ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ケータイを活用する人しない人(出張編)

2009年12月23日 | モバイル
一応、お客様企業にITソリューションを提供するIT企業のはしくれということもあり、いろいろな社内システムを使って業務をしているわけで、それなりにITを使いこなしている(と思っている)社員が多いのだけれど、ことモバイルに関してはどうだろう。使う人使わない人、このリテラシーの差は大きいだろう。

年末ということもあり、上司や同僚とお客さんへ挨拶周りをかねて3人で出張にいってきたときのこと。

【空港で】

3人で空港で待ち合わせをし、いざ飛行機に乗り込もうとしと、僕は搭乗口の自動改札機にケータイをかざし飛行機へ。ケータイにはモバイルAMCカードをインストールしてあるので、おサイフケータイを利用して搭乗手続きをSKIPすることをできるようにしている。

Aさんは自動改札で「ANAのマイレージカード(AMC)」をかざして通過する。マイラーだけあってAMCカードは持ち歩いているのだろう。Bさんは会社で会社で手配した「eチケット」に印刷されていた二次元バーコードをかざして自動改札を通貨するへ。

もちろん3人ともケータイはもっている。モバイルAMCアプリの設定が面倒くさいというのであれば、ケータイの画面に二次元バーコードを表示させることもできる。わざわざ「紙」を持ち歩く必要はないのだけれど、そういう発想はないのだろう。

【電車】

飛行機で福岡に到着。適当に飯を食って、そこから今度は地下鉄で移動。当然、3人とも福岡の地理に詳しいわけではない。とりあえず駅に向かって、AさんとBさんは路線図とにらめっこ。とりあえず僕は、「goo路線」で目的地を入れ現在時刻で検索。何線のどこどこ行きの何分の電車に乗ればいいか、料金はいくらで、だいたい何分くらいかかるか――とりあえずこのページを画面メモ。

その間、AさんとBさんは路線図上で目的地をさがし、料金を確かめ、今度は次に来る電車が目的地を通るのかを確かめている。「1番線は●●行きだから反対だなぁ、2番線の電車は○□までいくのか?あぁ、大丈夫だな、これだこれ。」

AさんもBさんも、社内にいる時はPCで路線検索を使って乗り換えや時間を確認している。でもケータイでは利用しない。検索結果が違うのか?まさか。

【タクシー】

とりあえずお客さん事務所の最寄り駅まで到着。でもここからお客さんの事務所まではちょっと距離がある。ということでタクシーに乗り込む。

「■●▲ビルまでお願いします。」
「福岡タワーの近くですよね。とりあえずそこまで行きますんで、どこかわかります?」

AさんはBさんに、近くにあれがなかったけ?などと聞いている。

僕はケータイのgoogleマップでお客さんの事務所を検索。地図をもとに周辺の目印になりそうなものを案内する。


【ホテル】

今回は急な出張だったこともあり、会社でホテルの予約をとる時間もとれない状態。ということもあって、事前に電車の中でケータイから「楽天トラベル」で予約。PCでの予約に比べて面倒臭い点もあるけれど、とりあえずモバイルで何とか解決。予約番号・確認メールもケータイに残っているので一安心。

【食事】

お客さんとの懇親会も終わり、さて3人でラーメンでも食べに行くかということに。この近所でどのラーメン屋が美味しいのだろう。

Bさん 「あそこにラーメン屋ありますよ。」
Aさん 「うまいかなぁ」
Bさん 「どうですかね。とりあえず行ってみましょうか?」

で、とりあえず僕が開いたのが「食べログ」。条件を設定して、この近辺でのラーメン屋をチェック。地図を見ながら向かうことに。どうせ行くなら、美味い方がいいっしょ。

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ちょうど僕ぐらいの年代がWin3.1~Win95世代ということで、インターネットをするにしてもPCが中心の世代。AさんもBさんも僕より年上ということもあって、やはりPCという枠組みからなかなか抜け出せていないのだろう。こういう世代はもしかしたらiPhoneやAndroid搭載端末などはPCと同じように使いこなすのかもしれない。

しかし画面も、そのつくりも、使い方も違うケータイでの情報収集やリテラシーは果たしてどうか。そもそもメールやゲームはやってもケータイでサイトを検索するといった発想などないのだろう。実は「行動支援メディア」としては、PC以上に常に「共にある」存在だとしても、だ。

しかし今の20代前半や今後の新入社員は子供の頃からインターネットと馴染んできたデジタル・ネイティブなわけで、もっというとPC以上に「ケータイ・インターネット」に馴染んできた世代だ。彼らの思考様式、行動パターン、メディア・リテラシーはWin95世代やそれ以上の世代とも全く違う。彼らを理解できるのだろうか。

ちょうど会社の幹部や中堅どころというのは「ケータイ」を理解していない世代だ。そういったこともあり、企業でのケータイサイトはかなりお粗末なものが多い。これからちょっとした調べモノは「ケータイ」で行う世代が台頭してきたとき、インターネット黎明期の企業サイトのように、ケータイサイトの対応の差がいろいろ出てくるのだろう。

また本来なら、ぼくらのような会社がそういったところも見越して、お客さんにいろいろ提案しなければならないのだろうが、まぁ、こんな感じだし、ケータイ・ネットリテラシーを高めるのはなかなか難しいのだろう。




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