フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

バーカートのピッコロ

2013-05-21 | フルート本体
去年の無駄遣いでも、当たりと思えるのはピッコロだろう。

どうにもピッコロには苦手意識が伴っているが、先生にちょっと話をしたところ。

「ピッコロは楽器よ。」



それまでは、今もまだたまに使うが、フィリップハンミッヒを使っている。それを必要に迫られて買ったのは20年も前。当時としては、まだ統合間もない旧東ドイツ製だったので、当時の楽器としては、旧共産圏産だからなのか、比較的安価な価格帯であったと記憶している。「使える」買いやすい楽器として紹介された。
これ以外で良いものをというと西側産のベラボーな値段になってしまうし、ちょっと演奏は難しいけれど、とてもよい音がでるから、という店長のおすすめもあり、購入した。

今となっては、このハンミッヒ、いつの間にか西側の一流の楽器と肩を並べた対等な一流の値段(笑)となっていて驚きではある。まあ、相応になったとも言える。

さてこのハンミッヒだが、結局のところ、なかなか私には手強い。何かの教本にあったのだが、扱いを間違えるとヒステリーをすぐ起こすがとても可愛いい女の子を大事になだめすかしながら扱うようにピッコロは扱え(原文はもっとまともな文章(笑))、みたいなことが書いてあったが、まさにその通りの楽器。
当時所属していた楽団には、ちょっと言葉を間違えると大変なことになる女の子がフルートにいて、いつもピッコロを吹くときはその彼女を想像しながら大切に大切に大切に、大事ないよう、息を通していたものだ。

が、今はそれをすぐに忘れてうのか、およそ機嫌をそこねてばかりだ。そこそこ長く生きているが、結局異性のつきあい方はそれなりにしか成長しなかったということか(笑)。

いつもはフルートさんとつき合っているのだが、都合いい時だけちょこっとつきあってもらって、あとは後腐れなく解散。じゃあまたヨロシク! みたいなことが通用しない。自分に時間があろうとなかろうと、自分の気分や調子に良かろうと悪かろうと、懐が暖かろうと寒かろうと、とにかく自分はキミのことしか見ていないんだよ、と言い続け、扱い続け、ご機嫌を伺い続けるというメンテナンス?をし続けなければなければならない。

確かに、それなりにきちんとメンテナンスしていれば、周囲からは「きれいな彼女だね(いい音だね)」と言われることはよくあったが、それだけの為に労力をかけ続けられる気力もなくなってきた。。(じじーになった証拠か(涙)。。。)

しかし、疎遠とはなっていてもたまにはピッコロさんは恋しくなる。(突然必要になる)
どこかに、もっと話のわかる、そして自分を癒してくれる、できれば手間のかからない古女房みたいな??女の子はいないものか。。。?
という想いを持って楽器店などちらちらと見ていろいろ試してみた。


で、ふと目に留まったのがバーカート。上から下まで試してみたが、結局そのブランドの中では最も普及クラスのレゾナのいうモデル。

頼んでもいないのに店員さんが試奏室に持ってきてくれていたチューナーに、見るでもなく、それとなく目をやってびっくり。高音域でも指針がど真ん中。
まあ、たまたまではあるが、今まで使っていたピッコロの、伝統的なスケールであるがゆえに高音域が低いとか低音域が高いとか、中有音Dがどーだとか、そーゆーことをいちいち気にすることなくフツーに吹けばフツーに音程がよいという驚愕の、新鮮な事実であった。
それに限らず、吹くのにあまり気を使わなくていい。フルートからピッコロに持ち替えた直後はオーバーブローにかなりなり気味で、そうだったそうだった、この子は大切に扱わなければへそ曲げるんだった。と悔い改めて禊ぎをして演奏に向かい直すことが必要だったが、そういう心理的儀式はほとんど必要なくなった。
同じとは言わないが、だいぶフルートと同じような感覚で息が入る。

音だって、おおらかでいい音色だ。ピッコロの音におおらかという形容はどうかとは思うが、一部の人には大味な音と感じる人もいるかもしれないけれど、趣味性は別として値段を考えなくても必要十分以上。
レゾナより上のモデルは、材質が変わったりなどして、音色が、おそらくはバーカートらしい?特色が出てくる。高級モデルの方が好き嫌いが出やすいのではないかと感じた。ちなみに私はこのレゾナの方が気に入った(笑)。

というわけで、今のところこのレゾナちゃんは、今ではかなり強かった私のピッコロ苦手意識を忘れさせてくれている。
すごいぜこいつ。
つきあいやすくて、性格もいい。美人すぎて気後れすることもないし(笑)

気になる点は3つほど。

特に新品は、すぐに木の黒い色が抜ける。口の当たる部分や息の通る部分に跡が残ってしまう。ハンミッヒは、そういった跡は未だにいっさいついていない。塗料がせこいのか、音色などの理由で意図的なのか。。。?
試奏の時にすでに息の跡がついている楽器が出てくるというのは気持ちいいものではない。

キーのストロークが大きい。ハンミッヒから持ち帰ると、まるでクラリネットからアルトサックスに持ち替えたかのようだ(笑)。まあ、慣れるので問題はないけれど。

水分がたまりやすい。
なぜかハンミッヒよりも演奏していてすぐに音が出なくなる。一曲もたない。たまたま楽器店で紹介されたピッコロフラッグなる掃除用品があったから良かったものの、かなり演奏に支障をきたすことになってしまう。ここに関してだけは、オーボエ並に神経質になってしまう。
ただ、これは普通なのかもしれない。知人でパウエルのピッコロを使っている人が、やたらと分解して掃除棒を通していて「なんて神経質」と思っていたが、今から思えば仕方がなかったのかも(笑)。当時バカにしていてごめんなさい(笑)。

というわけで、「今日はピッコロの出番があるから」と楽団の練習に行くことが億劫になることにかなりの改善をみたのだった。

メデタシ、メデタシ。

Cか、Hか。足部管。

2013-02-06 | フルート本体
C足部管の方が、音がいい!
H足部管よりも。

賛成しない人も多くいるとは思うけれど、現時点では、そう思っているし、今回の無駄遣い?の結果でもこの仮説が裏付けられたと思っている。
Cの方が、音が明るいし、吹きやすいし、柔軟性がある(音程とか音色とか)と思う。それとコストの関係もあって、Cが、特に下の方のモデルでは標準なのだろう。きっと。

H管のいいところは、その反対のところ。

Hの音がでる。
 当たり前だが、曲で要求されてしまったら、どうしようもない。
ある種の、ちょっと陰のある鼻にかかった音。
 それが好きなら、よし。私は明るくてハスキーな方が最近は好き。
遠鳴りする。
 きちんと遠くに息を入れるように扱えるのであれば。。。無理ならこの点では意味なしかも。
特に高音域が安定する。
 中級レベルにはメリット大!
 上手な人だと、柔軟性がなくてイヤという意見に変化することも。
見栄がはれる。上手な人が使っている。(←最重要(笑))

とにかくH管さえあれば、それで満足かというとそうでもないらしいということ。その証拠に? お店ではごくたまにCとH足が両方セットでなっている楽器を見かける。
誰がどう使い分けるかわからないのだが、普段はC足を使って、楽曲上やむを得ないとき?にH足を使うということなのだろうか。パターンとしてはその逆もあり得るが、私としてはそれは考えにくい。二本の足部管にコストをかけるのであれば、代わりに楽器のグレードやオプションにお金をかけた方がいいような気もする。

H管の音色に問題?があるのならば?、その半音下のB管(B足部管)を使えば、どんな音がでるのだろう。B管は、昔一度だけみたことがあるが、音は残念ながら聞いていない。当時聞けたとしても違いなどよくわからなかったと思うが。
クラリネットのC管(C調)とB管の違いから想像すると、だいぶ落ち着いた音になりそうな気がする。B管フルートダモーレ(B調)と比べてどうなんだろう。世の中に普及していないので、いまいちだったということか?

結局、足部管はHとC、どっちがいいのか。
初心者初級者なら、コストもあるし、エントリーグレードでは見かけない意志、そもそもそんなものがあるのも知らないかもしれないので、Cで問題なし。
ちょっと上手になって楽器のグレードアップに興味を持ち、H足にあこがれを持ってどうするか悩むようだったら、ここは多少無理してでもH足付きを買う。後で買い足したり、Cを買ってあとあとまで気持ちを引きずるよりはいい。それに、楽器がいろいろと演奏をフォローしてくれる。
さらに経験を積んで分別のある人になったら。。。そのときはいろいろ試して自分で考える。


ああ、なんの解決にもなっていない(笑)

とにかく、現在の私は、フルートは音が良く、また操作性も高いからC足部管の楽器の方が優れている、と思っている。
それだけ。

じゃあ、D足部管ってどうなのよ?(笑)

引き上げの穴。

2013-01-27 | フルート本体
音孔は、上級機は半田付けである。
(楽器の素材によってはロー付けだったかな?)

昔、楽器を新たに購入したいと思ったとき、当時の先生にアドバイスを一応(笑)聞いてみたことがある。楽器屋さんやメーカーとはしがらみのない人だったからか、一言。「買えるのだったら半田付けがいい。」とのみのお言葉。あとは好きなのを選べばいいとのことで、メーカーの指定はなかった。ご自分の楽器のメーカーも特におすすめの言葉はなかった。後で聞いたのだが、その先生は当時自分で使っていたメーカーの楽器が結局は気に入ってはいなかったようだ(笑)
ちなみに、その時はそのメーカーの楽器を買い、後に気に入らなくなって(気に入らなくなった理由の一つは、先生と同じだった)その後別のメーカーのを買い、最近は心が広くなったのか少しは上達したのか、そのメーカーの楽器の良さもやっとわかってきて吹き方もなんだかわかってきて、両方をその時々で都合良いほうを使うようになった。

話は戻り、確かに、音孔半田付けモデルはとても良いところがたくさんある。
音色に安定感と落ち着きがあり、かつ滑らか。音が暴れない。
音量が豊富。遠達性にも優れる。
と、少なくともクラシック音楽については、いいことずくめ。
ではないだろうか。
ただしこれは、きちんと初速から息のスピードを保って吹けること、という条件があって。
ぼそぼそとした息の人はポソポソとした音しか出ていないし、新品の楽器を購入してからエージングが済んで気持ちよく音が出るようになるまで時間がとてもかかるし(私のイメージでは2年)、楽器に慣れるにも時間がかかる。(同、半年~1年)。
楽器も重量が増すので、持つのも吹くのも構えるのも、えらく骨が折れる。(慣れたけど)
昨今流行のバカ鳴りハンドメイドはそんなにではないだろうけど。

対して、引き上げの楽器は、やっぱり吹いた時の反応が早い。

もし計測したならば、吹き始めから音が立ち上がるまでの時間が一桁ぐらい?早いのではないかと思う。。。。感覚的には。
ハンダ付けがレスポンス遅いからと言って、特に演奏に支障があるわけではないが、敷居が高くなるし、場合によっては困る事がある。

ビビっている時とか、そもそも息がない時。
ハンダ付けだと、焦ってアワワワワワ、と吹いてしまうと、ズブズブプスプス、みたいな音が出てきてカッコよくないけれど、引き上げなら音はか細くなってしまうが、まあ仕方ないな緊張してるし、そこそこ頑張ってるな、みたいな。
上級者にはあまり関係ないかもしれないが。

それでも、比べてしまうと引き抜きはちょっと音が軽いかな。モデルにもよるだろうけど。
半田付けは、トーンホールが肉厚で重量稼いでいるので重厚な音がでるのかもしれない。
だったら、引き抜きでヘビー管にしたらどうなるの?
もしかしたらこれが反応も早く音も重厚になって、一番いいんでないのか?

とまた余計なしょーもない事を思うようになってしまった今日この頃。。。

リングキーという立場

2013-01-19 | フルート本体
私が学生だった頃は、リングキーの穴をふさいで使っている人をみたことはなかった。のだが、最近楽器屋でみておどろいたのは、はじめからリングキーのフルートには穴をふさぐパッチが初めからセットにしておいてあったこと(笑)。リングキーって、ふさいで使うの前提なんだっけ?(笑)

それに加え。
知人のフルートをちらっと見たら、なんと今まで見たことのなかったカバードキーのインライイン。珍しいですね、というと、これは実は精巧にできた?穴のカバーだった。
そうなんだ。そこまでして、せっかくリングを選んだのに穴をふさぎたいのね。。。

わざわざふさぐの前提にしてまで(?)リングキー買いたいんだったら、カバードキーの上に貼ると、一見リングキーに見えるようなシール作ればいいのに。コレ、絶対に売れるに違いない(笑)

まあ、冗談はともかく、それだけ、リングキーにあこがれる、あるいは興味があるにしても、穴をふさぐことに対する不安は、世の中に大きいと言うことだろう。

これって、恋愛と同じで?、人類永遠の課題といえるかもしれない?

一応は、恋愛は結婚すれば、少なくともしておかなければいけないものでは無くなるのだが、リングキーも、いろいろ悩んだにしろそうでもなかったにしろ、使ってしまって慣れてしまえばなんということはないものなのだが。

というわけで、ここでは、リングにしようか悩んでいる、という立場ではなくて、リングもカバードもあるけど、結局どっちよ? ということを改めて思ってみた。


リングキーという立場

どうやら、世の中は、ステップアップするならリングキー、ということになっているらしい。上述の、リングをふさぐパッチが標準セットになっていることからも、買い換えるならばリングにしなければならないということにどうやらなっていて、でもやっぱり悩むからパッチ付き。。。 ということ。

某お茶の水の楽器店で、総銀のカバード仕様のフルートをいくつか試奏させていただいたとき。

「この楽器はカバードは今在庫ありません。リングでもいいですか?」
「あ、ないならリングで全然平気です。」
「長く使えるものですから、リングにされても良いと思いますが」

だ、そうだ。大丈夫だっ、ていってんじゃん。
そういうものなんだよね。
ステップアップするなら、特に理由がなければ、リングが常識。みたいな。

でも、そんなにリングキーっていいの?
今思えば、そんなにリングキーっていいですか? って店員さんに聞けばよかった。
またいずれ、聞いてみよう。


リングがいい理由。
・見た目がかっこよい。(コレ重要)
・インラインがかっこよい。(コレ重要)
・H足つけるなら、リングがよい。
 (というか、カバードのH足見たことがない。音色に問題があるとどこかで見たが本当か?)
・うまい人に見える。ベテランの人に見える。かも。
・音が抜ける。明るい。
・フィンガリングの上達が早い。かも?

カバードがいい理由。(今回確認済み)
・いつでもちゃんと閉まる。
・だから、音の歯切れがよい。


結論。
実をとるならカバード。
見栄をとるならリング。



では、結局どちらを買えばいいか。

悩んでいるなら、悩まずリングを買う。
悩んでいないなら・・・・・好きな方を買う。

以上。(笑)

去年の反省:フルート本体

2013-01-17 | フルート本体
私は、フルートは、引き上げ、カバード、C足仕様が一番よいのではないかという仮説を持っていた。(というか持っている。)

なぜその仕様がよいと考えるのか。

<カバードキー>
だって、穴をふさぐのに、こちらの方がどう考えても合理的でしょ。
ただし、リングキーの方が見た目がよく、また持ち方も必然的に不自然な形ではもてないのでフィンガリングの上達に有利。という意見は支持する。

<引き上げ>
だって、キーが管と一体なんだから構造的に響きの伝達が早いに決まってるでしょ。伝達の遅い方がよい楽器だなんて聞いたことがない。
初めて半田付けの楽器を使ったときの苦労は、今思い出してもそれはそれは大変だった。。。

<C足>
音が絶対的に明るい。
音色が明るい、というよりは、憂いや陰鬱さのない音と言ったらよいか。
H足は、どこか影のある音が、C足と比べればある。

そんなこんなで、きっと最近がんばっているジャズやラテン系の音楽にもこちらの方がきっと向くだろうと。

しかしながら、残念ながらそのような仕様の楽器を所持していないので確かめようがなかった(笑)。


ちなみに、洋銀がいいのではないかというやや弱い仮説も持っていたが、総洋銀モデルをしばらく使って、やはりどこか気に入ることはなかったのでこれは否定された。銀はフルートとしてとてもよい素材である。どうしても洋銀は、音は明るいのだが、私が吹くと少し雑なところが入ってしまう。

ということで、宝の持ち腐れとなっていた総洋銀のフルートだが、フルートの先生に処分したい話をしたら、なんと快く引き取ってくれることになったのである。一部では初心者向きにも評判がよかった小竹の楽器なので、自分で予備として使うことや生徒に紹介するなどいくらでも使い道が想定できるようなのだ。つい先日もレッスンで使われていたので、活躍の機会が増えて楽器にもよかったと思う。


で、使いもしないが、総洋銀楽器を手放したこともあって、少しだけ寂しい日が続いたが、見つけてしまったのである。
デッドストックで中古のように安くなっている総銀カバードC足フルートを!


いろいろ試奏したとかもう一声値引きしてもらったとかオマケたくさんつけてもらったとか。そういう話はここでは飛ばして。


で。
はじめてのミヤザワ!
デッドストックなので、もちろんブロガーシステムではない(笑)。

で。
これがなかなか調子がいい。
ミヤザワだからなのか、音がとっても明るい。
どう明るいかというと、悩みのない感じ? ムラマツのような湿ったところが感じられない。
ラテン系に合いそう。もちろんクラシックも問題ない。

しばらく吹いていると、なんだか元気になってくる。これはすごい。



次回、先ほどの仮説を検証してみる。(もしもあれば、だけれど)

   かもしれない。

2012年の振り返り。

2013-01-16 | フルート本体
去年は転勤があったり、それで疲れてしまっていたり。なんとなくモノとしてのフルートや関連グッズに興味が減ってきているかな感があったりして、ブログもろくに開かず。。。。
コメントいただいた人もいたりして、ごめんなさい。

なんか、フルートの新製品といっても、試してみると私にとってはどれも同じように感じられたりと、どーも調子が悪い(笑)

なーんて思いもしながら、2012年末の大晦日。テレビで第九を見ていた。
と。
これが、どうやら、なにやら、ひどいことになっている。(あくまで個人的感想。)
つい先日、木管五重奏を一緒にやっている友人と、たまたま年末の第九についての話になって、やはり彼も同様の感想とのことで、彼は家族に「この演奏はよくないよー」と話をしたとのこと。(あくまでも、彼一個人の感想。)

でもさー、うちは受信料きちんと払ってるんだから、これはいくらなんでもないんでない?
そんなに下手だったかなあ? と思ったが、その後の番組で別の機会の演奏など流していて、そちらは十分に受信料の価値(笑)はある演奏に聞こえた。

ということは、慣れ過ぎで手抜き? ベテランは家族団らんで演奏は二軍? 指揮者の超新解釈??
いろいろとつまらない妄想が膨らむ。(笑)


そういえば、我々も去年は第九をやったな。
会場が寒くて、冷えたピッコロは大変だったな(ちょー言い訳(笑))
テレビのひどい演奏も、ピッコロだけはとっても上手だなぁ。
フルートの先生に、ピッコロはどうしたらいいですか?と聞いたら、「ピッコロは楽器よ」とか断言されたなぁ(笑)
そお言えば、ピッコロ買ったんだった。
そお言えば、フルートも買ったんだった。
そうそう、フルート手放した。
おお、そお言えば、頭部管も買った記憶があるぞ。
前に記事に書いた、フルートスピードなんてのもあった。

なんだ、楽器に興味が失われたような気がしつつ、実はいろいろ無駄遣い?してるんじゃん。
ものを捨てるのが不得手なのを強く自覚し、いろいろな無用のモノを捨てた去年末だったが、ここでやはり楽器関連も振り返ってもいいのではと思ったところなのだった。

というわけで、気が変わらなかったら、上記去年購入したフルート関連モノについてのんびりとその後を書いていく予定。

ヨーゼフのピッコロ

2011-04-11 | フルート本体
楽器店のホームページをたまたまみたら、ヨーゼフのピッコロが出たことが書いてあった。
そうなんだ。
早速、楽器店へ試しにいってみた。

黒いのと、赤いの。
黒は普通に黒檀。赤いのは、今見たらピンクアイボリーと書いてあった。

頭部管は、それぞれ3種類。
トラディショナルでポイントの狭い「1」から、息の通りやすい「3」まで。

赤いのはちょっと密度が低い感じの音で、私的には却下。
さて、黒い方。
今楽器店のページを見るとモデルはHIBARIとUGUISUの二種類があるようだが、試奏したのはどちらか今となってはわからない。ドイツ系、と店員さんが言っていたような気がする。

で、黒い方。

最初の印象は、ヨーゼフのクラリネットとなんだか同じじゃん。

ある意味オーボエのように少し鼻にかかった? 密度の高い木から出るような音と言うか。
丸くて硬質な音。悪い意味ではなくて。語彙が足りないもので、なんと言うといったらいいか。拍子木を叩いたような?

そして上から下まで、見事に均質な音色。
で、とっっても吹きやすい。

初心者には勧めない、と言っていた「1」の頭部管でも、普段フィリップハンミッヒの楽器を「難しい」「もっと簡単なのを探しておけば良かったかも」とぶつぶついいながら吹いている私にとっては、特に難しいことはない。
店員さんに聞くと、頭部管は中庸な「2」が出ているとのことだったが、やはりここは特徴ある「1」か「3」を選びたい所。

このとき、他にアメリカの楽器も試させていただいたが、私にはこちらの方が好き。
やっぱ日本人には、日本の楽器でしょ、といいたい。

同社のクラリネットを試した時は、均質な音色はすごいけれども、面白くはなし。と思った(その後研究が加えられてだいぶ変わっている可能性はある)。
それに比べると、演奏を安全にかつ楽しめる楽器になっているのではないかと思った。
ピッコロは持ち替えで使う人にとっては、ある意味音色より安全性の方が大切なのであって、そこのところはクリアしつつ、他社の楽器とは明らかに違う、ヨーゼフらしい個性がある。(オーボエは吹かないので、私の思っている個性がヨーゼフのものとして正しいかは不明(笑))

個性が強い楽器は、当然好き嫌いが出るし、あとはアンサンブルや合奏で大丈夫なの? という危惧もあるものの、十分に選択肢に入れる価値があるなと思った。比較的最近ピッコロに参入したサンキョウやパールのピッコロに、「安いのはいいけど、もう少しが品の良さあったならば。。。」と嘆いた諸兄も、たぶん一度試す価値ありと思う。

楽器の個性

2011-03-22 | フルート本体
被災地の方々のことを思うと、今時趣味の音楽活動について考えているなんてちょっとどうかなと思わなくはないものの。テレビで被災者の方?が避難している場所でトランペットを演奏しているシーンを見て、やっぱり、音楽にはみんなを力づける効果があるのだな、などと思ってみたりした。

幸い私個人的には、親戚とか、家とか物とかに損失はなくすんだ。
帰宅難民となり約20km歩いて帰ったことなど、今回の災害の規模を思えば不幸の範疇にもはいらないだろう。

3月4月で、大小4つあったの本番はすべて中止。
ホールは、天井が落ちたとか、スプリンクラーが落ちて水浸しになったとか。練習会場の公民館などは液状化とか計画停電のあおりで使えなくなったりとか。

外出するにも、練習はない、ガソリンはない、余震は恐い、電車はいつ停電で止まるか不安、雨が降れば放射能が怖い?、パンや水は見かけるようになったものの牛乳はない。


そんな中、ふと立ち寄った楽器店でフルート無料調整会があるのを見つけ、突然申し込んで行ってみた。
普通なら当日申し込みはほとんど無理だと思うのだが、こういう時節柄キャンセルなどあったらしく、比較的自由に時間を選べ、だいぶすいているようであった。
計画停電でいろいろと音楽活動が休止となってしまった人は、この機会に楽器の点検調整に出すのは良いのではないかと思った次第。ついでに修理屋さんと少し雑談などできれば、少しは気分も晴れるというもの。

私の調整の後の時間は空いていたので、そのまま楽器店の店員さん含めて3人で雑談モードに入った。

今日の調整会の職人さんは、鳴く子も歌う?日本の誇る大楽器メーカーヤ○ハの人である。
さすがは大企業の人らしく? 中小メーカーや個人職人さんと違って、個人的本音や個人的好みで話をしない雰囲気がある。
このあたりは、いろいろ個人的にはあって言いたくても社内でいろいろあって、短時間では言い切れない部分があるのでなかなかコメントとしてまとめずらいだろうという想像は容易にできるので、特に悪い事とは思わない。
ま、下手な話をしてブログにでも書かれたら(笑)、とんでもないことになりかねないこともあるだろうし??


雑談がてら、ご存知ヤマハファンを自称する私は、普段からヤマハフルートに関して疑問に思っていたことなどを、無礼を顧みずに彼にぶつけてみた。(メーカーの正式見解ではないし、質問の相手はメカの人で開発ではない。また私の受けとり違いもある可能性があり、ま、そういう噂もあるかな程度で読んでください。)

Q:ストロビンガーみたいな、新型パッドは採用しないのか?
A:たくさん研究している。現時点では、楽器の設計思想に合うのが従来型のパッドである。採用を拒んでいるわけでなない。実際、イデアルGというモデル(クラリネット)では、皮パッドを採用している。

Q:ヤマハの楽器は、個性がないのではないか?
A:ヤマハのフルートは個性的と言われている。フレンチ寄りと言われる事が多い。
Q:ビジューとかのコンセプトモデルではなく、ヤマハオリジナルのラインナップのことを聞いている。
A:演奏する人の個性を出してもらう方針で、コンセプトモデルを除いて強く個性を出す事はしていない。そういう設計思想である。

Q:フレンチ寄りも無個性もわかった。しかし私は日本人なのだから、竹の笛みたいな音が出るフルートを作ってほしい。篠笛の音色は日本人の心だ。
A:。。。。。。。。。

Q:修理職人さんの中には、ヤマハの楽器をよく言わない人が多いが?
A:それはヤマハの楽器をよく知らない人が言うのだと思う。精度などが劣るということなない。いろいろなメーカーの楽器を調整しているが、一部の格安のものを除き、少なくとも国産ならばメーカーによって個性はあるが良い悪いというものはない。他の国産メーカーについて、悪く言った事もないし、言うつもりもない。皆よい楽器を作っている。

Q:クラリネオ(イギリス製子供向けプラスチックのクラリネット)や、グオブラザースのプラスチックのフルートは面白いし、とてもよくできている。特にクラリネオは素晴らしい。ああいったものを、是非ヤマハで安価に出してほしい。日本ではヤマハしか作れないと思う。フルートの裾野を広げることで、それが少子化に対応したメーカーの対応になるのではないか。
A:数が出る見込みがない特殊なものは作る見込みはほとんどない。今後もないとは断言はできないが。。。。

Q:最近流行の、リッププレートの前側をざっくり切り落としたような、流行の頭部管は出さないのか?
A:今はないが、既に20年位前に出していた。流行は行ったり来たりするものなので、今後どうなるかはなんとも言えない。

Q:最近流行の純度の高い銀や、巻き管などは出さないのか。
A:それらは、やればできることではある。やらないわけではなく、今やっていないだけ。ヤマハには音響焼鈍という技術があり、金属の固さ?をコントロールできる。これによって上位機種では響きを最適化している。


感想:
サンキョウには、サンキョウ。村松には村松の音がある。
私は小学校の時に聞いた天理教教会や、祭り囃子が横笛の音の原体験であるし、高校から大学で聞いたサンキョウフルートの音がどこか私にとってのフルートの音色の原点であると思っている。一時期はマテキに行ったが、結局原体験には逆らえず、サンキョウに戻ってきた。戻ってきてしまう楽器には、それぞれの個性があり、それがずっと体の中に残ってしまうものだと思う。
残念ながら、中学生の時に使っていたヤマハ(クラリネットやフルート)の楽器には、大人になってからも継続する「これでなければ」という個性があったという記憶がない。私以外のクラリネット吹きは、みんなクランポンかセルマーに行っている。ある意味、それでもヤマハを選ぶのは、経済的理由でなければ、単なる偏屈者かもしれない? フルートも同様。スクールモデルを卒業したら、それぞれの個性的なメーカーの製品にほとんど迷わず行ってしまう。魅力的な音色であったならば、私がサンキョウに戻ったように、より多くの人が学生時代に使った楽器に一度は触れたであろうメーカーの楽器に戻るはず。

今回は調整のついでに、ヤマハフルートのオリジナルのモデルとコンセプトモデル双方を吹かせてもらったが、オリジナルのモデルの方は個性豊かなメーカーひしめくフルート業界の中で、拒む理由はないが積極的に選ぶ理由もないな、と思った。万人受けするものというのは、反面、積極的に選ぶ理由もない。白物家電ならいいが、趣味のものなのだから、万人向けにするという設計思想は何か違うのではないかと思った。

是非、聞いた瞬間、あれはヤマハだ! とわかる楽器を作ってほしい。~風、ではなくて。
一人のヤマハファンとして。

試奏と商習慣

2011-02-15 | フルート本体
東京に雪が降る降るといって、しかし積もらなかった週末、久しぶりにフルートを試奏してみた。遠出を敬遠した代わりに、新宿に出て○ラマツで特に問題なく(笑)楽譜を買った後、近くの某関西系?楽器店にも行ってやはり楽譜を見ていたところ、しきりに勧められたので、とても高価な木管など試してみた。金とほとんど変わらない値段は、どうにも納得しがたい(笑)。

どうも最近は新型フルートが出たからといって、すぐに興味津々というわけではなくなっている。
もしかして、年齢のせい? それとも鬱?
そしてもう一つの原因として思い浮かぶのは、おそらくは最近の新型モデルの大半は音量重視や吹きやすさ重視ばかりになってしまったからかではないか、と思っている。
およそ新型モデルで、試してみて欲しくなったいう経験はこのところない。よく言えばグローバル化が進んで、私からはメーカーやモデル毎の個性みたいなものが希薄になってる気がする。
と威張って論評できるほどの試奏をしているわけでもないけれど。


私が楽譜を見ているとき、後ろでプロと生徒?らしき二人組が試奏していた。
そのアメリカ製の楽器は私の好みとは言えないがなかなか良い音色で、そしてこれまたすごい音量。やっぱ、日本人とはいえプロらしき人は違う。おそらくは大きなコンサートホールや教会に響きわたり、地下のカタコンベまでも音圧でふるわす(笑)のだろう。そういう楽器を吹く人が吹けばすごいんだろうなぁ。

そのあとに、そのアメリカメーカーの木管を試させてもらったのだが、やはり吹奏感からして、設計時に想定された吹く人の体力や演奏場所が、今までの国産フルートと全然違うとしか考えようがない。もちろん音は出るのだが、出るべくして出せる音量が出ているのと、息が通りやすい唄口だから息のスピードがない人が吹いてもそれなりに音が出ていしまってる、というのは全然違う。今までであった中では、大半は後者だったかと思う。
もちろんそれはそれで、間違った選択ではないけれど。

前に書いたかどうか覚えていないが、私の笛の原体験は、小さい頃母の書道でつれていかれた天理教の教会で聞いた笛(篠笛?)であると思われる。あーゆーの(篠笛)が、笛のイメージなのである。たぶんそれにあこがれがあって、私は笛が吹きたい。そういう意味では、従来の日本のフルートメーカーは「笛」を作ろうとしていた。そういうふうに改めて思った。上記のような西洋(グローバルの?)の「Flute」とは何かが違っていたのかも。

そんな私ではあるが、一応、普段は総銀ハンダ付けの比較的重い楽器に鍛えられている?ので、木管だから、金だから、といって吹けないということはない(つもり)。
少し吹いて、感想言って、気に入らないところをいうと、よほど店員氏うれしかったのか、出てくる出てくる。頭部管のバリエーションその他もろもろ。「よく吹けてます」「合ってるじゃないですか」「こちらの方がお好みかも」などなど、私の文章力では表現できないたくさんのヨイショも入り、きっと私のようにそこそこの年季があってそこそこウンチクためている人こそ(しかし残念ながら金はないが。。。)が、この手の高級楽器の鴨葱に違いない。

このあたりのセールストークというか接客態度は、西新宿とか、銀座系とか、新大久保系の楽器店とは、なんというか関西との商習慣?の違いを感じる(笑)。


最近は、癒しがほしいかな。
最新鋭の楽器は、どうも癒される感はないよね。なんというか、気を抜いたら負けで、トレーニングを欠かさずに戦う戦士であり続けないとグローバルな戦いに負けてしまう。かのような。強迫観念というか。

思い出した。最近試奏して楽しかったのは、プラ管のトラベルソ。アウロスの。
文句なく癒し系。買えそうだし。
悪いことに、安い黒色のA=440のモデルより、やや高価なバロックピッチの白色のが明らかに楽器としていい。A=415は普通のピッチより半音近く低いのでいろいろ困る。
どうせならBb管ににしてくれればいいのにと思った。元クラ吹きの私にはいろいろと都合がいい。

とうとう、私の笛趣味もそういう方面に向かっていくのか?

トレーニング用の楽器と、教育効果の楽器

2010-11-22 | フルート本体
そのA先生と二重奏の練習をしたとき、彼女の楽器を少し使わせていただいた。フルートマスターズの胴体に、故師匠から購入したというブランネンの頭部管。どちらも銀。このブランネンは、師匠の前にはやはりどこかのプロの人がオーダーして作ったのものだそうで、標準品とは少し?違うらしい。

A先生曰く、この頭部管はどこに息が当たっても何となく音が出てしまい、間違ったまま吹いてしまうこともできる。吹くのが難しいので、訓練用と思って使っている。とのこと。
確かに吹かせてもらうと、輪郭がくっきりとした音で、音の立ち上がりが鋭く息の支えが強くないとならない。

こういうところは、私のマテキ君に近い所があるかも。
私が最初に習った先生は金のマテキを使っていたが、この間違ったままでもそこそこ吹けてしまうが、違和感は演奏者にも聞く人にも残ってしうので、結局その先生は他の楽器に乗り換えていた。
当時はその意味が私にはわからなかったが、だいぶたってからちょっと同意する。


私が師匠に、○ヤザワの楽器はどう思いますか?と聞いたことがある。某楽器店のフルートフェアで試奏してみたのだが、好き嫌いも良否もよくわからなかったので、ちょっと意見を聞いてみたくなった。
その時の返答は、楽器が悪いということはないけど、教育効果はないね、というお答えだったと思う。なるほど、とストンと納得した記憶がある。

サンキョウとかムラマツとかの定評ある老舗の楽器は、ある意味「こうやって吹けばいいんだよ」と教えてくれるところがあって(今はどうかわからない)、いよいよ物足りなくなったり教えてもらうことが少なくなると、「じゃ、もっと高級な楽器を買ってね」(笑)と言われることになる。そうやって天下のAD(絶版)からSRへステップアップする。(笑)

今はそういう時代ではないので、教育効果がある楽器が一番正しいなんていうつもりはない。
どう吹いても(良くない音が)それなりに出てしまう楽器は自分が好きならリスクは覚悟で使えばいい。でも、訓練にはならないと思う。
今度A先生に教育効果なら抜群と思われる、アキヤマのオーバル頭部管を使ってもらって、感想を求めてみようと思う。でも、きっとあの手のやつはお好みではないだろうなぁ。