また先月は半分以上を海外で過ごす状況でしたが、今後も今夏の旅行に関連した記事をボチボチ取り上げて行きたいと思いますので、引き続きアクセス頂けると幸いです。


JR九州 811系1500番台車~ラッシュ対策を強化したリニューアル車両

2019-08-31 | 鉄道[九州・JR]
今日で8月も終わり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には夏休みを利用して遠出された方も多いと思いますが、その中にはJR旅客各社の普通・快速列車が乗り放題となる格安乗車券「青春18きっぷ」を利用された方も居られるかと思います。
 
MAKIKYUは6月~7月中頃にかけては業務の都合などで余り遠出もできず、「MAKIKYUのページ」更新も休止のお知らせを掲出する状況でしたが、7月下旬には業務が一旦落ち着いた事もあり、先月~今月にかけて3週間程遠出していました。

今夏の旅行は海外メインだったものの、フェリー発着港までの足などとして青春18きっぷも1セット(5回分)購入して利用、首都圏~京阪神~中国地方~九州北部にかけての普通・快速列車乗継移動で利用したものでした。

その際には近年JR九州の福岡地区で数を増やしている811系「1500番台」車にも初めて乗車機会がありましたので、今日取り上げたいと思います。

811系はJR九州発足から間もない1989年(平成元年)に登場した九州島内(交流60Hz区間)専用の近郊型電車で、国鉄時代に設計・導入された交直両用車の415系に比べればまだ幾分新しいとはいえ、30年強に渡る平成時代を経て令和時代に入った今日ではベテランの域に達した車両になります。

経年劣化に加え、直流電動機を用いた主電動機などもエネルギー効率の面で芳しいとは言い難く、首都圏で活躍する同世代車の中には退役進行中の車両も少なくない程、JR九州では今後811系の継続使用を見込んで大規模リニューアル実施が進行しており、リニューアル施行車は番台区分が1500番台に改められています。

 
主回路更新(VVVFインバーター制御化)や行先表示器のフルカラーLED化、パンタグラフのシングルアーム化など、近年他事業者の大規模リニューアル車で実施される事が多い更新内容各種に加え、JR九州ではお馴染みの某有名デザイナーの参画による内外装のテコ入れにより、車体各所でロゴや英文字などを見る事ができるのも大きな特徴です。

また九州北部地区を走る近郊型電車は811系をはじめ、他形式でも前面貫通扉上に行先を表示しているものの種別表示は側面のみ、そのため先頭部を見ただけでは普通なのか快速なのかを識別できない車両が多数活躍しています。

字幕式では幕数の関係などで致し方ないと感じる事もあるものの、大規模リニューアルでフルカラーLED式に改めた以上は、交互表示やスクロール表示などで種別と行先の双方を表示して…と感じる所ですが、他形式車両併結時の情報指令伝達の関係などもあるのか、現状では更新前の字幕時代と同様に行先のみの表示となっており、今後のプログラム更新などに期待したいと感じたものでした。

車内に足を踏み入れると、以前は転換式クロスシートがズラリと並び、福北間の乗り通しなど1時間強に渡る乗車を強く意識した雰囲気だったものの、後進車両増備や老朽車両退役などで登場時とは状況が大きく変化した事も影響してか、ラッシュ対策を強く意識したオールロングシート車に改められています。

蛍光灯LEDと共にグローブレス化、化粧板も白無地となっており、客ドアも内側はガラス押え形状などは変化したものの、相変わらずステンレス無地ですので、割合簡素な印象を受けたものです。

優先席以外は青系統のモケットを用いたロングシートは、背ずり部分がやや特徴的な形状、袖仕切りにロゴを散りばめたガラスを用いている辺りは、デザイナーの個性が出ていると感じたものでした。

とはいえ最近背ずりに合板を用いた座席を装備、座席モケットも1車両内で様々な柄を用いた車両を多数導入しており、最近では床材にQRコードもどきの模様が多数描かれた車両も散見されるJR九州にしては大人しい雰囲気。

一部のドア上には次駅表示などを行うLED文字案内装置が装備されていますが、最近では4か国語表示対応のLCDモニターを装備する車両も少なくない状況、JR九州でも最新型車両では採用事例があり、異国にも近い土地柄も考慮すると役不足の感が否めず、ないよりは良いものの情報伝達面では今後の改善に期待とも感じたものでした。

総体的な講評として大規模リニューアルに際してはもう少しテコ入れした方が…と感じる面も幾つかあるものの、一般車両として万人受けする車両を志向したのでは…と感じる面が多く、一部では「白缶」とも呼ばれる常軌を逸した座席を装備した車両などに比べれば遥かに快適、乗降性も改善されていますので、普通列車主体の運用で20~30分程度の乗車なら悪くないと感じたものでした。

ただ高速バス競合区間でリクライニングシートを装備した高速バスよりも運賃が割高となる区間も少なくない事を考慮すると、福北間など片道1時間以上の乗車となる事も少なくない快速・区間快速での充当は、少なくとも昼間時間帯は極力避けた方が良いと思われ、今後リニューアル車が増える事も考慮すると、車両運用面での配慮などは必須だろうと感じたものでした。


あと「MAKIKYUのページ」更新ですが、9月以降は月に2~3回程度の更新ができれば…と思っていますので、今後も引き続きアクセス頂けると幸いです。

少しお休みを頂きたいと思います

2019-07-29 | Weblog

皆様、いつも「MAKIKYUのページ」へアクセス頂きありがとうございます。

先月~今月にかけては個人的な業務上の事情などもあり、余り遠出もできず忙しい状況が続いていました。

数日前ようやく一段落し、これから夏休みを…という状況ですが、ここ最近余り遠出が出来なかった事に加え、今後比較的長期の休暇が取得できる事もあり、少しの間遠出に出向く予定です。

来月後半からは現在抱えている案件も再開し通常体制に戻る予定、「MAKIKYUのページ」更新も来月後半から再開したいと思っています。

ブログ記事更新を楽しみにされている方も少なくないと思いますが、更新再開までもう少し時間を頂ければ…と思います。

今月は記事更新もできず申し訳ございませんが、今後も「MAKIKYUのページ」を宜しくお願い致します。



東海バスオレンジシャトル「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバス4号車

2019-06-30 | 小田急グループ

先月末~今月にかけては、個人的な事情でブログ更新もできず、またプライベートでのお出かけなども余り…という状況。

まだ夏休み期間の具体的な計画は立てていないものの、来月下旬には現在の業務もひと段落する見込みですので、出来る事ならお盆期間とその前後を中心に何処か遠出でもできれば…と思っています。

そんな状況ですので、今月は神奈川県と東京都以外の地域へ足を運んだのは、これまた神奈川県と隣接する静岡県程度で、私用で様々な所へ出向く事が多いMAKIKYUにしては、珍しく遠出の少ない月になりました。

静岡県の訪問箇所もMAKIKYUの居住地から割合至近、三島や沼津などの都市がある東部のみですが、近年沼津周辺はアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台になった事もあり、アニメ本編の放送が終了した今日においても、ラブライバーとも称される多数の同アニメファンが「聖地巡礼」と称して訪問している状況です。

沼津周辺の交通機関でも「ラブライブ!サンシャイン!!」のキャラクターをデザインしたラッピング電車やラッピングバスなどが幾つも運行中、その中の幾つかは既に「MAKIKYUのページ」でも取り上げており、先月中旬には既に3台の「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスを運行している東海バスオレンジシャトルで4台目のラッピングバスが運行を開始しています。

東海バスオレンジシャトルの「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスは今まで一般路線用の中型車がラッピング対象、当該車両は沼津駅を起点に「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台になっている内浦地区へ向かう路線(西浦線)と、今年初頭に公開された「ラブライブ! サンシャイン!!」劇場版に登場する我入道地区を循環する路線(我入道循環)を中心とした固定ダイヤでの運行となっています。

4台目も西浦線や我入道循環に導入…と言いたい所ですが、先月運行開始した4台目の「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスは一般路線車ではなく高速乗合用。

高速乗合用の「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスは既に富士急グループで運行中ですが、東海バスグループ高速乗合バスにおける「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスは先月運行した車両が初めてとなります。


内浦地区では高速乗合バスの運行自体が皆無、また東海バスグループの高速乗合バスで沼津駅発着路線も存在しないため、バスタ新宿~三島駅~大平車庫(東海バスオレンジシャトル沼津営業所)間を結ぶ「三島エクスプレス」の一部便に用いられており、この車両が三島駅を発着する際に駅周辺に居合わせた際、姿を撮影する事もできたものでした。

 
「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場する9名の主要キャラは、3台の一般乗合車と同じく公式側(客ドア側)に4名、非公式側(客ドアとは逆側)に5名が描かれており、高校1年生の3名は全て公式側、一方高校2年生の3名は全て非公式側に配置されており、この配置には何かの拘りやルールでもあるのか…と感じる方も少なくないかもしれません。


路線性質上沼津市内で乗降する乗客は余り多くないと推測されるものの、一応起終点となっており車両が所属する大平車庫は沼津市域に位置する事もあり、「Aqoursは沼津にいます。」という沼津をPRする謳い文句も記載されており、東京都心へ乗り入れた際の沼津宣伝にも一役買う存在になっています。

静岡県東部~東京都心を結ぶ高速乗合バスは、静岡県側の居住者が東京都心に出る事を主眼としたダイヤとなっており、特に「三島エクスプレス」はこの傾向が非常に顕著な路線です。

富士急グループが運行する「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスも静岡県東部~東京都心間を結ぶ路線で運行中ですが、こちらとは静岡県東部方・東京都心方双方の発着停留所をはじめ、運行時間帯や車種なども対照的なのは興味深い所です。

三島駅周辺の某飲食店に入店した際に店員の方と少し話をする機会があった際には、「今度の(「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピング)バスは富士急と違って使い易い時間帯で嬉しい」という話も出た反面、余所から三島や沼津などへ日帰りで出向く際には使い難い状況ですので、ラブライバーの方々からの評価も大きく分かれる所だと思います。

静岡県~東京都の中間に位置する神奈川県に身を置くMAKIKYUとしては、近隣を通過するとはいえ神奈川県内での途中乗降ができず、静岡県のみでの区間乗車もできない三島エクスプレスは、余程の理由でもない限りまず利用する事は…と言う状況ですが、MAKIKYUの周囲は熱烈なラブライバーもおり、このラッピング車運行も大歓迎していましたので、乗車の暁にはその際の感想なども伺えれば…と感じたものでした。


(お断り)
MAKIKYUは熱心なラブライバーではありませんので、コメント等でラッピング車両以外の「ラブライブ!サンシャイン!!」関連の話題などを記された場合、対応できない事もありますのでご了承下さい。

 

 


川崎市多摩区内で発生した小学校児童と保護者の襲撃事件に関して

2019-06-01 | Weblog


先月下旬には小田急線とJR南武線の乗換駅にもなっている川崎市多摩区の登戸駅近くにおいて、私立カリタス小学校スクールバスを待つ児童とその保護者を無差別に襲撃、多数の死傷者が発生する大惨事があり、ニュースなどでも盛んに報じられていますので、ご存知の方も少なくないと思います。
(写真は事件発生前に現場一帯を通った際に撮影したものです)

平成→令和へと時代が変わり、新たな時代を迎える祝賀ムードも今回の事件で一挙に…と言っても過言ではなく、事件後警察による捜査で明らかになった情報が次々と報道されていますが、事件を引き起こした後に自死した容疑者(犯人)の凶行は許し難いものです。


MAKIKYUも先月末には事件現場一帯に献花へ出向き、その際も一帯は多数の報道関係者が居合わせるなど異様な状況でしたが、この場でも今回の事件で不幸にも亡くなられた2名の方の冥福と、負傷された方の早期回復を祈願したいと思います。

また死傷した児童や保護者以外の現場に居合わせたカリタス小学校児童や保護者、学校関係者や周辺住民の心労も並大抵のものではないと感じ、事件発生直後現場に居合わせた知人からも想像を絶する凄惨な状況を伺っています。

ちなみに事件現場はMAKIKYUにとっても非常に身近な所、事件発生時間が少し前後していたらMAKIKYU自身も犯行に巻き込まれていた可能性もあり、今回の事件はとても他人事とは思えず、非常に大きな衝撃を受けています。

事件発生後自身も大変な中、当日夕方記者会見に臨んだ内藤校長先生や倭文教頭先生などの学校関係者を非難するツイートなどを見るとますます気が滅入るもので、カリタス小学校が今後平静を取り戻すにも相当な時間を要するだろうと感じたものです。

今後他校も含め同種事案が再発しない事と共に、少なくとも事件で衝撃を受けている学校関係者への心ない取材や非難などの2次被害が及ばない事を強く祈願し、この記事を結びたいと思います。


相模鉄道 12000系電車~JR直通用に導入された最新型車両

2019-06-01 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

平成から令和へと時代が移り変わり今日で1カ月、先月は新時代早々身近な所で凄惨な事件が起きてしまうなど、新時代の祝賀ムードも…と言った所ですが、今年末の神奈川県では相模鉄道(相鉄)JR直通新線の開業と、これに伴う相互直通運転開始が予定されており、既に今から新たなルートの開業が待ち遠しいと感じている方も少なくないと思います。

この新ルート開業においては、JR側は既存車両(E233)の増備で対処するものの、相鉄は首都圏私鉄で唯一東京都内を走っていない会社であったものが、他社線直通とはいえ初の都心運行となる事もあってか、非常にインパクトの強いJR直通向け新型車両を導入しており、この新型車両が12000系です。


12000
系は平成時代最末期の今年4月下旬に運行開始、MAKIKYUが平成時代最後に乗車した新形式となり、相鉄沿線在住ではないものの割合身近な所を走っている路線だけあり、新たな時代・令和を迎えた後にも乗車しています。

日頃時折相鉄線を利用する身としては、最近では珍しくない存在となった9000系リニューアル車や、東急直通向けに1編成だけ先行導入された新型車両・20000系と様々な点で共通項が多数存在しています。


濃紺(NAVY BLUE)の装いや、グレーを基調とした内装などは3形式で共通しており、9000系リニューアル車には幾度も乗車、また20000系にも数回乗車している身としては、さほど新鮮味を感じるものではなく、「既存NAVY BLUE2形式の意匠を反映したJ-TREC標準仕様車」「20000系と11000系を足して2で割った車両」の様にも感じたものでした。

 
とはいえ拡張車体を用いている事やメーカー標準仕様を踏襲している面もある事から、車内天井構造などは20000系とは大きく異なり、前面非貫通車で窓傾斜が20000系よりも大きくなるなど、20000系とは「似ているけど何処か違う」車両となっており、客ドアの窓ガラス形状などはJ-TREC標準仕様車である事を強く実感したものでした。

下回りは最新鋭のものではなく、一世代前のJR標準仕様車・E233系や同系ベースの相鉄車両・11000系と同等のものを装備しており、増備編成数などを考慮して実績のある機器を採用した手堅い一面もあり、20000系に比べると新形式車両ながらやや新鮮味に欠けると映る向きもあるのでは…と感じたものでした。

とはいえ東京都内や埼玉県内では馴染みのない人物も多いと思われる「相鉄」を、対外的にPRする広告塔的な車両としては結構なインパクトのある車両になっているのでは…と感じ、乗車した際の車内広告でも相鉄~JR直通の新ネットワークを宣伝する中吊りなどが多数見受けられる状況でしたので、そう遠くない時期に運行ダイヤなどの詳細発表実施が見込まれる新ネットワークがどの様に展開されるのかも注目して行きたいと感じたものでした。