今年度よりうちの会社でも「KPI(key performance indicator)」が策定された。「KPI」というのは「重要業績評価指標」のことで、企業目標やビジネス戦略を実現するために設定した具体的な業務プロセスをモニタリングするために設定される指標のこと。「売上」や「収益」といった目標そのものは「KGI(重要目標達成指標)」と呼ばれ、それを達成するために「何を」「どれだけ」達成すればいいか . . . 本文を読む
今年も1年が終わるわけだけれど、今年1年を振り返って自分自身考えたことといえば、ネットというのはあらゆることを「ログ化」「アーカイブ化」していくということだろう。
これまでも変容する「時間感覚」については何度か書いてきたけれど、ライフログという観点も含めて、やはりその根源については「ログ化」「アーカイブ化」というものがあるような気がする。
ただ「ログ化」というと曖昧模糊な感じがするけど、例えば . . . 本文を読む
何ごともシンプルであることに勝るものはない。テレビのリモコンしかり、携帯電話の取説しかり。こういうと誰もがうなづくのだけれど、実際にはそんな風には考えない。多くの場合、ついつい「足し算思考」に陥りがちだ。
例えばあるプロダクトを考えよう。それは携帯電話でもいいし、掃除機でもいいし、耳掻きでもいい。それらをより便利にしようとしたらどう考えるだろう。何を改善すればいいか、どんな機能がたりないか、何か . . . 本文を読む
懐かしい人からメッセージをもらった。2年ほど前から音信不通になっていた人。以前の同僚。
もちろん電話なりメールなりをすれば連絡はとれたのだろうが、あらためて用でもなければそんなことしないし、そのうち連絡がとりづらくなってそのまま忘れ去られていく…今までであればきっとそうなのだろう。
でも今は違う。消そうとしない限り、僕らは繋がっている。いや、繋がることができるのだ。
きっかけは大したことじゃ . . . 本文を読む
「マスゴミ」と呼ばれることに対しての自己反省というか、分析というか、そんな記事がITproに。
この中で書かれている意見はまっとうで、その通りだと思うのだけれど、微妙な違和感も。そもそも今、ネットの住民、あるいは一般の人々が感じている「マスコミ」への不信感とはそんなことだろうか。
「マスゴミ」と呼ばれ続けて:ITpro
この記事を書いた島田さんは、「毎日デイリーニューズ」の件などを引き合いに出 . . . 本文を読む
結局ネットというのは、あらゆる中間項を廃して物事の本質・本性をピュア・〈あるがまま〉に結びつけていくものなのだろう。例えば廃されるものとして、卸問屋や商社などの中間流通業者などがあり、組織内のヒエラルキーであり、我々の肉体であり、社会システム維持装置としてのペルソナや倫理感などだ。
インターネットが普及しだした当時、まだHPの閲覧やメールのやりとりが中心だった頃、商社や問屋を介さずにメーカーと小 . . . 本文を読む
あまり理詰でもの考える人の意見はあてにしないようにしている。特に微に入り細に入り細かいところまで理屈で整理しようとする人は要注意だ。もちろんそういう風な人の意見は筋が通っているし、一見、正しいことが多い。しかし正しいからといってそれが現実的に適しているかというと必ずしもそうでない。現実とは、往々にして筋が通っていないのだから。
理論的な整合性をとろうとすれば、そこには「閉じた環境」を想定しなけれ . . . 本文を読む
どうも自分の考えを人に理解してもらうが苦手だ。説明が下手なのか、言葉が足りないのか、部分部分はわかってもらっているようなのだけど、結局はよくわからない/府に落ちないといったことになる。そう、「府に落ちない」というのがぴったりなんだろう。「はぁ」とか「ははぁ~ん」とかそんな感じ。
言葉だけじゃわからないだろうと図に落としてみる。はぁ。具体的なイメージが沸きやすいようにと何かに例えてみる。ははぁ~ん . . . 本文を読む
見田宗介さんの「社会学入門」の「人間と社会の未来-名づけられない革命-」の章を読んでいるときに、あぁ、そういうことか、と腑に落ちたことがあってそれについて。この章では現代社会が成長の「S字曲線」の「平衡系」に入りつつあること。また人類の農耕革命(文明社会)→工業革命(近代社会)→消費革命(現代社会;ただし「消費革命」かといわれるとちょっと違うのでは、と思うのだが…)の発展段階は同時に文字→マスメデ . . . 本文を読む
一方の極である「∞(無限大)」ともう一方の極である「0(無)」とが等しくなる理由はよく分からないけれど、ITという「時間」と「空間」という概念を消失させるテクノロジー、身近なところで行くとインターネットの登場によって、僕らの「時間感覚」というのは全く異なる2つの極に分断されている/あるいは同一の事象が2つの正反対の事柄として認識されている気がする。
1つは「近代」の延長としてますます加速するスピ . . . 本文を読む
あなたの友人が風邪をひきやすい体質で、今日も鼻をグズグズさせているとしたら、あなたは何と言うだろう。風邪をこじらさないように、早めに風邪薬を飲んだ方がいいよ。正解である。その友人がメタボリックで困っているとしたら何と言うだろう。毎日、30分でも軽くジョギングしたらいいよ。正解である。あなたのアドバイスにしたがうと、友人は風邪薬を飲みながらジョギングをすることになるわけだけれど、これは正解だろうか? . . . 本文を読む
全人類の「知」をインターネット上でアクセス可能にする――かってテッド・ネルソンが唱えたザナドゥ計画などはまさにこの走りといっていいだろう。Webを通じて世界中の「知」がアクセス可能である。この言葉をはじめて聞いたとき、その壮大な計画に心躍らせたことを覚えている。しかし今、この言葉は、未だに魅力的な言葉ではあるけれど、ある種の戸惑いを隠せない。
果たして「知」とは何か。
例えば「宇宙は地球を中心 . . . 本文を読む
名前を付けるというのは難しい。といっても、おめでたでもなんでもなく、今進めている新しいコンセプトの商品名のこと。個人的には、名前なんて実体とは異なる記号・シニフィエでしかないのだから、特にこだわるつもりもないのだけれど、「名は体を表す」という言葉もあるように、その実体のもつコンセプトが上手く表現され、かつ覚えられやすいものであって欲しいと思う。
で、幾つかの案をまとめ、サラリーマンらしく、部課長の . . . 本文を読む
「憎しみ」の情は仕方ないことだとしても、それを捨て去ることができないことだとしても、それに捕らわれないでいられたらと思う。
そこに存在していたものが「悪意」でないとしたら、その憎しみは消え去って欲しいと思う。憎しみに捕われている限り、どこにも進むことはできないから。
善きにしろ悪しきにしろ、我々には忘却という偉大な能力がある。忘れ去ることは決して過ちではない。
憎しみの情を忘れ、昨日を赦し、 . . . 本文を読む
「…戦線から遠のくと楽観主義が現実にとって替わる。そして最高意思決定の段階では「現実」なるものはしばしば存在しない。戦争に負けている時は特にそうだ……突然ですが、あなた方には愛想が尽き果てました…」これは押井守監督の「パトレイバー2」の中で"昼行灯"後藤隊長が警察庁幹部らに言い放った言葉。この映画を始めてみた高校生の頃はもう1つ意味がわからなかったけれど、社会人となり、ビジネスという名の戦場で働い . . . 本文を読む