フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

そして見学者はやってきた

2004-04-17 | 吹奏楽、管弦楽&アンサンブル団体
というわけで、Nさんは見学にやってきた。Cさんも来た。
そして、合奏に加わってもらった

結論から言うと、Nさんはやはりかなり恐れおののいてしまったらしい。合奏中は私の隣で吹いてもらったのだが、あまり指が動いていたとはいえない。でもそれはそれでぜんぜん構わない、少し練習すればすぐできますよー位のフォローはした。そしてその日の夜の携帯メールでは、楽しかった旨のコメントがあった。

が、次の練習にはついに姿を現さなかった。

最近また仕事でご一緒の機会があったので、再見学を交渉した。意欲はあるようなので、なんとか約束にこぎつけた。乞うご期待。

Cさんの方は、順調に入団かと思われた。見学の日にNさんは練習途中で用事があるために帰宅したが、Cさんはそのたとの反省会(という飲み会)まで参加した。普通なら飲み会まで来たのだったら、そのまま団員と馴染んで問題なくご入団のはず。

ところが。うちの団体の顧問様が「粗相」をした。顧問様は50代にしてレッスンにつき本格的にフルートを開始。動機は簡単で、フルートは女の子が多いから。そしてこのフルートアンサンブルを立ち上げここまで引っ張ってきた功労者である。定年を過ぎ、資産家で、年金をもらいながらの悠々自適な生活。のはずであるが、株がどうかしてしまったとかで、実際にはけっこうケチである。

顧問様は、夢を語る。今の若者は夢がない、もっと夢を持ってがんばれと言う。いまだにスローガンさえ掲げていればみんな右肩上がり、を信じて疑わない世代である。そういう顧問様たちの世代がいいように今までやってきたから、環境などの諸問題や歪を我々の世代以下に押し付けてきたんでしょう、だから夢がもてないんだよなどと、こちらも訳のわからない反論をしても、涼しい顔。それでも夢を持って実行に移せ、と自分の夢の実現のために他人を使おうとする。ちなみにここでいう夢とは顧問様のこれまでのフルートアンサンブルの実績、というか歩みを関係者に知らしめるための自主演奏会の実施のことである。ずるい。やりたければ自分でやれ。とりあえず非の打ち所は多いが、愛すべき人物ではある。みんなぶつぶつ文句はいうが実は結構好意的に接している。

その顧問様が、反省会(飲み会)の席でいつものようにけんかが始まった。けんか相手はいつもと同じ。少し、テンポがのんびりしている人が相手である。はた目には明らかに激しい口げんかでしかないのだが、顧問様本人いわく、「ざっくばらんな意見交換」だと言ってゆずらない。見学者がいるのに、と言ってもアルコールがはいり、見学者が女性だったせいもあるのか、エンジン絶好調である。

結局、Cさんからアンサンブルの事務局宛に、雰囲気が合わないから入団は遠慮する旨のメールが来た。

フルートアンサンブル見学者

2004-04-17 | 吹奏楽、管弦楽&アンサンブル団体
というわけで、Nさんは我々のフルートアンサンブルを見学にくることになった。その日は偶然もう一人Cさんという女性の見学者が来たので、見学は合計二人となった。どちらも経験は数年で、われわれのフルートアンサンブルのなかでは長いほうではない。

社会人になってから独学やレッスンについてフルートを始めて、その後吹奏楽や管弦楽、フルートアンサンブルなどの演奏団体に加わるのは結構困難なことだと思う。社会人の団体であれば、おそらくや中学や高校の部活動で楽器を始め、以来10年以上の経験なんていうのたくさんいる。部活では、勉学をおろそかにして(!)にしてそれこそ朝から晩までメトロノームを前に、先輩の厳しい指導で練習、練習、練習(した人もいる)。

そりゃあ、今からすぐに技術的に追いつこうっていったって無理ってもんでしょ。たまに専門の音楽教育を受けてきた人もいたりする。そういう団体に見学に行っても、「なんでこの人たちはこんなにできるのー???」となって腰が引けてしまうのは無理もない。実際にそういう人を何人も見てきた。

一応、我々のアンサンブルでも「アルテ一巻終了程度」を入団条件とうたっている。結構高い敷居かとも思うが、楽器の組み立て方もしまい方も知らない超初心者は困るという程度の意味にしたいと思っている。

我々のフルートアンサンブルの団員数は、多少の出入りはあるものの10人台半ばで比較的大人数の部類に入ると思う。ある程度以上の人数がいるアンサンブルのよいところは、個人個人の技量はそれほどではなくても良い演奏ができるということ。

学生のバンドを聞いてみればわかる。一人一人の技術では経験年数の長い分、社会人バンドのほうが勝るが(?)、小学生のほうがすごーい演奏をしたりする。まいっちゃうよ。

まとまった練習時間の取れない我々社会人アンサンブルは何を目指すのか? 決まった答えは「おいしく酒が飲めればよい」。そりゃー全くそのとおり!なんだけど。

私の思うところは、演奏にその団体のカラーが出せること。高校や大学のブラスバンド部OBが集まったバンドでは、似たような環境で育った人の集まりであるため、自ずとカラーが出る。しかし我々のようなそういう母体を持たない団体では、多くの演奏経験を積むことを通してお互いをわかりあうことが重要ではないかと思う。団員同士のコミュニケーションももちろん重要。 え?結局飲みにいく理由を作っているだけではないかって? むむぅ・・・・

とにかく我々のアンサンブルは目指すところが同じであれば、演奏技術はあまり問わないつもりであるということ。
しかし実際には初級者は残っていない。初級者が少ないと余計に初級者は入りにくい。悪循環だ。

話が遠回りしているが、とにかく、Nさんには是非アンサンブルの団員になってもらいたいと思っているということ。そして、Nさんの見学の日がやってきた。