フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

楽器を買い換える意味について

2005-04-01 | フルート本体
最近、こんなことがあった。

管弦楽の練習でのこと。

1)風邪であまり音が出なくなってしまった時、いつもと違う頭部管を使って吹いた。
2)昔使っていた楽器を調整に出した。調整の様子を見るため、合奏中に普段使っている楽器と時々持ち替えて吹いた。

ところが、誰も楽器を変えていることに気がつかない。
隣のObさんや、2ndFL嬢は持ち替えているのを目撃しているのに何も感じなかったらしい(鈍感?!)

まあ、どれも国産だから?、銀製だから?、そんなに音の違いはないのかもしれない。


こんなことがあったのだと行きつけの楽器店のご主人に話をした。

そんなものなんだよ、という。

楽器の音の違いがどうだと言ってみたところで、結局、吹いた本人の音が出る。
楽器が変わって変わるのは、吹きやすいかどうかという自己満足だけ、という面が多いらしい。残念ながら他人からは音の違いよりも、今日は調子が良かったとか、楽そうに吹いていたとか、そういうふう程度にしか聞こえないらしい。(それはそれでとても重要なのだが)


思い起こせば、そういう実例を見たことがある。

Mというメーカーの楽器を使っていた友人がいた。ここではK君としよう。
彼の彼女が言った。Sさんの方がいい音だと思う。
K君がSさんの使っているYというメーカーの楽器を吹いてみたら、確かにそのほうがいい音がするようなので、とうとうY製の楽器を買ってしまった。

うれしそう新しいY製楽器を吹くK君。
ド新品の時は確かに音色が違うような気がしたけれど、次の週にはすぐに昔と寸分変わらぬ音となってしまった。


じつは、私の音色の理想はとにかく「甘~い」音。

宝くじでも当たって、私がヘインズ(私の中では、ヘインズが最も甘い音を出す楽器ということになっている)をGETしたとしても、この夢をかなえられることはもうかなえられることはないのだろうか・・・・

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (TAX)
2020-09-06 18:38:30
貴重なたくさんのお話、ありがとうございます。私も40年くらいフルートを吹いていますが、吹き手に聴こえるのは、外部空気振動と楽器から体を伝わる音のミックスですので、楽器の素材や個性による違いが比較的感じることができますが、外で聴く人には、楽器の材質や個性は物理的にあまり伝わらず(管腔の空気振動だけなので)、吹き手の技量や個性による音になるようです。これは、たくさんやられているフルートの素材による違い実験からもわかります。もちろん、よく調製されていることが条件ですが、音の違いはあるが、吹き手本人にしかわからない。その違いが吹き手の中でフィードバックされて、音の違いにつながることがある。ですから、私は吹き手が違いを楽しめればよいのでは?と思います。
返信する
Unknown (ぴいひゃら)
2020-09-13 23:32:04
なるほど!納得のご意見です!
返信する

コメントを投稿