フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

音程か、リズム/テンポか。

2012-06-28 | 演奏や練習に関して
最近は、職場が変わった関係で練習開始に間に合っていく事ができない。

いつもの通り?練習に15分程度遅れていくと。

練習中の楽章がTACETのボントロ女史曰く。
「弦楽器はなんであんなに音程がわるいんだ?」
 いやいや、弦楽器なんて、プラマイ100セントは十分許容範囲でしょ。
 (自分が弦をやることもあって、すごい寛容だと自分でも思う(笑))
「いやいや、私は許せない。」
 だって、バイオリンって、難しいんだよ、音程。
「いやいや、トロンボーンだって、スライドが数センチ狂えば音程が悪くなるし。」
 バイオリンはほんの数ミリでも音程だめだめだし。大目にみてよ。

 ま、その議論はおいといて。

 それよりも、区切れでテンポが変わってしまったり、(三連や付点の)リズムが違う(テキトー)のがきになるんだけど。
「いや、音程でしょ。テンポは練習していけばよくなるはずだし。」


いろいろ、人によって見解が違うものだ。


私は、音程よりもリズムが断然気になる派。

例えば、
金管が入ってきた時に、ちょっとテンポが速くなる(遅くなる)とか、
二分音符は間延びするのに、八分や十六分になると走ったりとか、
タイのかかった音符が間延びするとか、
シンコペーションが前のめりにならないとか。
誰かが勝手にリタルダンドするとか。
リタルダンドの後のアテンポが全然乗り切れてないとか。
そういうのが許せない。

かと思えば、
他の楽器と音程が合わない、ハーモニーにならない、というのをものすごく気にする人もいる。


木管アンサンブルの練習をしているとき、トレーナーの先生がこう指導されたらしい。
「音程は素人が聞いてもわからないけど、リズムの違いは誰にでもわかる」
私はこの意見に大賛成だけれども、えー?、と思う人がいてもおかしくないとも思う。
とういか、それはそれで理解できる。

私は、音楽の三要素とされる、リズム、メロディー、ハーモニーのうち、リズムが一番重要だと思っている。
おそらく、人間の鼓動のような一番プリミティブでもある部分だから。
その次がメロディー。
ハーモニーは、西洋音楽で重要視されるようになった、とても最近になってできた概念ではないかと思う。

どれが絶対正しいということはないだろう。

ちょっと、そんなことを思ってみた。

フルートスピード

2012-06-13 | 関連グッズ
フルートの足部管にとりつけるリング状のアダプターといえばよいだろうか。
フルートは、クラリネットや金管楽器と違い、マウスピースを取り替えて自分により合うように楽器をコントロールあるいはチューニングする、というのが極めて困難である(少なくとも、ふつうの人には)。なぜならば、マウスピースに相当する頭部管が高価だから。下手すれば、もう一本楽器が買えてしまう。

それでも、なんとか安価にどうにかならないの?
といったときになんとか交換可能なのは、クラウンか、反射板か、というものになるだろう。


思えば、クラウンについてはよく買ったな、と思う。マテキに関しては一時期一部に金の入ったクラウンを変えたが、結局オリジナルにもどっている。
サンキョウに関しては、より新しいタイプのクラウンの方が気に入っている。

一時期、もう10年ぐらい前? には、そういったグッズがいろいろ楽器店にあったと思うのだが、気がつけば、自分がそういうものに興味を失ったからなのか、見あたらなくなったように思う。


そんなことをふと思っていたとき、銀座でこのフルートスピードを見つけた。
この半円リング状のものを、足部管にすこっと差し込むと、あら不思議。楽器の反応が良くなって、なおかつ音に輪郭が出てしまう優れもの。音量も、キモチアップか。
そしてなにを思ったか、早速試して、思わず買ってみた。

ピンクゴールド(メッキ)と、イエローゴールドが在庫としてあった。ネットで調べると、ほかにホワイトゴールドのものもあるようだ。
ピンクとイエローを試した結果、ほぼ見た目の通り、イエローは華やかに響くが、私にはやや耳障りに感じた。ピンクゴールドの方が、落ち着きを失わずに、より芯がある響きが増すように感じられ、迷わずピンクの方にした。音量的にはイエローが有利のようだが。


買った後、フルートに取り付けてフルートアンサンブルで使ってみた。
ちょっと耳障りになったかな、とその時は思ったので、あとで隣にいた人に聞いてみたら、ぜんぜんそんなことはないという。音が大きくなるならそのほうがいいじゃん、的なご返事。

その後、フルートアンサンブルの先生がこれを使用していることが判明。金の楽器にイエローの方を使用。その日の飲み会でピンクを買ったことを告げると、「それはまた、鳴らないほう買っちゃって!」だそうだ。好みというのはわからない。使う楽器による相性もあるのだろう。とりあえず、「イエローはなんか耳障りでうるさくないですか?」とは返しておいたが、べつに先生の音はウルサくはない。


その会話を聞いていたほかの仲間が、早速楽器屋に行った。ジャズもやる人で、ジャズ用に、とか言って、最近買ったヤマハの洋銀製の名器に使うようにと早速イエローの方を買った。ジャズは音がでかいほうがいいでしょ?と言って、喜んでおられる。彼に同行した別の知人は、「二人で行ったけど、ぜんぜん違いはわからなかったよ」とおっしゃる。


その後、私が一度オケで使ったみていたら、私もこれを買うつもり、という人がいた。ちょっと貸してみたら、確かに反応がかわりますねー、と言っていたのでどうするかと思っていたら、結局イエローの方を買われていた。やはり最近のフルートのトレンドと同じで、音色より音量の風潮が強いのか??

その後私はどうしたのかというと、結局、今現在のところは非使用。
なぜならば、最近はハスキーな音が好きみたいだから。
これ使うと、明らかに音に輪郭ができる。これは好みの問題で悪い事ではない。
楽器の反応も早くなる。これは、たぶん悪いという人はいないと思う。


思えば、さんざんいろいろ探して買う高価なハンドメイド楽器ゆえ、なにか取り付けてバランスがかわって、その方がぜんぜん良かった、なんていうんじゃ楽器メーカーないちゃうよね。いったいどういう設計しているんだと。
それに自分自身も、時間かけてわりに、どういう楽器選びをしているんだよ、ということもある。

やっぱ、こういうグッズは、頭部管銀とか管体銀ぐらいのモデルを使っているが、より上級の楽器を買うか迷っている、あるいは現在の楽器に音量や反応に不満がある、それか、とにかくこういうモノが好き(笑)という人が使うのがよいのかなと再確認した。
ただし、上述の先生のように、高価な楽器にも使う人がいるので、主張としては弱い(笑)。

ま、好きな人は買いましょう。そして満足するも不満に思うのも、少しでも楽しめたから文句なし、とするのも自己責任。
迷ったら、買おう。なぜならば、この市場が盛り上がれば、また変なパーツが増えてきてよりみんなのフルートライフが楽しくなるだろうから。いいじゃないか、仮に妙なパーツに引っかかっても。そのぶん、夢を買ったと思えば。フルートのチューニングと思えば、安い(笑)。(但し、これがうん千円もするの?という感想を持つ人も多数)