フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

ホールの響き

2009-11-01 | 楽器、その他
ホールの響きの善し悪しって、どう判断するか。

我々演奏者にとってのホールの響きの善し悪しは、同じようなジャンル、同じような演奏形態であるならば、ほとんどの場合食い違いは起きないのではないか。

自分の出した音がよく聞こえること。モニターできること。
他人の音も、バランスよく聞こえること。できれば客席と同じバランスであること。
適度な残響があり、心地よく聞こえること。
自分の音がよく通ること(笑)。


フルートアンサンブルの時に師匠含めて話題なったのだが、聞く側は、人によって好みが分かれるようだ。

師匠の言うよいホールとは、「同時に出した音は、きちんと同時に聞こえること」。
師匠の友人の言うよいホールとは、心地よく音につつまれること。だったと思う。

師匠とその友人では、同じホールでも座りたい位置が全然違うのだそうだ。

なるほど、と思うとともに、私は師匠の意見に同調する方だということに気がついた。


オーディオにも同じことが言えるようだ。
タイムドメインという理論で作られたスピーカーがあって、そのメーカーが主張するには、演奏者に人気が高いようだ。私も一度聞いたときいたく感心した。対極?としてボーズがあって、聴感上心地よく調整された音が出てくる。私に言わせると、ドーピングされた音が出てくる。

そこで思い出したのが、一度幸いにも演奏する機会を持てた、カザ○スホール。

音響は良いと評判らしい。

が、上述の観点からすると、自分の音が良く聞こえず、どう吹いたら適切かよくわからない。
来てくれた友人曰く、私のパートの音は良く聞こえなかったという。
客席で聞くと、アタックがあってるのかずれてるのか、よくわからない。
よかったことと言えば、昼休みにホールで少し昼寝するのに、角のたった音がしないので好適であったこと。

ただ、音楽とは関係ない知人の評価は違った。
とても心地よく聞けて、「演奏も」ホールも良かったという。

世の中、何が正しくて何が間違っているのか、すごく難しいと思った。