フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

反射板を動かす時

2009-12-15 | フルート本体
フルートの反射板。頭部管の中にあるやつ。

位置は、17mmと決められている。
アマチュアの私には、理由はわからないのだが、おそらくは音響学的に何かある?のだろう。

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管楽器のダクのホームページでは、「頭部管の反射板の位置はメーカーによって推奨位置が異なります。 反射板の位置が大きく狂うと、低音と高音の音程のバランスが くずれたり、フルートが本来持っている豊かな響きが得られなく なります。
ダクの精密掃除棒は17.0mm、17.3mm、17.4mmの3種類、 下記の表をご参照の上、お求めください」・・・「同じメーカーの頭部管でも、スタイルや時代によって推奨位置が異なるものもあります。」
とあるので、メーカーによっていろいろ異なるらしい、ということはわかるが。

で、実際のところはどうなの?

学生の頃などは、まともに調整していない楽器を使っているなんていうことはおそらくザラで、反射板って何? という人も多いはず。しかしながら大半は、かなり狂っていてもそんなことには気づかず、修理屋さんに狂ってるよ、といわれて、じゃあ直してください。以上。

なんという程度ではないのだろうか。ほとんどの人は。


最近、高音域でいまいち音程、というか音程感が合いにくいということがちょっとした課題となっていた。
私としては珍しくチューナーなど使っていろいろ試して、メーター上はなんとかなるも、なんか納得いかない。

そこで師匠に相談してみた。

ちょろりょろ、と師匠が私の楽器を吹いた後、「そういうことか」と言い、反射板の位置を少しずらしては吹き、ずらしては吹き、と何かしら位置を調整してくれたところ、なんとかなり音程「感」が(!私としては!)合いやすくなった。

たまに反射板の位置は調整したほうがいいよ、と師匠は言う。
ほとんどの修理屋さんは、きちんと17mmに調整したら動かすべきではないというけれど、と。
前後2mm位は十分に調整範囲だそうだ。


!!! 良い子の皆さんは真似しないように !!!


そのときの調整値(但しおよそほ目測)は、17mmよりやや短く、16.5mmぐらいか。(サンキョウ)
帰宅後に改めていろいろいじってみたら、やはり同じぐらいになった。
もうひとつのマテキは、ほぼジャスト中央の17mmになった。

どうやって、その位置を判断するのか。

!!! 良い子のみなさんは真似しないように。 !!!
・・・そう言われると、タバコと一緒で真似したくなるよね(笑)


Eの運指で中音域のHをハーモニクスで出した音と、実際の運指で出したH、の響きの違い
同じく、Fis-Cis 、F-C、Des-B、D-A、といろいろ試し、ハーモニクスと実際の音の「響き」の差が最も少ない位置を選ぶ。
おそらく少し経験のある人ならば、クラウンを1/4回転でも回してみると、ハーモニクスの響きが良くなったり悪くなったり、特定の音だけが突出してしまったりという現象がすぐに確認できるだろう。そしてあるポイントで、均一に近い響きが出るときがある。そう、そこそこ。

楽器の調子などにより、最適ポイントが一定とは限らないので、たまに調整することを師匠は勧める。それに固着したりしないように、たまには動かした方がいい、とまで。


興味のある人は自己責任で。
ハーモニクスとか、17mmとか、反射板の調整のしかたとかを知らない人、そして反射板を調整したことのない人は、決して触るべからず。

けど、やってみると面白いかも。
おすすめは、しないけど。
何かあっても、責任とりませぬ。