
トントはそこにいた。
ボクを見て笑った。ほんとだよ。お前が、トント?って聞こうと思ったら、こっちを見てにっこりしたんだ。飼育箱を開けようとしたらあっという間に僕の腕に飛んできた。
いや、飛んでこなかったけど気がつくと腕にいた。傷のところに。
「お前がやっぱりトントなんでしょ。ハートマンが言ってた。」
カメムシはこそこそっと僕の傷口に潜り込んだ。えー、何すんだよぅ、痛いとこ。と思っている間に背中のハートだけを残して見えなくなってしまった。痛くないし、何かスーっとする感じ。驚いてちょんとハートに触れたときだ。
「あなたの言うとおり私がトントです。」
はっきりと声が聞こえた。 つづく
ボクを見て笑った。ほんとだよ。お前が、トント?って聞こうと思ったら、こっちを見てにっこりしたんだ。飼育箱を開けようとしたらあっという間に僕の腕に飛んできた。
いや、飛んでこなかったけど気がつくと腕にいた。傷のところに。
「お前がやっぱりトントなんでしょ。ハートマンが言ってた。」
カメムシはこそこそっと僕の傷口に潜り込んだ。えー、何すんだよぅ、痛いとこ。と思っている間に背中のハートだけを残して見えなくなってしまった。痛くないし、何かスーっとする感じ。驚いてちょんとハートに触れたときだ。
「あなたの言うとおり私がトントです。」
はっきりと声が聞こえた。 つづく